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38話 救出2

 漢字読みが読みづらいと言ったご指摘などがございましたので、カタカナ表記に変更しました。

 以前の分も随時変更していきます。











 アイマさんが居ると思われる部屋の近くまでは、難なく行くことができた。

できる限り近づこうとした時に、部屋の扉が開いた。

チャンスだと思い、そのまま出てくると思われる人物の方向に銃を構えて狙いを付けて待っておく。

立ち位置としては扉のある壁側に寄って居るので、向こうからは視覚的に見えないはずだ。


「また聴きに来るからな。

それまでに考えを纏めておけよ」


 開いた扉から出てきた男が、こちらに気付く前に問答無用で銃弾を撃ち込む。

男は声を出す事もできずに、その場で崩れ落ちる。

 オイバザードさんを廊下に置き去りにしたまま部屋に突入する。

部屋に居たのはイスに縛られたアイマさんと、これまで見つけられなかった籠のような物に入れられているフリムとエンが居ただけだった。


「怪我はないか?!」


 素早くアイマさんを縄から解放しながら聞く。


「大丈夫です」


 イスから立ち上がりながら答えたアイマさんを横目に、フリムとエンが入っている籠の鍵を開けて出してやる。

フリムは俺に、エンはアイマさんに飛びつき甘えてくる。

フリムの場合、生まれてから殆ど、いきなり離れて過ごす事が無かったから、怖かったのかもしれない。

フリムを抱いたままアイマさんと部屋を出て、廊下に居るオイバザードさんと合流した。


「では、2人共、再度確認しますけど、怪我とかはないんですね」


 今教えておいて貰わないと、対応できなくなるかも知れないからな。

聞かれた2人は、「怪我は無い」と、答えたので、地下に居るミルエルたちの所に向かうと伝えてから、移動する事にした。




 地下に移動中、皆と合流するまでに、アイマさんに気になる事をオイバザードさんに聞かれない様に小声で聞いてみることにした。


「なぁアイマさん、聞きたいって言うか、確認したい事が有るんだけど」


「何ですか?」


 こちらに合わせてアイマさんも小声で答えてくれる。


「責める訳じゃないんだけど。

何で、コンビニに移動して助けて貰わなかったの?」


 俺と同じスキルを持っているのだから、助けてもらう事もできるはずだ。


「その事ですか、縛られて直ぐの時に、そうしようとしたんですが、移動できなかったんです。

スキルを使おうとすると、コンビニで販売されている商品が、スクリーンの様なもので出てくるだけで、直接移動する事が出来なかったんです。

幸い、スクリーンは、私にしか見えていない様でしたが」


 そんな事が有るのか?

彼女は一度、コンビニに移動している。それにスキルも俺と同じものを持っているから、違いがあるはずが無いんだけどなぁ。


「コンビニに行って、確認してくるな」


 そう言って、コンビニに移動した。

移動した瞬間、ゼロ距離で、神爺さんの顔が目の前に現れて、恐怖のあまりのけ反りながらも全力で神爺さんの顔を殴ってしまった。


「ぐぼぉ!」


 殴られた神爺さんは吹き飛びはしなかったものの、殴られた反動で、後ろに倒れていた。


「すまん!

怖かったから、つい勢いで殴ってしまった!」


「お主、神とはいえ老人に何てことするんじゃ。

老人じゃなくても何も悪い事をしていない神を殴るんではない」


 殴られた頬を擦りながら注意してくる神爺さん。俺が悪いので、文句はない。

正しその後からの「これだから最近の若者は・・・」とかの、老人特有の不満のはけ口にされるのはどうかと思う。


「して、今日はどうしたんじゃ」


 体感にして1時間ぐらいの愚痴から漸く解放された。


「なぁ、確認したいんだが、ここで買ったスキルって同じスキルでも使い方に個人差ってあるのか?

たとえば俺とアイマさんが持ってるコンビニのスキルみたいに」


「ふむ、違いかの・・・

有るにはあるのぉ、大きな違いでいうとここで買った時の記憶があるか無いかで、より詳細に使えるかかのぉ。

例えば、お主はスキルを買った時の記憶が有るからここに来れるが、あのお嬢さんは記憶もなければ、手続きもしていないからのぉ。

ここに来たことが有る事すら忘れているはずじゃ、そうなると使える範囲が縮小されてしまい来れなくなってしまうのう。

ただスキルを買うだけでは全てを使うことが出来ないのじゃ、手続きを済ませなければのぉ。

後は、小さい範囲で、個人差がスキルによってあるぐらいじゃのう。

得意不得意みたいなものじゃよ」


 そうなってくると、疑問が出てくる。

彼女は何で一度ここに来れたんだ?


「何でココに来れたんだ?っという顔じゃな。

答えは簡単じゃよ、アリシアと名のお嬢さんじゃよ」


「アリシアって、アイマさんを助けた?」


「そうじゃよ、彼女は死後も、あのお嬢ちゃんがお主と会うまで、守護霊のように守り続けていたのじゃよ。

それこそスキルの壁すらも突破させるほどにじゃ」


 死んでからも守るってどれほどの覚悟で居たのであろうか。


「お主と合流してからは、アリシアは安心してお嬢さんから離れて行ったんじゃ。

だからもう1人では来れないんじゃ」


「分かった、ありがとう。

何も買わなくて悪いんだけど、俺、戻るから」


「そうかい、今度は買って行っておくれ」


「じゃな」


 コンビニから出ようとした時に神爺さんから声をかけられた。


「いい機会じゃから1つだけ教えておこうかのぉ

スキルとはイメージが形となり、思いの強さが力となったものじゃ。

だから、本来ならば限界もなければ制限もないんじゃよ。

今では形としてわかりやすくされている分、固定イメージが強すぎて弱くなってしまっているじゃがのぉ」


「分かった、忘れない様にしておくよ」




 コンビニから戻った俺は、アイマさんに、髪じいさんから聞いた話を移動しながら伝えた。

アイマさんの目には、涙が浮かんでいた。


「泣かないで良いと思うよ。

この騒動が落ち着いたら、アリシアさんのお墓参りにでも行ってあげると良いよ。

できればオイバザードさんも連れてって上げて欲しいけど」


「そうですね、アリシアさんの所に行こうかと思います。

折角ですからソウマさんも行きませんか?」


 俺もかぁ・・・俺も行くべきかな?

今回の事には俺も大なり小なり関わっているからな。


「分かった。

この総動が落ち着いたら行こうか」


 こんな形で進んでいくと、地下の部屋に無事に着いた。





誤字脱字の修正箇所が多すぎて申し訳御座いません。

お恥ずかしい限りです。

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