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昔書いたやつ

ある意味三国志

作者: 粟家 大三治

「巨乳っていいよね」

「いや、俺は貧乳派だ」


ある男たち二人の争いが発端となり

あれよあれよという間

世界は

巨乳主義と貧乳主義の

二つの陣営に別れ、

両者は激しく対立したのです。


乳を洗うような、

おっと、

血で血を洗うような

激しい争いが

世界の至る所で繰り広げられ

多くの人々が

大切な人や家を失ったのです。


巨乳主義国家と貧乳主義国家の対立

だけではなく、

先進乳国と発展途上乳国との軋轢も

争いの火種となり、

あらゆるところで戦い戦い。

世界から“平和”の文字が消えました。


私は乳好きとして

乳の大きさがもとで争うのは

悲しいことだと思いました。


そもそも、乳の中には

左には夢が、右には希望が、

あるいは左右逆で夢や希望が

詰まっていると思われがちです。

実際のところは夢でも希望でもなく

詰まっているのは脂肪なわけですが、

そこに夢や希望を見いだす人がいる限り

夢や希望も確かに存在するのです。


誰かにとっての夢や希望が

別の誰かの夢や希望を否定し争いあう。

そんなことがあってはなりません。


私は乳の大きさで争うことの

悲しさ、虚しさを訴え続け、

大小形はさまざまだけど

乳の前に皆は平等、

皆の前に乳は平等、

乳はみんな兄弟、むしろ姉妹だ、

と主張しました。

乳にとって重要なのは

大きさよりも

むしろ、感度ではないのか、とも。


はじめこそ私は

巨乳派からも貧乳派からも

政治犯として命を狙われたりしたのですが

徐々に私の想いに

賛同してくれる人々が現れました。


私の投げ掛けた意見は、

はじめこそ小さな波紋だったのですが

やがて大きな流れとなり

そのうねりは世界全体に広がり

私たちは巨乳主義でも貧乳主義でもない

新たな国を築くに至りました。


民たちに請われ、私は

「感度王」

を名乗り、

時勢に乗って世界の三分の一を

独自の乳論によって統治しました。


巨乳派はまとまり巨乳国家「疑」を、

貧乳派は貧乳国家「誤」を

それぞれ建国、

ここに我ら感度国家「蝕」が加わり

世界は三国鼎立の世を迎えたのです。





つづ

かない

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