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901/2206

901話 渦中の家中

 【Raid Battle!】



 【深淵域の管理者】



 【エルル】


 【???】【上位権限】【ボーダー】



 【ーーー深度不足のため未開示ーーー】


 【深淵へ誘い】


 【冒険者を堕とす】


 【深き真価を見極め】


 【境界に流転する】


 【封印された夢想が解き放たれし時】


 【ーーー深度不足のため未開示ーーー】


 【ーーー深度不足のため未開示ーーー】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 さて、ユニーククエストが始まったわけだが変に外に出ない方が良さそうではある。

 何故なら、俺を名指しで排除しようとしているユニーククエストだからな!

 狙ってくる輩も多いだろう。


 なので今日は深淵奈落にログインしてみたわけだ。

 【オメガンド】のユニーククエストから俺を守るように連鎖してクエスト発令してくれたのはおそらくルル様だろうし、その確認のためというのもある。





 「カッカッカッ、その通りだのぅ。

 我があのクエストを出した。

 そのついでに聖獣たちの住み処へ進行する口実にさせてもらったが、今回はかなり不利かも知れぬな……

 憎き次元天子の忠臣であった竜であるが故に、より効果的なユニーククエストの出し方をしてきおったわ」


 俺がルル様と対面して早々に言われたのは予想通り対抗するためのユニーククエストをルル様が出してくれたことと、【オメガンド】に対するある種の称賛だった。

 

 ユニーククエストに効果的な出し方とかあるのか……?

 俺は首をかしげながらルル様を見上げて問いかけていく。

 そもそもユニーククエストの発令について俺は全く知識がないから、何が効果的なのか根本的に分かっていないからである。

 辛うじて知っているのは溜め込んだリソースを消費することくらいだ。



 「そうだのぅ……

 我のように一つの拠点で堪え忍んでいたレイドボスであれば消耗することのないリソースだが、例外として次元天子にはそのリソースがほとんど蓄積されない……らしい。

 代わりにイベントが開催出来るのだから当然だがのぅ」


 他の種族とバランスをとるためには仕方ない仕様というわけだな。

 つまり俺はユニーククエスト発令を諦めた方が良さそうだ。

 どうしてもやりたいのなら次元天子を捨てるしかない。

 ……そんなこと勿体なくて出来ないけどな!



 「ユニーククエストは目的を絞れば絞るほど消費するリソースが少なくて済む。

 それ故に、漠然と防衛や侵略を指示するより今回のように悪の陣営と定めた者の排除を指示する方が安上がりで済むというわけだのぅ」


 でも、排除といっても何度死んでも復活するプレイヤーをどうやって排除するんだ?

 倒すだけでは意味がないじゃないか。



 「それは無限湖沼ルルラシアを見て言っておるのか?

 ……いや、お前には影響がないから分からぬのか。

 陣営対戦で自身の陣営に与していない者に一定の不利益を与えることで間接的に今後の活動へ影響を与えることが出来るのだ。

 無限湖沼ルルラシアは深淵の霧を蔓延させておるが故に、元々深淵に馴染んだものかユニーククエストで我の陣営についた者以外には継続的にダメージを受けてもらっておる。

 なのであの戦いで【荒野の自由】に与した連中は迂闊に近寄れず、深淵獣たちの活動や進化を邪魔する者がいないため勢力拡大が活発化しておる!」


 あー、そういえばそうだったな。

 俺は深淵天子に種族転生しているから全く関係なかったが、無限湖沼ルルラシアでスリップダメージが発生しているんだった。

 元々あんな辛気臭い沼地にいるのはよほどの物好きくらいだったので、そこにスリップダメージが入るとなれば人気がさらに無くなっていくのは自然の摂理だろう。


 

 「このまますぐに地上に戻ったとしてもお前の思うように行動出来ないのは目に見えておる。

 であるが故に、ここのところ滞っておった深淵奈落の進行を進めるといいであろう!

 ここでの活動は他の何処よりもお前の力を増大させるのだからのぅ」

 

 ……そういえばしばらくやってなかったな。

 最後は深淵機構で生み出したアルベーを倒した時か。

 この状態で先に進めるのならそれでヨシ、進めなかったら次はジェーライトにリベンジするのもいいだろうな。

 なんかルル様に行動を誘導されている気がするけど、俺に悪い話でもないからそれに乗ってやろう!

 

 最近俺自身も手に入るスキルとの相性が悪くて、あんまり強くなっていないのもある。

 やっぱり俺を強くしてくれるのは深淵の力だとその度に思わされてしまうほどだ。


 【鳳仙火花】も【輝毒呃洛】も使い方次第で化けるスキルなんだろうが、戦い方や俺の適性の関係で使いにく過ぎる。

 

 

 「カッカッカッ、我と共に深淵のミチをさらに堕として行こうではないか!

 お前であればさらに深きところまで到達できると信じておるぞ……」


 ルル様の期待が重い……

 どうなるか分からんが、ユニーククエストのほとぼりが冷めるまでやることが見つかったのは不幸中の幸いだな。




 

 さて、どうなることかのぅ……


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

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