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熊ピンチ

長い間、閉じ込められていたが扉が開いた。

おばあさんが先頭にいる。

謎のグループのリーダーらしき人は、おばあさんに向かってこう言った。

「あやつ、世界を滅ぼす悪魔でございます。この鉄のにおいがする魔法陣といい、やばいですぞ。」

そして周りの人たちも、ガヤガヤしはじめた。次にリーダーらしき人はこう続ける

「この部屋の近くを通りがかったものが言っておりました。世界を破滅するとかきゅいんはあととかなんとか。」

あれか、破滅魔法の詠唱の時か。

世界を破!メツ♡この世をハ!滅♡†未来永劫†メッセよ!きゅいん♡はあとか。

ツインテはため息をついていた。

おばあさんは持っていた杖を上げ床に下ろし、カンとならした。

「悪魔と悪魔の従者よ。よく聞け。我々は熊の神に守られている。我々はお前たちに裁きを徹する。」

そういって、奥の方から檻に入れられた熊一頭をあらわにした。ツインテは焦った顔になった。

「ちょっとまって、私たちがあなた達に何をしたっていうの?ただ、化物が横にいるだけじゃない!」

「世界を破滅させようとした。」

確かに、世界を破滅させようとはした。

「世界を破滅は未遂よ!ていうか、そんな魔法あるわけじゃない!ノリで書いたのよ!ノリで!」

「ノリで世界を破滅させようとした。」

「本当にそうよ!ノリで世界を破滅させようとするバカはこいつよ!」

そういってツインテは私を指さした。

本当に事実とおばあさんのいってることが一致してて恐ろしい。

恐ろしい…自分が。

「外に出ろ。」

私たちは謎のグループ達に連れられて外に出た。

目の前には檻に入れられた熊がいる。

「明日、お前たちは熊の神に処刑される。覚悟しておくんだな。」

熊は殺気の目をしてこちらを見続けていた。


ツインテとは離れ離れになり、私は今一人でいる。

場所は地下室から変わり、謎のグループのリーダーらしき人の家と思われるところにいた。

理由はあの魔法陣が不気味だから、念のために監視位置に移動させたらしい。ツインテはあのおばあさんの家にいる。

勿論拘束はそのままされたままだが。

それにしても、今日あのまま熊を檻から出して襲われなくてよかった。

あれが俗に言う、熊の神なのだろうか…?

それにしては、ただの親熊のような…。

「あのぉ、熊の神って本当に存在するんでしょうかぁ?」

恐る恐る、熊の神を信じているものに聞いてみた。

「檻に入っていたのが熊の神様なんでしょうかぁ」

追撃してみた。

謎のグループのリーダーらしき人は何も言わずずっと目を閉じていた。

え?寝てるのかな?

「寝ろ。化物。」

起きてたかぁ。

化物(私)は眠いし寝ようかな…。

と思っている最中に寝ていた。


次の日は一瞬にきてしまうもので、私たちは木の尖った柵に囲まれていた。

大きさは直径20mほどだろうか。中心に私たちはいる。

その柵の出入り口から私たちは入っていった。

そして、目の前には檻の中に入った熊がいる。

私たちの後ろには謎のグループのリーダーらしき人がいた。

そして、檻の左右に謎のグループの一員がいる。

おばあさんが、檻の前へと立つ。

「先に、悪魔の従者からやる。」

そういって杖を前のように鳴らす。

謎のグループのリーダー達は私を柵の外へと連れていき、柵の中には檻の中にいる熊とおばあさんとツインテだけになった。

謎のグループのリーダーらしき人は小声で、”あの熊、3日も何も食べてない”といった。

私はその時悟った。あれは熊の神でもなんでもなく、普通の熊だと。

なぜなら、神は食事をしなくても生きていけるからだ。(食事を楽しむことはできるが、生きるために食事をすることはない。)

柵の外には村の住民達で集まっており、なぜこのような儀式?をしているのか分からない様子でいた。

おばあさんが、何かを言っているがここからは聞こえない。

ただ、檻から熊をだし、ツインテを食べさせる気でいることだけは分かる。

どうしたらいいんだろう。

ずっと思考をめぐらせて、ハッとした。そうだ、私は詠唱をせずに魔法を出すことができる。

つまり、誰にも気づかれず、援護をすることはできる。

勿論、威力が低いのはあるが何もできないよりはましだ。

ためしに、横にいる謎のグループの一員にちょっかいをかけてみることにした。

氷のつぶてを口の中に入れようとした。しかし当たらず、目に直撃した。

流石に目はやばいと思ったが、あまりにも小さい氷だったため、目に砂が入ったかと勘違いされてしまった。

もう一人の一員が彼を心配している様子。まぁ、時間稼ぎには使えそうかな…。

命中率がないのが、ちょっと不安だけど。

しばらくするとおばあさんが、ツインテの方に行き、胸をまさぐっていた。

「あのおばあさんって貧乳がすきなのかな…。」

謎のグループのリーダーは、眉間にしわを寄せていた。


私は今目の前に熊がいる。

そして、殺されそうになっている。

流石にこんなところで死ぬわけにはいかない。

連れであるあの子も信用できないし、というか何しでかすか分からないし、自分でなんとかしないと。

しかし、私は拘束されているし詠唱くらいしか対応できないか。

ただ、今一人であり、周りには敵だらけ。対処された瞬間こちらが不利になりすぎる。

そこまで威力の高い魔法は使えない上に、事前に仕込んでいたら対処の出来はするが熊をすばやく対処する魔法を私は使えない。

本当にどうしよう。

粟の村の人たちに顔向けできない!!!

死んだら物理的にできなくなるけども。

「悪魔の従者よ、最後に言うことはないか?」

ババアがなんか言ってきた。こいつ自分の力では戦わないくせに、まじで何なの?

私を殺すのはこの熊だろうが!

ていうか、お前は殺そうとしてるけど、私はお前になんかしたか?

やるならあの気が違ってるバケモンだろうが!

なんか段々ムカついてきた。

「悪魔はお前だ、くそババア。お前は病気を治す薬と謳い、頭おかしくなる薬だしやがって!そのせいで治すどころか死者がでてんだよ!」

「なんだ、やはり粟のやつらが悪魔と契約したのか。では早速殺しにかかるとしよう。」

そうしてババアの手が檻の方へ向く。ま、、、まずい!死ぬ!

「あ~こう言っては何だけど、降参よ。私、もう死ぬもの。最後に母親の形見だけ見してもらえる?」

「母親の形見?」

「そう、胸の裏のポケットに入っているの。死ぬ前に見たいな~って。ほら、両手がふさがってるじゃない?お願い!さっき暴言はいたことは謝るわ。」

そして、この私の渾身の演技。情けの顔。

ババアは、時間稼ぎのつもりかといいつつ、私の方へと向かっていく。

あ、危ないところだった…。

とりあえず、あの子の書いた最初の魔法陣でどうにかこの状況を覆せないものか。

あの消滅魔法とかいうやつ、私の知る限りのどの魔法よりもレベルが違う代物だった。

もしかしたら、あの破滅魔法も本物なのだろうか。

消滅魔法は今この状況で使えないが、あのレベルの違う魔法なら状況を覆してくれるかもしれない。

ババアが私の胸ポケットからメモを取り出した。

「一番上を開いてくれる?」

「形見というか、母親の遺言か?」

ババアはメモの一番上のページを開いた。今だ、自分の魔力を全集中させ全てにその魔法陣に託した。

どうにかなれ!

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