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花の香りはあまやかに

 宿屋に戻った俺は受付で奴隷魔物も泊まれるか聞いたら、タグをチラリと一瞥すると問題ないと許可をもらえた。


 ゴブリンはからだが小さいので今夜はソファーで寝てもらうことにした。


「カオス様、夜伽(よとぎ)のお相手をさせていただきたいのですが」


「は? 俺にゴブリンの相手をしろと言うのか?」


「いいえ、元に戻れるのでしたら夜伽(よとぎ)の間だけでも人間の姿で奉仕したいのです」


「いらん、次に同じことを言えば殺す」


「も、申し訳ございません」


 俺はベッドに横になり従属体のステータスを確認した。

 新しい数値が増えている。


 親愛度:100/100


 は? どういうこと? 俺、結構ひどいことしたはずなのに、なんで親愛度が出るの。というか100ってどう言うこと?


 そうかケバ子の奴マゾだな、マゾなら優しくしてやれば親愛度下がるだろう。

 俺は毛布を一枚取り出しソファーで寝ているケバ子にかけてやった。

 ふふ、これで親愛度が下がるだろう。


 翌朝ケバ子の親愛度は110になっていた。

 上限越えるなよ……。


 朝食を摂りに行こうとしたのだが、ケバ子はゴブリンだと言う理由で犬の皿のような物に残飯を乗せられて持ってきた当然椅子には座れない。

 元々ゴブリンなら文句言わず食えるのだろうが。


「おいケバ子それは食わなくて良い、あとで別に食わせてやる」


「はい、ありがとうございます」


 宿屋の親父にゴブリンの調子が悪く食事を残したのを謝り代金を払い宿を出た。

 ギルドに向かう途中の屋台でパンに肉と野菜を挟んだ物を買い与えた。

 屋台の親父はゴブリンに食われるのが嫌なのか渋い顔をした。


「ケバ子 お前の化粧をしてない顔知ってる奴は何人いる?」


「妹だけです」


 ケバ子の化粧はこの世界では男受けが良く、男を誘うのに向いているらしい。

 はっ、このビッチめ。


「そうか、なら食事時と宿屋に入る時は人間に戻すからな」


 正直いちいち別に食べてたら面倒だし時間の無駄だ。


 ギルドに着き清楚さんの受け付けに行くと俺が渡したオーガの腰巻きをカーデガンがわりに使っていた。

 いやそれ腰巻きだからね、カーデガンじゃないからね?

 一人で突っ込んでいると何やら視線が当たる気がする。

 よく見ると清楚さんが俺の事をじっとみている。

 ヤバイ、ヤバイ何も言わず受け付けにいたら変に思われるな。


「すみません、早く上のランクになりたいので緑タグ卒業のための依頼全部受けたいんですが」


「……はい、かしこまりました」


 清楚さんにが精細さが欠ける。なんだろうか。

 昨日あんなことがあったから心に傷を負ったか。


 清楚さんが持ってきた依頼は全部で4つ。


 一つ目は採取クエストで月花草(ルナリリス)を10本採取してくること。


 二つ目は採掘クエストで鉄鉱石を1kg採掘してくること。


 三つ目は狩猟クエストで町のそばにいるゴブリンを一体狩って来ること。


 四つ目は護衛クエストでギルドの荷物をとなり町まで護衛すること。


 この4つを終了させれば晴れて初心者卒業だ。


 四つ目の護衛は今日は無理で明日ならあるそうだ。

 俺は三つの依頼を引き受けることを清楚さんに伝えた。

 それと明日の護衛もお願いしておいた。

 清楚さんは了承すると俺の手をとる。


「昨日はありがとうございました」


「なんのことでしょう?」


「この町は小さいんですよ?」


 彼女はこの町であの体格であの白い服を着ていている人物は俺しかいない。

 しかも私が肩にかけている布をみて一瞬戸惑ったのを見逃してはいませんよと言われた。


「そうですか。ですが俺はなにもしてませんよ」


「分かりました、そう言うことにしておきます」


 清楚さんは知らないふりをしてくれてくれるようだ。


 俺は依頼書をもらい狩りに行くことにした。

 取り敢えずまずは月花草(ルナリリス)の採取だな


 おおよその場所は書いてあるのだが探しても見つからない。

 カッコつけて3つも引き受けて今日中に終了できなきゃ情けないぞ。


「カオス様、月花草(ルナリリス)はこれですね」


 ケバ子がどこからか白色のユリのような花を持ってきた。

 良い香りだ、なるほどこれが月花草(ルナリリス)か、元ギルドの受け付けだけあって月花草がどれか良く分かってるな。


 俺は部位交換(ミキシングビルド)で嗅覚を狼人のものと交換して月花草(ルナリリス)の匂いを嗅いだ。


 良い香りだ、甘くとても甘い香りがする。

 この香りは覚えた。


 匂いのする方へ行くと月花草(ルナリリス)が大量に繁茂している場所に行き着いた。

 残りの9本を摘みケバ子を誉めて鉱山に向かった。


 鉱山では特に坑道があるわけでなく山の岩肌がすでに鉄鉱石なのだ。

 鉄鉱石を掘ろうとしたのだがツルハシを持っていないことに気がついた仕方ないので獅子王の爪で掘った。


 まさか階層主もこんなことに自分の爪が使われるとは思わなかったろう。


 ゴブリンはこの間殺した奴があるからそれを提出しよう。

 提出部位は鼻か、これ普通にナイフで切ったらグロいよな。

 画面上で部位が取れるのはマジ神です、いやマジ女神です。


 日が暮れる前になんとか全ての素材を集めることができた。


 これならなんとか面目躍如だな。


 何だかんだで一日がかりか冒険者って大変なんだな。


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