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消えてしまいたい夜に

作者: 梨花

消えてしまいたい夜に

必ず貴方の顔が浮かぶとする

私は多分 まだ離れたくないのだ

全てを失ったような夜に

長い影が路地裏に浮かぶとする

そしたら私は ひとつさえあればいいと思う

全てを忘れたい夜に

一緒に捨てられた涙を見ると

辛いことがあっても

悔しいことがあっても

そばに居た

吐息を覚えていたいと思う


幾千もの瞳に見つめられながら

世界でふたりぼっち

暑苦しい夏の中で

初めて重なった


偽りの自分を求める人

嫌悪に手を差し伸べる自分

乾いた笑顔貼り付けた頬

浅ましく温もりが恋しい肌


涙を隠しながら

静かに溺れていった


全てを

許して

お願い

私を、好きになって


戻らなければと思う

ここにいることが

どれほどの力が要るのかさえ

そばにいる時だけは

忘れさせてくれる

いつのまにか出来上がっていた

雁字搦めに敷かれた道

真っ暗な道に

隣の息遣い


いつしか世界が広くなった

振り返っても

とうに壁なんか無かった

貴方が取り去ってくれていた

それでも迷わず貴方を大切にしたかった私が

全ての答えだった

共に歩む事は

愛しすぎて切ない

いつかは無くなるなんて

とても耐えられないって

我儘言いたいぐらい


お願い許して

神様

どうか愛しいコノトキを

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