表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

961/2204

961話 【7ターン目】作戦変更!

 まるで罠のような仕様に気づいた俺たちは、ゲーム運営プロデューサーの【山伏権現】に毒を吐きながら7ターン目の動きについて考え始めることとなった。



 「やっぱりそろそろ「攻撃」しないと不味いンゴねぇwww

 攻撃力で差が生まれすぎると勝ち目が無さスグルwww」

 「それで「攻撃」コマンドに何ポイント費やすかが鍵ですね」

 「ワタクシは全て「攻撃」でも良いと思いますが、皆様はいかがお考えでしょう?」


 全て「攻撃」に費やすか……

 ここまで強化が進んでいるしぶっちゃけアリ寄りのアリだ。

 だが、これまでの戦いの様子を見るに毎回【風船飛行士】がギリギリの戦いで死にかけていることから、【ランゼルート】との戦い時間をこれ以上延ばすのは非常に危険とも言えるだろう。



 「その通り過ぎてワロタwww

 あと30秒でも戦闘が長引いてたらオレはこの場に居ないンゴwww

 次が運良く【ランゼルート】と当たらなければいいが、こればっかりは時の運。

 オレの並列思考で演算しても干渉しきれない場所だぞwww」


 運だけは実力で介入しにくい部分だからな……

 それこそ運命に関わるような特別な異能力でも持っていない限り難しいだろう。



 「私の世界でもそのような異能力を持つ人はかなり数が少ないですね。

 断片的な未来視や念写で知った未来を変えている人もいるようですが、既に定まっている未来を変えようとするとかなり制約が厳しいと聞いたことがありますよ!」


 あー、やっぱりそういう系統の能力を持つ異世界人もいるんだな……

 だが、今回は未来視が出来たとしてもワープ後に取れる動きが限られるので効果的に動くのは難しいだろう。

 それよりも根本的に「幸運」や「悪運」のような縁に関わる能力を持っていないと【ランゼルート】との戦いを避けるのは難しそうだ。

 ここまで二回連続で【ランゼルート】との戦いを避けている俺は何だかんだ運がいいのかもしれないが、結局他の連中がその被害に遭っていたのでは意味がないだろう。


 

 「ability【会者定離】でしたっけ?

 【包丁戦士】さんのアビリティは言われてみると人との縁に関わるものでしたよね。

 アビリティは異能力と違ってシステム的なものですけど、案外ラック値とかに反映されていたりするのかもしれませんね?」

 

 普段使い道の少ないアビリティだからそれくらいのメリットはあってくれたら嬉しいが……

 だって、基本的にはプレイヤーとフレンド登録が出来なくなるだけの呪いのようなものだからな!

 フレンド枠を参照する【渡月伝心】のメッセージ機能が使えなくて不便だったことなんていくらでもあるので、せめて運が良くなっていると報われる気がする。



 「【包丁戦士】様の場合は「幸運」というよりは「悪運」の方がしっくりきましてよ!

 経過はともあれ、結果的に良い方向に物事が進んでいるように見えますわ!」


 なんか引っかかる言われようだが、その通りだな!

 トラブルがあって最終的になんとかなっている場面が多々あるのでそういう縁はあるのかもしれない。

 悪い方向に向かうよりはいいが、たまには順風満帆な攻略というのもやってみたいものだ。



 「……順風満帆な【包丁戦士】さんは想像できませんね……

 そもそもプレイヤーキラーなのでその時点で反感を持つプレイヤーは多いですし」


 「無理無理www

 お前には波乱万丈なくらいがちょうどいいンゴwww」


 さーて、「攻撃」コマンドに使うリソースは3ポイント全部にしようかな~!

 【風船飛行士】が【ランゼルート】に勝ってくれるのが楽しみだ!



 「ちょっwww

 理不尽すぎワロタwww

 死ぬ未来しか見えないンゴねぇwww」

 「【風船飛行士】様、ご冥福お祈りいたしますわ……!」

 「当然ですよ、生産プレイヤーなら!」



 






 【Bottom Down-Online Now loading……】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