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98話 闘技場イベントのリワード

【Raid Battle!】



 【包丁を冠する君主】




 【菜刀天子】


 【次元天子】【上位権限】【???】




 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【次元をさまよい】


 【冒険者を導く】


 【聖獣を担うが故に】


 【深淵と敵対する】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】



 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 ……すると同時に頭にあの無機質なアナウンスが鳴り響いた。


 【個人アナウンス】


 【イベント報酬を配布します】


 【【包丁戦士】が称号【血塗られた闘志8位】を獲得しました】


 【称号の効果で【Bottom Down】!】


 【【包丁戦士】の深度が21になりました】


 【王宮入場許可証を付与します】


 【【error】既に許可を得ているため【王宮拡張権】を付与しました】


 【【深度の種】を付与しました】



 あっ、イベント報酬か。

 王宮に入るための資格が無かった人はこれで入れるようになるっていう救済策ってわけね。

 ……ぶっちゃけ、入れたところで何があるわけでもないあの王宮だが、レイドボスである【菜刀天子】への挑戦権って考えたら……一応特別感はあるか。

 まあ、俺とボマードちゃんは素で入れたから関係ないな。


 俺的には、代わりにもらえた【王宮拡張権】の方が圧倒的に嬉しいぞ。

 これ、次元戦争の報酬とかいう入手条件が重いやつだったからこんな形で二つ目が手に入ったのは嬉しい。


 ……これで一回アナウンスが切れたみたいだが、俺は2枠出場だったからもう一回くるアナウンスに備えて待機。


 1分くらいすると、また脳裏に無機質なアナウンスが流れ始めた。

 さっきが8位のやつだったからこれは1位だな。


 【個人アナウンス】


 【イベント報酬を配布します】


 【【包丁戦士】が称号【煌めく血塗られた闘志1位】を獲得しました】


 【称号の効果で【Bottom Down】!】


 【【包丁戦士】の深度が22になりました】


 【王宮入場許可証を付与します】


 【【error】既に許可を得ているため【王宮拡張権】を付与しました】


 【【深度の種】を付与しました】


 【【天子の心得書】を付与しました】


 【【攻略のヒント】を確認できる権利を付与しました(1回)】





 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】によって【包丁次元】のプレイヤー全員に【フレンドリストの拡張】が行われました】



 ……よし、アナウンスか全て終わったな。

 流石は1位の報酬ってだけあって、8位の報酬よりも量が多い。


 8位の報酬にはなかった【天子の心得書】【フレンドリストの拡張】【攻略のヒント】が増えているな。


 【天子の心得書】は【菜刀天子】を強化するアイテムらしい。

 どんな強化がされるのかは分からないが、今後次元戦争が何度かあるなら強化を重ねていくのは悪いことではないだろう。

 ……まあ、あいつを倒して【次元天子】の座を奪い取るなら話は別だが。



 【フレンドリストの拡張】は……フレンドリストの拡張だ。

 文字通り、そのままである。

 俺にはプレイヤーとフレンドになれないという不遇のability【会者定離】があるから、このフレンドリストの拡張はほとんど意味がないといってもいい。

 だが、この効果は俺だけじゃなくて、【包丁次元】全体のプレイヤーに適応されるみたいだから完全に無駄ではない。

 ……なんで優勝報酬が個人報酬じゃないのかは疑問が残るけどな。



 そう言いながらフレンドリストを気まぐれに開くと、そこには見慣れない文字が一心同体タブに刻まれていた。


 【エルル】



 ……ルル様のことだ。

 あー、なんか大会中に遠隔で話しかけてきた時に意味深なことを言ってたと思ったらこれのことか!

 ルル様、はっきり俺と一心同体って明言したから登録されたんだろう。

 これでability【会者定離】の効果を発揮させることができると思うが、そもそもこのリストに載っていることが前提条件ってことがなんとなくわかるだけで、その効果は全く分からない。

 

 だけど、アナウンスでability【会者定離】は最上級深淵適正者用abilityって言ってたな。

 多分だけど、ルル様がこのabilityに何かしら関与している可能性は高い。

 少なくとも、俺の知らないことを知っているというのは間違いなさそうだ。

 

 ……今度行ったときにしれっと聞いてみるか。




 【攻略のヒント】は……なんだろうこれ?

 あっ、質問を打ち込めるウインドウが表示された。

 ふむふむ、なるほどなるほど。


 どうやら、質問を打ち込むとゲーム運営がそれに答えてくれるという特別な権利らしい。


 これはかなり貴重な権利なんじゃないか?

 俺だけで軽率に質問権利を潰すのはいろいろともったいないかもしれない。

 

 俺だと料理の具材を調べるだけ……とかに使いかねない。

 今は冷静だからもったいないと思えるが、いざ料理をしようとすると間違いなく軽率にこの質問権利を使い潰してしまうというのは目に見えている。


 ここは……【検証班長】に相談だな!

 いや、【釣竿剣士】っていう選択肢もあるか。


 ともかく、新緑都市アネイブルにある検証班の拠点【メッテルニヒ】に二人とも集めた方が良さそうだ。




 ability【会者定離】によってフレンドリストが封鎖されているので、【渡月伝心】によるメッセージを送れない俺は、【釣竿剣士】と【検証班長】に声をかけるために今日1日フィールドを駆け巡るはめになってしまったのだった……






 



 これがデジタル世界のアナログ種族……


 【Bottom Down-Online Now loading……】

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