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100回死んで地獄を制覇したら、異世界がヌルゲーになっていた  作者: nekorovin2501


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2/12

第2話:二回目の地獄は縄で縛られて斬られるってマジかよ

森の中を慎重に進む。木々の間を覗き、音に耳を澄ます。

さっきのゴブリンはどこに行ったんだ? もしかして、俺が死んだ(地獄行った)間に逃げたのか?

いや、そんなことより、このスキル。

【業火耐性Lv1】

何の役に立つんだ? 炎系の攻撃に少し耐えやすくなるくらいか。

でも、地獄のあの熱い鉄の床を思い出すだけで、体が震える。あれをまた味わうなんて、絶対ごめんだ。

「死なないように生き延びる。それが最優先だな。」

少し歩くと、小川が見えた。水を飲んで体力を回復しよう。

辺りを見回して安全を確認。よし、誰もいない。

膝をついて水をすくう。冷たくてうまい。異世界の水って、なんか特別に美味い気がする。

ガサガサ。

またかよ!

振り返ると、今度は二匹のゴブリン。棍棒持ってるし、さっきよりデカい。

「くそっ、レベル1じゃ無理だろ……!」

逃げようとしたが、囲まれてる。一匹が棍棒を振り下ろす。

咄嗟に腕でガード。痛いが、耐えられる。

「え? 意外と……」

社畜時代に鍛えられた根性か? いや、地獄の余波でメンタルが少しタフになったのかも。

でも、二匹目が横から棍棒を叩き込んでくる。

頭に直撃。視界が揺れる。

【HP:0】

また死んだ。

転生して二度目の死。

暗転。

今度の地獄は、さっきと違う。

黒い縄が無数に張り巡らされた空間。空は暗く、遠くで金属の音が響く。

「ここは……黒縄地獄?」

八大地獄の二番目。縄で縛られて斬られるやつだ。

日本人の地獄イメージそのまんま。神様、なんでこんなスキルくれたんだよ……。

体が浮き上がり、黒い縄に絡め取られる。

「うわっ、放せ!」

縄が体を締め上げる。息が苦しい。皮膚が擦り切れる痛み。

そして、虚空から現れた鬼みたいなヤツが、巨大な剣を構える。

赤い肌、角が生えた頭。目がギラギラ光ってる。

「罪人よ、斬られるがいい。」

剣が振り下ろされる。

体が真っ二つに。痛い。内臓が飛び出る感覚。血が噴き出す。

「ぐああああ!」

でも、死なない。体が再生して、また縄に縛られる。

斬られる。再生。斬られる。

何度も、何度も。

痛みの波が永遠に続く。最初は叫んでたけど、途中から声が出なくなった。

前世の業って何だ? 残業? 上司の悪口? そんなんでここ送りかよ……。

ようやく、痛みが止む。体が再生しきって、視界がぼやける。

【地獄周回:2回目完了。業ポイント+150。】

【異世界に戻ります。】

光が包む。

目覚めると、また森の小川のそば。

体を触る。無傷。縄の跡すらない。

「はあ……はあ……二回目か。まだ98回残ってるのかよ。」

ステータス確認。

【名前:佐藤太郎】

【レベル:1】

【スキル:地獄周回者(2/100)】

【業ポイント:250】

【業火耐性Lv1】

【新規スキル:黒縄耐性Lv1】

黒縄耐性……? 縄や拘束系の攻撃に耐えやすくなるのか。

「これ、地獄ごとにスキルが増えるパターンか。100回やったら、どんなチートになるんだ……。」

でも、今はそんなことより。

さっきのゴブリン二匹、まだ近くにいるかも。

「死に戻りみたいに、死ぬ前の場所に戻るのか。なら、対策考えないと。」

周りを見回す。木の枝を拾って、即席の棍棒にする。

「よし、次は戦うぞ。」

少し待つと、案の定、二匹のゴブリンが現れた。

「来いよ!」

一匹が棍棒を振り上げる。俺も枝でカウンター。

ガキン! 枝が折れたけど、相手の棍棒を弾いた。

「え? 力が増してる?」

地獄の影響か、体が少し軽い。痛みへの耐性も上がってる気がする。

二匹目を蹴り飛ばす。転がったところを、落ちてる石で頭を叩く。

グシャ。緑の血が飛び散る。

【経験値獲得。レベルアップ!】

レベル2になった。ステータスが少し上がる。

残りの一匹も、慌てて逃げようとするのを追いかけて仕留める。

「ふう……勝てた。」

初めての勝利。異世界でモンスター倒したぜ。

でも、喜びより疲労が大きい。地獄の記憶がフラッシュバックする。

「これをあと98回……。マジで地獄だな。」

業ポイントが250。

心の中で「業ポイント交換」と唱えてみる。なんとなく。

すると、ウィンドウが開く。

【業ポイント交換所】

• 体力ポーション:50ポイント

• スキル強化:100ポイント(対象スキル選択)

• 情報開示:200ポイント(地獄のヒントなど)……他にも色々。

「お、交換できるのか。じゃあ、体力ポーション二つ。」

ポイント消費。ポーションが手元に現れる。

飲むと、体力が回復。いい感じ。

「これで少し楽になるかも。」

森を進む。街を探さないと。

でも、心のどこかで思う。

次に死んだら、三回目の地獄。次は叫喚地獄か? 熱い鉄の棒で殴られるやつ……。

「死なないように、絶対死なないように。」

でも、異世界はそんなに甘くない。

遠くから、狼の群れの遠吠えが聞こえてきた。

(つづく)

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