気持ちが見える人見せられる人
一昨日は、都筑区の川和モーターサイクルに顔を出して、バイクを直す決心と算段をつけることが出来た。エストレヤを直してもう一度乗ることが出来ることも嬉しいけど、ここのバイク屋さんとこれからも繋がりが持てて、ちょっと遠くにある秘密基地と相談が出来る心強い人が自分にはいるんだなという安心感が嬉しかったりする。
昨日は、朝、車屋さんにオイル交換しに行ってきた。
代車を出してもらって夕方取りに来る形にした。今まではディーラーで買っていたのだけど、点検などの時に担当さんが取りに来てくれるのが難しくなってきたので、今の車は個人経営のサブディーラーで購入した。昔は買うときも車を持ってきてもらって試乗したり、納車も整備も担当さんに来てもらっていたから、ディーラーに行ったことなどなかった。
ディーラーの担当さんは移動があったりしたりして、買った担当さんじゃないとサービスが低下することも多い。買い替えの時、最初はディーラーの担当さんに引き取りサービスしてくれるなら買うよと相談したけど、僕が担当の間は出来ますが移動で次の担当になったらできないかもしれませんと言っていた。なるほど、ディーラーさんも人手が少なくて忙しくなっているから仕方がないのかもしれない。
そんなこともあって評判のよさそうなサブディーラーさんで購入したのだが、個人店だと基本的に担当さんは変わらないし、地元の企業を応援できるということにもなる。初めて突然訪問した時から、担当さんはバイク屋さんと同様、僕の直感がピン!と働くくらいいい人にあたった。
何気ない会話で話したことをちゃんと覚えていて、調べて後から電話をくれたり、不具合があった時でもその後の対処をしっかりと説明してくれる。話の内容もしっかりしてるし、車にも詳しい。一度目の訪問の時は、10万くらいの割引の提示で踏ん切りがつかなかったのだけど、試乗車を取り寄せてもらった二回目の訪問の時はもうちょっと深く話をしようと思い、奥さんには一人で行ってくると言って試乗しながら価格交渉にのそむことにした。
一回目の時は、AT車しかなかったので試乗してもあまりピンとこなかったけど、二度目の訪問の時取り寄せてもらったMTの試乗車に乗った時には、もうこの車種にしようと決めた。色んな中古車や新車を見に行ったりして、次期マイカーの候補は8車種くらいあったのだけど、結局は国産の新車にすることにした。
のびのびと走れる広域農道を走りながら会話をする。もうその時にはこの車で良いと決めていたので、運転より担当さんとの会話に集中した。自分の車との付き合い方や今まで乗ってきた車のこと、仕事の話や担当さんがどうして車の営業になったのかといった話、色々な話をしながら30分くらい走り、お店に帰ってきた。
テーブルに座り、アイスコーヒーを出してもらう。味は正直覚えていない。
そして、価格交渉にのぞんだ。そして、自分の気持ちを正直に話したかったから、僕はセオリーにあるような話の逆をすることにした。
・このお店、そして、話をしていて担当さんから買いたいから、このお店から買いたいということ。
・本来なら相見積もりを取りに行くのだけど、それすらしないということ。
・今までいろんなお店を見て来たけど、このお店は良い雰囲気だということ。
・割引の割合はどういう風に値引くかは、お店のやり方で良いということ。
・8~10%はお願いしたいと明確な金額を提示したこと。
二回目の訪問だったけど、僕の気持ちを察してくれた担当さんは一言、「わかりました。お見積もり作ってきます。」と言ってパソコンの方に歩いて行った。
この間が渋かったから、もう一勝負あるかなと思いながらアイスコーヒーを啜る。しばらくして担当さんが戻ってきた。
「これでお願いします。」
提示された価格は、想像以上に値引きされていた。ネットで書かれていた目標額を目指していたが、全然上を行っていた。じゃあこれで、と言いかけたけど、仕事の虫が膨らんできてしまい、
「すみません、下取り価格もう一声!」
と言ってしまった。困った顔をしていたけど、さらに値引きが入り、一般的な目標値の10%を越えられた。発売から時間がたっていなかったので、値引きは渋いとの話だった。下取り車があったから、そこである程度うまくやっているのかもしれないが、それでも頑張ってくれたのは嬉しかった。
それからお付き合いが始まり、メーカーで付けたパーツの不具合などもあったが、渋るオプションパーツメーカーに苦情も入れてくれて、無料で新品交換にしてもらったりもしてくれる。
そんな気持ちのいい担当さんだったので、SUVからの乗り換えで乗り降りや荷物の問題もあって、セカンドカーを探してもらっていた。こちらは中古。お店のもうけを考えると、新車よりも中古の方が利益が出やすい傾向にあるので、中古メインで探してもらっていたのだけど、僕の提示した金額と車種はなかなか出てこないらしかった。
「この金額より高いと新車も視野に入っちゃうから、新車だったらズバリこの値段でいける?」
と、ストレートにズバッと聞いた。
「うーん。その値段では出せないですね。そのメーカーはうちも業販で入れるから、うちの利益をこのくらいとりたいと思うと難しいんです。」
そういう風に正直に話してくれた。言えない部分の事は隠してもらっていいけど、へらへら笑いながら「その値段は到底無理ですよ!」とか、「僕が買いたいくらいですよ!」なんて言う切り返しじゃないのも好きなところだったりする。うーん、と考えるということは、ちゃんと計算しているし、何ならもうちょっと歩み寄れば妥結できる金額に近寄るということを表している。
一番信用できないというか、あまり買いたくないなと思う人は、お互いに折り合いが付くポイントを教えてくれない人、自分の利益を何とか最大化しようとする人。
「それじゃお互いに旨味が無くなっちゃうから、中古車を探す方向でお願いします。」
そういうと、分かりました、すみません、うちの事も考えていただいてと言ってくれた。
探している車も、もしかしたらモデル末期だから、新車の仕切価も落ちてくるかもしれない。そうしたら、新車ならこれくらい、中古ならこれくらいと提案してくれるかもしれない。
じゃあまたよろしくお願いしますと言って挨拶をした後、いなくなるまで見送るような、仰々しい形のお見送りも無いのがまた良かったりする。そんなことしなくてもお互いに大切な相手だと思えているような気がする。
バイク屋さん、車屋さん、医薬品卸さん、家電屋さん、色々な人と交渉を日々行うけど、一番はやっぱりその相手が信頼できる人で、仕事で関わらなくなったとしてもプライベートでも付き合いたい人だと思えるような人かどうかというのが大切なポイントだと思う。
正直にお互いの事情を話し合える人は、お金を支払うときも気持ちがいい気がする。
昔、僕が一番信頼していた、「割引は20万以上はしません!」と言い放ったスーツにロン毛で太いシルバーのネックレスと両手にリングをはめていた20代の正規ディーラーの担当さんのお話はまた別の機会に。




