1話森と熊
ブックマークして下さった方がいらっしゃいました!!
凄く嬉しいです!
ありがとうございます、これからもがんばっていきたいです!!
お釣りを財布に入れながらコンビニを出ると、夜だというのに周りが急に明るくなった。
「え?
・・・・・・ココどこだ?」
始めはコンビニに長い時間過ぎて朝になたのかと思って顔を上げたら知らない森の中に居た。
慌ててコンビニがあった後ろに振り向くがコンビニどころか人工物等何もなかった。スマホで電話して助けてもらおうとしたが電波が届いていないらしく何もできない。
何か無いかと周りを確認するが何もない。
・・・・・・で、森の出口を探そうと歩いてしばらくしてから気がついたんだがやたら荷物が重いと思ったら、手に持っていたコンビニ袋が少し小さめのリュックサックの様な荷物入れになっていた。
「何だこれ、俺の飯は?」
何時こんなのを持って来たんだと思いながらも何かないかと思い荷物入れの中身をあけてみる。
中にあった物には驚いた。
コンビニで買った飯はまぁ良いとして、ゲームと一緒に買ったはずのシリアルカードの代わりに本物の銃とかが入っていたからだ。
自分でも驚いた、まさかと思いながら銃をいじってみて最終的に適当にシグを一発適当な木に撃ってみたらBB弾とかじゃなくて実弾が出たんだからな。
適当な構えで撃ったから反動に驚いた。デザートイーグルで撃っていたら手首とか痛めていたかも。
ついでに他にも見つけた、少し短めの剣だ、こういうのはショートソードって言うんだっけか?
これも細い木の枝に切り付けてみたら枝が折れるんじゃなくて、切断面は荒いが普通に切れた。
後は紙?に包んである硬そうなパン3つと、某コンビニでゲームとのコラボで販売されていたポーション的な物が同じく3つとポーション(仮)色違いで緑色の物も3つ荷物入れの中に入っていた。
ちなみにポーション(仮)は青色だ。
色々考えてたが深く考えてもしょうがないので荷物入れに戻して再び歩き出す事にした。
ただしショートソードは全部入らなくて荷物入れから飛び出していたけど。
「うそだろーーー!!」
俺は今大ピンチだ森の中を全力で走っている。
理由は簡単で、熊に追いかけられているからだ。それも1頭だったらまだ救いもあったが10頭以上も追いかけてくる。マジないわ、こんなの。
‐ 約一時間前 ‐
森の中で出口を探して歩いていた俺は、少し離れていた所で1頭の熊をみつけていた。
動物をお食事中だったらしく、座ってお食事していた熊の周りの地面は血で汚れていた。自分も襲われると思い、ゆっくりと足音を立てない様に下がって行く。ポフっと何かにぶつかると同時に獣臭い匂いが鼻に付いた。
後ろをゆっくりと振り向くと涎をダラダラ垂らしながらクリクリとした可愛い瞳が俺を見つめていた。
グゥっと熊の腹から音が出ると熊はクパっと大きく口を開けて俺に噛みついてきたので咄嗟に避けるが熊はお気に召さない様で「グオォォォ」と鳴いて避けた先に居る俺を可愛いい瞳で見てくる。
鳴き声に気付いた最初の熊も俺に近づいてきた所で、俺は全力で逃げの一托を選びその場を走り出す。
後はどこからか釣られたのか呼ばれたのかは知らんがドンドン追加され始めて一瞬、走りながら後ろを見ると熊が10頭以上居た。
‐ 現在時間 ‐
たぶん、一時間位走ってると思ったが、あの熊共全く諦めない。
こっちも死にたくないので全力だがもうそろそろ体力が限界に近い。熊と俺との差が少しずつ縮まって来る。
森の先が少しずつ明るくなってきた。森の出口が近いのだろう、熊も諦め始めたヤツが出てきたみたいで数が減ってきている。だが何頭かはまだ追ってくるので走りまくる。
森を出た瞬間視界が広がって行くと同時に俺の足から地面の感覚が無くなった。
「へ?」
間抜けな声を出した俺は落下していた。
森の先は崖で、下は川が流れていた。熊はもう追ってこないが俺は引き続き命の危機だった。
「川ーーーーーーー!!!」
っと自分でも訳の分からん事を口走りながら川に落ちていった。
走馬灯が頭の中で過っていたがそれすらもあまり意識していなかった。意識の大部分が目の前で大きくなっていく川にしか向いていなかったからだ。
そして数秒後その川にダイブしていた・・・・腹から。