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19話 母親ともう1匹の使い魔?

 今回は比較的短くなりましたが是非お読みください!









「コンビニにでも行くか」


 特に買う物もなかったんだが、ミルエルとの約束を思い出したからフリムが生まれたことを教えに行くことにした。




「どうも、あの卵、無事に孵ったよ」


 いつもの様にカウンターにいたミルエルにフリムの事を伝えた。


「その様ですね」


 その様ですね?

ミルエルの視線は俺の足元に向いていた。

その視線を辿ると、足元にフリムが居た。


「えぇーーー!!」


 思わず叫んじまった。

何でコンビニに居るの?ココには俺しか来れないんじゃないのか?


 少し1人でパニックになっていると、フリムがよちよちとミルエルに歩いて行ってレジを挟んでご対面していた。


「フィー!フィー!」


 俺と初めてあった時の様に鳴いてるんだけど。

尻尾をフリフリしながら、羽もパタパタしながら鳴いてる。雛が親鳥に鳴くように。


「良かったですね、無事に生まれて」


 カウンターから出て、俺にではなくフリムにそう言いながらフリムを抱きかかえてやり撫でている。


「・・・もしかして、フリムの母親って・・・」


「はい、私ですよ」


 やはりかー、でもなんで母親になってるの?


「いつの間に母親になったの?」


「蒼真さんが、ココでこの子をお買い上げになられた時にですね。

カードを物質化した時に私が母親になる様に魔力を分けました」


「何だってそんな事をしたの?」


「だって、私との継がりが・・・・」


 小さい声で聞こえない、だってぐらいしかわからなかった。


「ごめん、なんだって?」


「い、いえ、何でもありません。

お買い上げ頂いてから直ぐに生まれるようにしただけです」


「そうなんだ。わざわざご免ね、そんな事させて」


 気を利かせてくれたんだな。ホント、良い子じゃないか。


「いいえ、良いんですよ。

それとこの子がここに来た理由ですよね?」


 それも聞こうと思ってたんだよね。


「そうなんだよ、なんでフリムがいるんだ?」


「ココに来るときに、抱っこしたり膝に乗せてたり。兎に角この子、を触ってませんでしたか?」


 膝に乗せてた上に撫でてたな。


「してた。もしかして、触ってる。もしくは接触してる時にココに来ると、その対象もココに来てしまうのか?」


「そうですよ、店長から聞いていませんか?」


 説明受けてないぞ、さてはボケできてるなあの神爺さん。


「説明受けてなかった」


「そうでしたか、申し訳ございませんでした」


 ミルエルが謝りながら頭を下げてきた。君は何も悪くない、悪いのはあの神爺さんだ。

今度仕返しにワサビを大量にいれたお菓子を差し入れしてやる。絶対にだ!


「ミルエルは悪くないから気にしないで。

そっかーフリムの母親はミルエルなのか。俺が父親だから俺とミルエルは夫婦なのかな?

冗談だけど」


 冗談でフリムの頭を撫でながら言ったら、ミルエルが顔を真っ赤にしながら固まってしまった。


「おおーい、大丈夫か?

さっきのは冗談だから戻ってきて!」


 手をミルエルの鼻先で振っていたら、「ッハ!」とか言いながら意識が戻ってくれた。


「申し訳ございません、意識がトリップしてました」


 意識がトリップするってどういうこと?


 その後、ミルエルは顔が赤いままの状態で元に戻らなかった。

俺は、フリムに使えそうなシリアルカード(おもちゃ)と防具のシリアルカードを買って、コンビニから戻った。




 コンビニから蒼真たちが出て行くと同時に、店長であり神様でもある神爺さんが店内にやって来た。


「ミルエルよ、話があるんじゃが良いかの?」


「はい、何でしょうか」


「あの蒼真君の買った卵に何故干渉した?

物質化までは良いのじゃが、その後の行為は越権行為じゃぞ」


「はい、承知しています。

覚悟は出来ていますので何なりと処罰を」


「分かった。でも安心せい、別に処刑や刑罰などは無い」


「では、どの様な」


 内心ミルエルは、かなり酷い物を覚悟していただけに、ほとんど刑罰などがないと聞いて驚いていた。


「責任じゃよ、責任」


 そう言った神爺さんの顔は、まるで孫に見せる優しい顔をしていた。




「飯作ってやるから待ってな」


 コンビニから帰ってきた俺は、真っ先にフリムのご飯と自分のご飯の準備を始めた。

生まれたばかりのフリムは直ぐにお腹が減ってしまうようで、帰ってきた瞬間にご飯と鳴いてきた。

食欲旺盛なのは良い事だ。


「俺にも何か食わせろー」


 ガインがいつもの様に勝手に部屋に来た。

お前はいつになったらここではなく他で飯を食うようになるのだ?


「食べるなら金を払え、フリムも居るから食費がギリギリなんだ」


「フリムって誰だ?

お前、いつの間に女何て作ったんだ?」


「ガイン、お前は馬鹿か?

ココに居る使い魔だよ」


 巣箱の中で大人しく待っていたフリムに指を指して、ガインに理解させる。

女何て作る暇あると思うのか、この馬鹿は。


「おおぅ、ホントだ。

ソーマ、お前、いつの間に使い魔何て手に入れたんだ?」


「今日」


「今日?

それって、俺が朝出てってからだよな。

って事は、コイツはもうこの大きさで成体なのか?」


「いや、今日生まれたばかりだ。

そこの脇に卵の殻があるだろ?」


「そうか、じゃあ大変だな。

躾とか大変だろ?」


「いや、フリムは頭が良いみたいだ。

そんなナリでもドラゴンだからな。

フリムー、飯だぞー」


「そっかー、ドラゴンかー・・・ってドラゴンかよ!コイツ」


 気づくの遅いぞ、ガイン。

フリムは巣箱からでて、飯が入れてある皿の所まで自分で歩いてきた。

コレも少しは運動になると思ってやらせる事にした。


「俺の分は?」


「お前は俺の使い魔じゃないから作らない。作ってほしけば金を払え、材料費もこっち持ちってお前は紐か?」


 その後ガインは「イイじゃんイイじゃん」と連呼し、フリムよりも近所迷惑だったので結局作る羽目になった。

夕飯の後は少しだけ訓練場に行って、コンビニで買ってきたおもちゃでフリムと遊んだ。遊びが終わる頃にはよちよち歩きから、トコトコと歩けるぐらいにまでなっていた。

更に少しだけ翼も上手く使える様になってきたらしく、飛び跳ねてから滑空する様に飛ぶことも擬似的に出来るようになっていた。

子供だからか、それともドラゴンだからかは分からないが、成長するスピードはフリムは早いようだ。


 遊び終わって帰る頃には、フリムは体力を使い切ったみたいで、飛びついてきたと思ったらそのまま寝てしまった。

 部屋の巣箱にフリムを入れてやり、そのまま俺も就寝準備をして寝ることにした。


 これからはちょくちょくコンビニにフリムを連れて行かなければイケナイかもなぁ・・・

やっぱり種族が違えど、母親に会いたいだろうし。


 なんって事を考えてたら俺も寝てしまっていた。


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