強くなった後のほうが、人生もっと面倒くさいことになるから気をつけろ
本当に止められないお嬢さんですね···
褒めてくれて ありがとう〜。
ところで、あんた ずっと座っているつもり?
本当に君は……
あの少年を あまり責めないでください。驚くべきことに、彼は生身で「第0の地点」に到達したのです。今の彼は、素手で電線を掴んでいるのも同然の状態なのですよ。
何よ、そうなの? こいつ、たかがそんなことで大げさなんだから〜……。
まさか、お嬢様も?
あんなの、超えられない人なんていないでしょ〜?
さすが、デミアン・デモニクスの下にいらっしゃるだけのことはありますね。お嬢様の仰る通りです。「第0の地点」は、強者ならば誰もが備えておくべき世界の絶対法則ですから。
ほら、起きなさい。ずっとそうやって座ってると足が痺れるわよ。
白雪はエドワードを見つめ、その腕を掴んだ。 白雪の手が触れたエドワードの肘から手首にかけて、瞬く間に青い霜が降り、カチカチに凍りついた。煮えたぎっていた血の音が止まり、地獄のような痛みが冷たい感覚の中へと消えていった。 「さあ、これで動けるでしょ?」
「何だ……? 神経が……!」
「簡単に言えば、あんたの神経束を微細に凍らせてやったの。そうすれば神経細胞のイオンチャネルが閉じて、電気信号の伝達が即座に中断されるわ。それでしばらくの間はあんたの神経は戻る。もちろん、その後はもっとボロボロになるけどね〜(笑)……心配しないで、どうせ事務所に行ってシンデレラに治療してもらえばいいんだから」
「本当に……」
「少年……またあの une scène belle et artistique ができそうですね……」
「あの人強そうだけど、また挑むつもり?」
もちろん……僕にはわかる。もうコツは掴んだ……あの境地に…
「ほぉ〜。参考までに言っとくけど、それ、強ければ誰でも届きはするけど、調節するのは難しいわよ〜?」
「し、師匠! 先ほどのは一体……! 見えませんでした……!!! 目が光ったと思ったら、突然あの少年が地面に倒れていたんです……!!!!!!!!!」
「どうやら……我々が首を突っ込むには、あまりにも常識を超えた戦いになったようだ、弟子たちよ。もし我々があの戦いに割り込めば、死ぬぞ」
ノウスト・パウダーは煙草を取り出し、呆然としていた。 「おい、お嬢さん……一言だけ言わせてくれ」
「え? 何?」
「まさか……あの都市伝説だと思っていた『第0の地点』が実在したとはな……(笑いながら)……はっ、そうか、そういうことだったのか……。本当に奴らは、あの境地をただ簡単に考えてやがる……。申し訳ないが、本当に世間知らずにも程がある。 誰でも皆できるだと、お嬢さん? 笑わせないでいただきたい……。あの境地は、神に選ばれた少数の人間だけが使えるものなのですから……」
「悪いけど、おじさん……。あなたみたいな凡夫にとってだけ、そうなのよ。一言で言えば、おじさんはただの虫。虫けらなの」
「まったく……。私は井の中の蛙だったというわけか……」
白雪とノウストの会話が終わる間もなく、エドワードとムルソーは、その超越的な血闘を再び開始した。
ムルソーが弾丸を放つと、エドワードは辛うじて反応し回避するのに精一杯だった最初とは異なり、今や放たれた弾丸を軽々と避け、念力を発動させて次元の隙間を引き裂き、ムルソーへと放った。
「C'est incroyable……!!!!!!!!!! それです、少年!!!!! それこそが真の強者たちの戦い方です!!!!!!」
「少しは……慣れてきたよ……!」
「悪いけど、おじさん……。あなたみたいな凡夫にとってだけ、そうなのよ。一言で言えば、おじさんはただの虫。虫けらなの」
「まったく……。私は井の中の蛙だったというわけか……」
白雪とノウストの会話が終わる間もなく、エドワードとムルソーは、その超越的な血闘を再び開始した。
ムルソーが弾丸を放つと、エドワードは辛うじて反応し回避するのに精一杯だった最初とは異なり、今や放たれた弾丸を軽々と避け、念力を発動させて次元の隙間を引き裂き、ムルソーへと放った。
「C'est incroyable……!!!!!!!!!! それです、少年!!!!! それこそが真の強者たちの戦い方です!!!!!!」
「少しは……慣れてきたよ……!」
「ついに悟られましたね、少年。では、さらなる高みをお見せしましょう。質問です、少年。果たして……『第0の地点』にマナを纏わせることはできるでしょうか?」
「まさか……!」
「正解は ainsi です」
ムルソーは弾丸を放ち、次元の隙間を作り出した。そして中指と親指で指を鳴らすと、白雪によって凍らされたはずのゾンビたち――いや、この世界の者とは異なるゾンビたちが次元の隙間から這い出してきた。
「さあ、少年。いよいよ la deuxième leçon です」
