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俺の存在証明  作者:
始まり
5/10

蝉の鳴き声が止んだら

君が居なくなってから

そんなに日は経っていない

汚れていく心と濁る瞳

ただ消費する時間


君の欠片が零れていく

もう戻らないその声に

汚された過去と濁る未来

ただ夏が終わっていく


ベランダで煙草を吸うのにも

長袖着なきゃいけないんだぜ


蝉の鳴き声が止んだら

君の泣き声も止んだ

もう後戻りは出来ない

俺はそっと部屋のドアを閉めた



俺の出番が増えてから

そんなに日は経っていない

汚れていく部屋と澄んだ酒

ただ飲んで日が暮れる


君の心が零れていく

もう戻れないあの日には

悔し涙に澄んだ空

いつまで経っても旱雨


暑くない日はベランダで

煙草を吸うと約束したから


蝉の鳴き声が止んだら

君の泣き声も止んだ

でもまだ気にかかるから

俺はそっと部屋のドアを叩いた



君が笑顔で出てくる事を

期待するのは馬鹿らしい

誰かにそう言われたっけ

でも叩かずにはいられない


君が煙草を吸うのなら

俺も横で煙草を吸おう


蝉の鳴き声が止んだら

君の泣き声も止んだ

アイブラの箱をカタカタと

鳴らしてみたら空っぽだ


蝉の鳴き声が止んだら

君の泣き声も止んだ

もう後戻りは出来ない

俺はそっと部屋のドアを閉めた



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