結局謎のグループってなんだったんだ…
私が柵の外に出たとき、ツインテは謎のグループに囲まれていた。
私は輪の中に空から華麗に飛び降りた。
つもりだったのだが、普通に頭から直角自動落下した。
「あんた、何してんのよ!」
私が頭を上げた瞬間、謎のグループはうめき声をあげた。
ツインテがすごい不気味な顔をしている。
「あんた!化物顔がもっとレベルアップしてるわよ!」
相当やばい顔らしい。
まぁどうせ、化物の顔だからな。この際、限界に突破するか。
そう思い、私は自分の頭を地面に何回も頭突きした。
「おい!あのバケモンを殺せ!」
うおおと雄たけびとともにツインテを一切見ずこちらに向かった。
やばい!
私はパチンコ玉を彼らの目に命中させた。
顔と水平に玉が移動し、命中させるようにしたので後頭部に貫通まではさせていない。
彼らはかなり悶絶していた。
まだ半分の数がいる!
パチンコ玉をこちらの方にもってきて、狙いを定める。
するとまだ負傷していない一人の男性が片手を挙げて発言した。
「お、俺は目が見えないから目を狙っても意味がないぞ…。」
かなりおどおどはしている。
残っている者たちも手を挙げながら俺も…俺も…といいだした。
確かに目が見えなかったら、目を狙う必要性がないか。
「いや、目を狙っているのが分かってる時点で見えてるでしょうが!」
ツインテは突っ込んだ。
それじゃあ見えているのか…?
まぁでも目を狙ってる人たち悶絶してるしかわいそうだよね…。
そう思い、私は彼らのもとに自ら行く。そして、最初に発言した者の目の前まで来た。
「銀の玉で狙えないなら…」
私は足を後ろに下げた。
「金の玉を狙えばいい!」
そう言って、私は彼の股間を蹴り上げた。
彼は、目を狙っている人達より悶絶して崩れ落ちていった。
残りの何もしていないメンバー達はうわぁといいながら各々に逃げ、塵のように消え去った。
ツインテは逃げるわよ!といい、村を去ろうとしたその時、謎のグループのリーダーらしき人が現れた。
確かに先ほどの中にいなかったので逃げたのかと思ってた。
私とツインテは戦闘態勢に入る。
しかし、リーダーらしき人はずっとこちらを見つめている。
そうして、謎のグループリーダーらしき人は自分のターバンを外し、服で少し口元が隠れていたので顔を出した。
「こっちだ。」
彼は、山とは逆方向の茂みに走り去った。
ツインテはその顔をみて、ハっとしていた。
「彼についていきましょう。」
そして、この村を去った。
3人は岸辺にいた。そう、ここ小さな島。
「もともとここは魔法結界があって出入りできないはずなんだけど…。」
「それは、俺が解除しておいた。」
私は色々と訳が分かっていなかったが、分かっている風格をだしていた。
岸には3人乗れるくらいのイカダが止まっていた。
「行くぞ。」
よくわからないけど、ここから3人の旅が始まっていくんだね。
そして私たちは、この島を出る。
お母さんと別れてから何日たったかは覚えてない。
しかし、お母さんに会うために私は前に進むのだった。
この村には昨日までは住民がいた。
しかし、今あるのは血痕ともぬけの殻の藁ぶき屋根の家のみだ。
その場所に現在男女二名の者がいる。
黒髪の男性と、白髪のかなり美しい容貌の女性だ。
この者たちは、盗人。山の洞窟に滞在し、この村のものを盗んで生活をしていた。
「こいつらちゃっかり、薬も全部持っていきやがって。」
「ここいい場所だったんだけどね~。」
会話をしながら何かないかを探っていた。
「あの薬結構効いたんだけどな。」
「あ、隠れて薬盗んでたの?絶対ダメっていったじゃない!」
女性は頬を膨らませていた。
実は一昨日も二人はこの村にきており、食べ物を盗んでいた。
しかし二日後、この者たちが村を訪れたとき、村は閑散としており、何もかもない状態であった。
変わり果てた村を徘徊する彼ら。
何かが燃えた跡、人がいない家、土から掘り起こされた跡がある異質の匂いのする畑。
