第9話 生徒会長と朝チュン、そして…前編
眠りの淵で漂う意識の中、ふわりと柔らかい温もりがそっと俺の頬を撫でた——
それは、ほどよくしっとりしていて、スベスベで、良い匂いがして……頬を優しく包み込んでくれる。
俺は意識をたぐり寄せ、重たく閉じられた瞼をどうにか動かす。
「…………っ」
薄く開けられた俺の視界に映り込んだもの。それはどこからどう見てもふわふわプルルンとしたアレ。紛れもなくおっきなおっぱいだった。
「!?!?!?」
えっ!?なに?どういう状況!?おっぱい!?……ああっ、気持ちぃ〜、柔らかぁ〜二度寝しちゃおっかなぁ〜……じゃなくて起きろ俺!色ボケがっ!!
急激に覚醒に近づく俺は、体を動かさず視線だけで周囲を探る。
そこには、幸せそうにスヤスヤ寝息を立てながら俺の顔を片手でおっぱいに引きずり込む裸の美しい女性……霞の姿が映りこんだ。
俺は混乱する脳をどうにか回転させて、この状況をできる限り冷静に分析する。
早くしないと、その……目の前の全裸のエロい巨乳美人生徒会長と顔に当たるおっぱいの触感と寝起きに起こる生理現象が合わさって……股間がヤバい事になる。
そうだ、俺は昨日、霞とラブホに来て————
まず結論から話そう。
俺は昨日、彼女を抱いた。それは言葉通りの意味だ。
俺は彼女を抱きしめたまま寝た。そう、ただそれだけ。
彼女があんなにも誘ってくれたのに、俺は彼女とヤレなかった。
やった事と言えばキスとお互い裸でハグくらいだ。
何で出来なかったかって?
それは彼女がカミングアウトした通り、処女だったからだ。
俺は、彼女の一番大切な思い出になるはずの初体験をはした金で買ってしまったのだ。俺はクズだ。初体験を好きでもない男に捧げる?そんなのダメに決まってるだろ。
どちらにせよ男として最低だ。殊勝に誘ってくれた彼女に恥もかかせた。正直死にたい。
でもそんな俺でさえ、彼女は黙って受け入れてくれた。
彼女はやはりそういう女性なのだ。俺が惚れたあの日から何も変わっていなかった。だから俺は、彼女の事がもっと好きになってしまった。
————
そんな自責の念や後悔などが頭に渦巻いている俺の頭を、急に霞が両手で抱きしめて、強くおっぱいに押しつけながら寝言をこぼす。
「むにゃ………恭介のいくじなし……ゴムなんていらないわよ……ばか」
霞!?どんな夢見てんの!?意気地なしなのは間違いないけど、ゴムは必要でしょ!?
「……っ!ブフッ」
てかヤバい……霞のおっぱいデカすぎて息が出来ない!?幸せなのに息が!!
俺はこの日、巨乳は兵器になり得るという事を初めて知った。
どうにか空気を求めてもがく。しかしそれが逆効果になる。
まるで底なし沼のように、もがくたびにおっぱいはますます俺の顔に密着し、逃れられなくなる。
そして俺の身体が遂に限界を迎え、無意識のうちに息を吸い込もうとしたその時。
ちゅぅ………
「……あっ♡」
俺は僅かな空気と共に彼女のおっぱいを吸った……彼女は微かに身体をビクつかせ小さく喘ぐ。
マズい……これはとってもマズい……唇は幸せだが…
何かの気配を感じた俺は、恐る恐る視線を彼女の顔へと移してゆく。
「ふふっ♡……おはよう恭介♡どうしたのかしら?私が寝ている間にいやらしい事なんかして」
俺の視線の先には、彼女が優しくも若干ムラついた表情でこちらに視線を向けていた。
「ちっ!?違う!これは霞がっ!?」
「私が?どうかしたのかしら?」
「そのっ……俺は息をしようとしただけで!!」
「息をしようとして?間違って私のおっぱいに潜り込んで、おっぱいを吸って欲情させようとしたってことかしら?」
「ちがっ……えっと、なんでもない。すまん」
弁解のしようがない。プロセスがどうあれ、おっぱいに顔突っ込んで吸ってた時点でもうアウト。この世の理だ。
「いいのよ、昨日の続き……する?」
「おまっ、ばっ、ばか!……俺ちょっと歯磨いてくる!」
彼女の冗談なのか本気なのかわからない誘いに動揺して、俺はベッドから飛び起きると少し前屈みになりながら洗面台へなりふり構わず駆け出した。
もう、あそこが限界なのだ。
そんな暴れる息子をバスローブでどうにか隠すと、歯ブラシを口に突っ込んで荒々しく磨き始めながら自分の姿が映る鏡を見て自分に語りかける。
落ち着け……落ち着け、俺…
そんな俺の状態に気づいているのかいないのか、少し後に彼女も洗面台へと向かってくると同じく歯ブラシを手に取りはじめる。
「私も一緒にここ使わせてもらうわね」
「ああ…………って霞お前!?前!!前閉めろって!!」
鏡越しに映る彼女はバスローブを昨日以上にユルく、前を開けて羽織っていた。
パンツはモロ見え、デカいおっぱいも、先端がギリギリ隠れている位の露出度で俺の目に襲いかかってくる。綺麗でエロすぎる。
「あら?恭介は昨日あんなに私の裸見たくせに。いまさら何を言ってるのかしら?……しかも見てちょうだい。あなたさっき、私のおっぱいにキスマーク着けたじゃない!」
「きっキスマーク!?」
彼女は服をクイッとめくり更にキワドイ状態で形のよいおっぱいを見せてくる。
そこには彼女の言う通り、くっきりと俺がさっき吸ったであろう部分に赤い愛の証が残っていた…
「そっそれは本当にすまん!」
「もちろん責任は取ってくれるんでしょうね?処女にキスマークを付けるなんて」
「責任って!?とっ、とりあえずその!おっぱいを仕舞ってくれ!色々ヤバいから!マジで!」
「何がヤバいのかしら?朝勃ちかしら?私は気にしないわ。私たち朝チュンした仲じゃない」
マジかよ!?完全に見抜かれてる……ってかこれが初めての朝チュンって…
「だから俺が気にするんだって!!」
俺はまた暴れ出しそうになる息子に危機感を感じ、口を高速でゆすぐと彼女から逃げるように部屋に戻りベッドに再度潜り込む。
未だに収まらない股間が少しでも目立たないように掛け布団を調整するとふと時計に目をやった。
午前8時。
思ったよりまだ早い。朝からなんか疲れたし、いっそこのまま二度寝しても良いかもしれない。
俺は無心で天井を見つめ深呼吸する。しばらくすると荒ぶる衝動も徐々に鎮まっていくのを感じる。
やがて、歯磨きを終えた彼女が静かにこちらへ戻ってきた。
「あら、まだ意外と朝早いのね」
「そうだな、チェックアウトまで時間があるし、せっかくだからもう少し横になろうかと」
「……そう、恭介がそうするなら私も付き合うわ」
そう言うと俺が横になっている場所とは逆側に、彼女はそっと腰を落とした。
何気なく彼女を目で追っていると、そのまま何の前触れもなく、彼女は俺の理解を超えるある行動を取り始めたのだった——
次回:生徒会長と朝チュンそして…後編
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