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第21話 爆乳な先輩はヒロインに入りますか…?

今日は6月初旬の土曜日——


芳ばしいコーヒー豆の香り、リズミカルに鳴るスチーマーの音。

ボサノヴァが静かに店内を包む中、俺は変わらずカウンターの内側でバイトに励んでいた。


俺は家から歩いて10分くらいの場所にある個人経営の小さなカフェでバイトをしている。店内はナチュラルな雰囲気でテーブル2席とカウンター4席くらいのテイクアウト主軸みたいな感じの所。


実はオーナーが叔父だからってだけで始めたこのバイトも、いつの間にか趣味みたいな感覚になってきている。宝くじのおかげで働く必要はないから余計だ。


スタッフは叔父と叔父の奥さん、それに俺ともう一人の4人だけ。

そんな少人数でやってるからかとにかく働きやすくて、本当にありがたい職場だ。


霞との同棲もあっという間に一週間が過ぎ、少しだけ慣れてきた気がしている事もあって(過度なエロい誘いを除く…)俺はバイトを再開したというわけだ。


「恭く〜ん!カフェラテホットとキャラメルラテホットよろしく!」

「了解です!」


今俺にオーダーを通してきた人は俺の職場の先輩の神山唯(かみやまゆい)

高校1年の終わりからずっとお世話になっていて、高校も俺と同じ白鳳学園を卒業してこの春から大学に通い始めている大学1年生だ。


前髪を切りそろえた前下がりの栗色のボブヘアーに大きなくりんとした瞳。人懐っこい癒やし系の顔立ちをしていて小柄で細身の体つき。そんな彼女はこのカフェに来る常連たちからも看板娘として親しまれている。


なにより彼女が人気になる理由の一つに、そんな小動物のような庇護欲をかき立てる容姿とは裏腹に、それはそれはド派手に主張する爆乳おっぱいの持ち主で制服のシャツはパツンパツンという部分もあったり……


まあなんにせよ天真爛漫な性格の彼女は、俺の抱く大学生のイメージを良い意味で変えてくれた人だ。

俺はマニュアル通り手際よくドリンクを作りカウンター越しにお客様に手渡しする。


「カフェラテホット、キャラメルラテホット、お待たせいたしました!」


笑顔でドリンクを受け取ると「ありがとう」と言って店を後にするお客様を見て、俺は密かな充実感を感じていると先輩が俺の横に来てトントンと肘をつついてくる。

そんな距離なのに彼女の爆乳は俺に当たりそうになるくらいデカい。


カウンター内が狭いと言うこともあり、時々彼女のおっぱいが俺の身体をかすめる事も多く、慣れるまで色々苦労した。今はどうにか平静を保てるようになったが…


「今日思ったより暇だねぇ〜恭くん」

「そうっすね、オーナーも裏で作業してますし」


今日は土日という事もあって3人体制で店を切り盛りしているのだが、普段よりも客足が落ち着いている事もあり手持ち無沙汰感が否めない。


「じゃあさぁ、オーナーに接客頼んでお姉さんと一緒に休憩はいろうよぉ!」

「ダメっすよ!そもそもオーナーが表に立つのは俺たちが不甲斐ないからでっ……って!先輩!?ちょっと!」

「いいじゃんいいじゃん!」


     むにゅん♡ぐにゅぐにゅ……


いきなり俺の背中に抱きついて引っ張ってくる彼女。コーヒーとは違うなんか甘くていい匂い、まるで巨大なお餅のように絡みついてくる彼女の爆乳おっぱい……


クソッ!なんで先輩のおっぱいはこんなに柔らかいんだ!?当たってるとかの次元じゃあない、俺の背中がめり込んでるんだ!!じゃなくてこの人無意識エロ出してくる事多くて困るんだよ!!


「ダメです先輩!行くなら休憩はひとりずつです!」

「もぉ…恭くんのケチ!そんな風にお姉さんは育てた覚えはありません!」

「いや先輩が言ってたんすよ!?休憩のルール!」

「えっ?そうだっけ?でも時と場合によるの!」


そんなめちゃくちゃな事を頬をぷくっと膨らませて言ってくる彼女。どっちが後輩なのか時々わからなくなる。そんな彼女はとりあえず諦めたのか自分の持ち場にトボトボと戻っていく。


そんな時だった、()()が俺の職場に初めて来たのは——


「いらっしゃいま……せ?」


店のドアを開けて入ってくる見覚えのあるシルエットと顔立ちに俺は思わず言葉が詰まってしまう。抜群のスタイルに長い黒髪ハーフアップ、整った美しく優しい顔立ち。それは紛れもなく霞だった。


「霞!?」


少し猫を被ったにこやかな笑顔を見せる霞。俺がそれに若干の違和感を感じているとスタスタと近づいてくる。


「恭介、お疲れ様。この前職場を教えてくれたから、早速来てみたわ」

「おっ、おう…………」


職場に知り合いが来るなんてこと一度もなかった俺は、どう対応していいのかサッパリで会話の糸口すら見つけられない。

家ではあんなに仲良く話してるというのに他人行儀になるのもちょっと違うかもしれないし……とりあえず彼女にメニューを見せてオーダーを仰ぐ事にした。


「なにか飲むか?」

「恭介のおすすめは何かある?」

「そうだなぁ……カフェモカかな?」

「じゃあそれで」

「了解、そこのカウンターで待っててくれ」


ドリンクの準備に取りかかろうと軽く腕まくりをする俺を見て、彼女は少し不審そうな視線を向けてくる。それもそのはずだ。俺のささやかな気遣いがバレたようだ……


「恭介、お会計は?」

「それは……せっかくお前から来てくれたのにお金なんて貰えるかよ、今回は俺のおごりでいいよ」

「えっ、それは悪いわよ!」

「大丈夫だって、今回だけな?俺からのプレゼント」

「そっ、そう……じゃあ次回からは絶対払わせてね」


そう言って照れたような表情をする彼女は、急にカウンター越しに身を乗り出して俺の耳元まで顔を近づけてきた。そして唇が触れそうな距離で耳に吐息を絡ませながら小さく囁いてくる。


「今日のお礼に、今日は布団の中で沢山ご奉仕してあげるわね♡ご主人様♡」

「霞っ!?」


心地良い鳥肌がぞわっと立つ……


一応誤解しないようにしておくけど、布団の中で霞にご奉仕をさせたりしてないからね?彼女が勝手に言ってるだけで……

でも、友達以上の事はしてるかもしれん。いや普通にしてるわ。異性の友達同士でディープキスはしないわ、俺の知る限り。


最近、霞の性癖とこの関係のせいでエロい行為の境界線が曖昧になってきていて少し怖い……


「ああぁぁぁ!!恭くん!?誰よその女!!」


急に上がったそんな声が店内のボサノヴァの音を引き裂いたかと思うと、ドタドタとした足音が俺たちに向けて駆け寄ってくるのだった——



次回:なんか職場の空気が不安定なんだが…


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