「な……何だ、あれは……!! 待てよ、僕のメナスでも……できる方法があるはずだ……!!」
「Oh, mon Dieu. 少年、そんな悠長な考えでは死にますよ。世界はあなたが思っているほど親切ではありません」
「bongsan……bongsan……。いけませんね……。少年に、さらなる大きな壁をお見せしましょう」
ムルソーは言い終わる前に虚空を射撃して次元の隙間を作り、何かを囁き始めた。
「Descendez…… Mes bien-aimés……」
ムルソーの言葉が終わるや否や、驚くべきことに別の「ムルソー」たちが次元の隙間から姿を現した。
エドワードを殺すことに成功した並行世界のムルソー、メナスを100%開花させた未来のムルソー、驚いたことに女性の姿をしたムルソー、本来の世界のムルソーとは違い剣を帯びているムルソーなど、数えきれないほどのムルソーの「別の可能性」たちが次元の隙間を突き抜けて現れた。
「さあ、ご覧なさい少年。これが私の別の可能性であり、別の私自身であり、私の半身たち。……では、再び質問です。果たして、私の分身たちは私より弱いでしょうか? 正解は……」
オリジナルのムルソーが正解を告げようとした瞬間、長剣を帯びたムルソーがエドワードに向かって、不可算の特異点に達したかのような速度で攻撃を仕掛けた。
「皆、私より強いか、同等か、あるいはほんの少し弱い程度にすぎません。今、少年に攻撃を仕掛けたのは、あなたを0.1秒で斬首した世界の私自身です。さあ、あなたの『連なる二つの世界』は、この圧倒的な死の重なりに耐えられますか?」
「ふむ……この世界の電撃少年は強いですね。まさか、**我**の剣撃を防ぎきるとは……。やはり、久々に我らを呼び出した理由があったというわけですね、moi originelよ……」
「その通りです、Moi, le procureur。皆さんはそれぞれの世界で、あの少年を死から解放した方々です。だからこそお呼びしたのです」
ほお……承知いたしました。moi... original……」
一方、ノウストと弟子たち、そして白雪はその光景を傍観していた。
「お嬢さん、仲間みたいだけど助けなくていいのか?」
「ふーん、出る必要ないわよ、あ・た・し・が」
「仲間が死の危機に瀕しているというのに、君たち傭兵はいつも自分の損得ばかりだな……」
「何言ってるの? あれくらい苦労しなきゃあの子は成長しないわよ。まあ、死にそうなら割り込むつもりだったけど。これだからヒーローってやつは……」
「ハハ……」
一方、エドワードの状況。 長剣の剣士ムルソーと、エドワードを完璧に仕留めてこちらへ越えてきたムルソーが、エドワードを攻撃していた。 長剣のムルソーが振るう剣撃を辛うじて避ければ、完璧のムルソーが二挺のリボルバーをエドワードに照準し、射撃する。
「どうやって……どうすれば……!!!」
一方、メナスをより高次元で操るムルソーは、驚くべきことに自身のゾンビたちを自分の次元から呼び出していた。 さらに、先ほどムルソーが召喚した別次元のゾンビたちも、一斉にエドワードへと襲いかかる。
「待てよ……!! 他の世界のムルソーさんたちやゾンビたちは、全部あの引き裂かれた次元から出てきてるじゃないか……!? だったら、僕が念力であの空間を――」
その瞬間、女性のムルソーが背後からエドワードを捕らえ、言葉を継いだ。 「あら、いけませんわ少年。私の世界の少年もそうしようとして、私に救済されましたの……。本当に愚かと言うべきか、ただ単に浅はかと言うべきか……」
「まさか moi Mademoiselle を動かすとは。やはり少年、あなたは私の数多の可能性が出会ってきた少年の中で、最も崇高で最も美しい方だ。やはり……救済を……私の手で直接救済せねばなりませんね……」
「やるしかない……!!!」
「ムルソーさん、あなたが……言いましたよね? 第0の地点にメナスを纏わせることができると……。なら、僕はあなたとは違うやり方で、第0の地点にメナスを纏ってみせます……!」
「まさか……!!」
その瞬間、エドワードは自分に迫る剣士ムルソー、女性ムルソー、完璧のムルソー、メナスを完全開顕したムルソーの攻撃を、驚くべきことに不可算の特異点へと進入して回避した。そして不可算の特異点に自身のメナス――『連なる二つの世界』の能力の一部である「電撃解放」を使用し、不可算の特異点をも凌駕する速度でムルソーに攻撃を叩き込もうとしていた。
「確かに華麗なメナスの纏い方です。ですが La réponse est non, garçon. 第0の地点を用いた血闘において、単に速いだけでは勝てないのですよ。それに、その程度の速度なら、メナスを纏わずとも出せますから」
本体のムルソーの言葉が終わるや否や、長剣の剣士ムルソーがすぐさまエドワードに追いつき、背後から剣撃を放った。




