37話 救出1
お久しぶりでございます!
だいぶ迷いながら書いておりますが投稿させていただきます!
ある部屋に入った時に、俺たちの奪われた装備を見つけた。
すでに装備は殆ど使えない様にされていたが、予備にするつもりだったのか、剣と盾のいくつかが残っていた。
すぐに使える装備を担いで、ミルエルたちの所に戻り、取ってきた装備を渡した。
「これだけでも助かるよ」
渡した装備を確認しながらお礼を言ってくれた護衛の人に伝えておいた。
「相馬さんの居場所は分かったが、オイバザードさんの居場所がまだわからない。
俺はもう一度行くからこのまま待ってて貰えないか?」
「こちらは構わないが良いのか?
君の安全が確保できないぞ」
「それについては大丈夫だ。
時間も欲しいから俺は出るぞ。
向こうはここの階には居ないけど、2階には居る様だから気を付けて欲しい。
できればこのままココに居てくれると助かる」
「分かった、こちらの事がバレるまではココに居よう。
バレた時にはココを出る」
「こっちも了承だ。
ミルエル、君も気をつけるんだぞ」
再度ココを出る調整を終わらせて、ミルエルに声をかけておく。
「はい、無理はしません。
蒼真さんもお気を付けて」
見送りの言葉に頷いて部屋を出た。
直ぐさま、相馬さんが居る階にまで上がっていく。
上がった先の、階段に一番近い部屋の中からオイバザードさんの声と、相馬さんと話をしていた別の男たちの声が聞こえてきた。
「いい加減、話をしてくれませんか?
勇者の女が連れていた男と女の話をするだけなんですよ?」
「断る」
「女はともかく、男はエンギニアとは別の勇者なのではないのですか?」
「知らん」
「・・・いい加減にしてくれませんか?
このままでは勇者も、貴方も、下で捉えている者たちも殺すことになりますよ?」
「・・・」
オイバザードさんは俺たちの情報を喋っていなかった様だ。
ゆっくりと、中の様子を探って、部屋の中を確認できる所を見つけた。
隣の部屋から、壁に空いた穴を使って確認していくと、オイバザードさんが、イスに縛り付けられていた。
そこに、尋問役で居るのか、男たちが4人程居た。
4人も居るのは、部屋の守りも兼ねているのだろうか。
多分、まだ見かけない残りの4人が、建物の外に居たり、見回りでもしているんだろうな。
オイバザードさんには悪かったが、少しだけ様子を伺わせてもらった。
あまり変化がないので、このまま助けることにした。
MP5を目立たないようにしながら穴に銃口を入れて、まず最初に座って気を抜いていた男の額に照準を合わせて撃った。
発射音はかなり減音されていて、気づかれなかった。
そのまま立て続けに最初の男から順に撃ち殺していった。
最後ら辺は異変に気がつかれたが、行動を起こされる前に殺した。
部屋の中は、オイバザードさん以外の生存者がいない状況になったのを確認してから、オイバザードさんの居る部屋に移動をしてドアを開けた。
「遅くなりました。
怪我は無いですか?」
部屋に入りながらもMP5を構え、死体の状態を確認していった。
確認しながらも声をかけたオイバザードさんに近づいて行って、イスに縛り付けていた縄をナイフで切って開放した。
「助かった、怪我は無いよ。
残りも者たちは?
全員無事なのかい?」
「一応は無事です。
無事な護衛とミルエルは地下に集まって待機中です。
まともに動けるのが俺だけだったので1人で動いています。
相馬さんはこの階の違う所に、多分そこにフリム・・・使い魔たちも居るはずです」
「分かった、では私はどうするべきだと思う?」
「そうですね・・・このまま一緒に動きましょう。
まだ敵は5人残っていますからね。
1人で、それも丸腰で動くのは危険ですし、地下に行くのも時間がかかり過ぎます」
「それで行こうか、その間は私はどう動けば良いかな?」
「・・・申し訳ないですが、俺の指示に従ってください。
基本的には静かに動いていて貰えれば大丈夫なので」
オイバザードさんは、『静かにの部分をいち早く理解してくれたのか、黙って頷いてくれた。
「では行きましょうか」
再びMP5を構えながらゆっくりと部屋の出口の周りを確認して出て行く。
それに大人しくオイバザードさんがついていく形で移動を開始した。
目指す先は、相馬さんが居たはずの奥の部屋になる。
通路の奥の部屋から2人の男たちが出てきた。
間髪入れずに2人の頭部に1発ずつ弾丸を撃ち込んでいき、殺していく。
この時に、初めて俺の武器を使う所をみたオイバザードさんが「これは・・・」とか、小声で言っていたけど、何を思っていたのかは分からない。
多分、この武器の危険性と有用性でも分かったのだろうか。
殺した男たちに素早く近づいて、出てきた部屋の中を確認していくがこれといって何もなかった。
休憩に使っていただけのようだ。
この部屋に死体を運び入れ、男の持っていた剣を鞘ごとオイバザードさんに渡しておいた。
護身用にはなるはずだから無駄にはならないはずだ。
助けた時には男たちはナイフぐらいしか持ったなかったしな。
オイバザードさんの準備が出来たようだから再出発した。
相馬さんも怪我がなければ良いんだが。