やはり、夜に山から大きな音が鳴り響いた時に何かあったのか?と男は勘ぐった。
実は二人はかなりの間、この島にある山の洞窟に暮らしていたのだ。
急に、食糧確保ができなくなり、困惑していた。
「これからしばらくは毎日タンポポ生活か…。」
男性は絶望的な表情を浮かべながら歩く。そう、この村には何もない。
村の端の方に、女性は地下の部屋の扉を見つけた。
二人はその部屋入っていくと、大きな魔法陣が描かれていた。
「すごい大きい魔法陣ね。」
女性が魔法陣の上に立つ。しかし何も起きることはなかった。
男性はまじまじと魔法陣をみていた。最初はただ見ていただけなのだが、段々険しい顔になっていった
そして、この魔法陣が何かが分かった瞬間、彼は叫んだ。
「まずい!アリシア!この魔法陣を壊せ!」
男性のポケットの中が淡い光をだしていた。
その瞬間、魔法陣が光り始めた。
アリシアは、空間魔法から巨大な斧を取り出し、魔法陣の真ん中ををぶった切った。
衝撃音とともに、地面が振動する。
魔法陣は亀裂が入り、作動する力を失った。
アリシアは、空間魔法を使い斧をしまった。
「誰だ、こんな頭のおかしい魔法陣を描いたやつは…。」
男性は不可解な顔をしながら、静かにその場を去り、アリシアも後に続いた。
「ふーくん。こっちみて!」
アリシアが指してある方向には、熊が一頭いた。
熊は指を刺された瞬間、アリシアを襲った。そう、この熊はあの檻に入っていた3日も何も食べていない熊だ。
アリシアは、ひるまずすぐさま最初の攻撃を避けた。
熊が攻撃をしたあと、少しの隙。ふーくんと呼ばれていた男性は、人差し指と親指のみを立て、銃のようにする。
そして、前腕を地面に水平から直角にする。
その時間、0.5秒。熊のお腹が破裂したかのような、爆発をした。
爆発音に鳥が驚き、飛び去って行く。
熊がいたはずではあるのだが、熊の面影がない程、残骸が飛び散っていた。
「しかし、人がいないならしばらくはここで過ごすのもありか?」
ここは岸辺。
二人が目のあたりにしたのは、浜辺に大量の死体があった。
しかし、熊が荒らした形跡はなく、斬られた跡や殴られた跡がある。
「ひどい…。」
アリシアは口を手で覆った。
恐らくは、全員が船に乗れなかったため、船乗りたい人同士で殺し合いをしていたのであろう。
男性は、死体の方に行く。色々漁ったがやはり、食糧はなかった。
ただ、この島には熊がそこそこいるため、熊を狩猟してそれぞれの部位を捌いて調理すれば食料に困ることはないだろう。
ただ問題は常に食べているとさすがに飽きてくる。あとは、常に襲われる意識を持たないといけないので、神経を研ぎ澄まして生活をしなければならない。
男性は海の方を見るが、船らしきものは一隻もない。
ここは簡略化されたような地図には載っていないような小さな島。そもそも人通りがほとんどないからだ。
「楽なのは、この島にとどまることか…。」
この島から脱出したところで、目的地もないような状態である。
男性は地図を広げる。
現在地は、日本標準時子午線よりも西側。さらには、北東側にはここよりも大きな島がある。
昔、二人は訳あってこの大きな島から、この島にイカダをこぎ続けてやってきた。
その際は、盗んだ缶詰の食べ物などがあったため、日数がかかっても大丈夫であった。
実際に、海に滞在した期間は約一か月だったからだ。
しかし、現在。缶詰などそういった先進的な物資がないため、長旅ができない。イカダは以前使用した分が残っている可能性はあるが、流されている可能性はある。
となると、候補は二つ。北東の大きな島の前にそこそこの大きさの島があるのでそちらに向かうか、北にあるこの島と同じほどの大きさの島に行くか。
それでも一週間ほどはかかりそうではある。
男性は女性に3つの選択肢を与えた。
2つの島にいくか、それともここにとどまるか。
女性の出した答えは――。




