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894/2204

894話 魔海城船アンサンセ

本日二話目の更新となります!

前の話を読んでいない方はそちらからどうぞ!

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ】ー【次元天子】【上位権限】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 今日は魔海城船アンサンセを試運転していくぞ!

 せっかく作ったんだ、すぐ動かしたいに決まってるからな!








 というわけでやって来ました【金剛島海域エイプモンド】!

 ここには城にしか見えない俺の船……魔海城船アンサンセが停泊していた。


 

 「【包丁戦士】さんと海上デート出来るなんて思ってなかったですよ!

 いや~、しかもこんなに凄いお城を作っちゃうなんて流石私が大好きな【包丁戦士】さんです!

 もうメロメロですよ~!」


 今回誘ったのはボマードちゃんだ。

 俺と二人きりで初乗りしたいということだったので、今日は他の連中に断りを入れて二人で船の上というわけだな。



 「それにしても魔海城船アンサンセって格好いい響きですけど、アンサンセってどんな意味なんですか?

 いや~、聞いたことないですね!」


 アンサンセ……insensée……フランス語だ。

 意味は……無意味とか愚かとか、そして狂った(人)とかかな?


 

 「狂人ってことですね!

 いや~、【包丁戦士】さんにピッタリですね~!

 私も愛に狂った女として、負けじと【包丁戦士】さんに愛を囁き続けますよ~!」


 このボトムダウンオンラインで俺のことを狂人とか蛮族とか呼ぶ連中が多いからな!

 あえて俺の船だと分かるようなネーミングにしてみたわけだ。

 魔王城っぽいって【虫眼鏡踊子】が言っていたから、あえてそれに寄せていった感じでもある。


 

 ま、ボマードちゃんも来たので出発進行!


 「ヨーロソーですよ~!」



 ボマードちゃんと俺を乗せた船はゆっくりと【金剛島海域エイプモンド】の港から出港し、抜群の安定感を発揮しながら航海していくのだった。


 

 「やっぱりこれだけ大きかったら揺れも少なくて快適ですね!

 いや~、小学生の頃に乗った船は揺れすぎて吐いちゃいそうでしたから嬉しい誤算ですね~!」


 確かに乗り心地は最高だな。

 多少の揺れはあるが、さほど気にならない。

 運転に関しても素材を大量に注ぎ込んだのもあってオート操縦機能が付与されていたので、ひたすらまっすぐ進んでもらっている。

 さらに、俺がログアウトすると【金剛島海域エイプモンド】の港に帰港してくれるという設定までつけることができた。

 これが権力にモノを言わせた特別待遇というわけだ!

 次元天子サイコー!

 やっぱり血税を使えるのは君主感があっていいな!



 「そんなに素材を使ったんですね!?

 いや~、噂でチラッと聞きましたけどパレードみたいな大行進で素材を運んでいたのは本当だったんですね……

 血税で作った魔王城って本当に【包丁戦士】さんが魔王に聞こえてきちゃって面白いですね!

 ……っていうことは私が王妃ってことでいいですか!

 世界を私たちの愛で侵略です!」


 そんな愛は存在しないので諦めてくれ……

 頭お花畑的思考の暴走に付き合えるほど俺の脳内はピンク色に染まっていないんだ。



 「【包丁戦士】さんの脳内はどっちかというと赤黒そうですよね!

 いや~、バイオレンスな感じですけど同じ赤系統の色ですから相性ばっちりですよ~」


 ……まあ、バイオレンスな感じというのは受け止めておいてやろう。

 もはや否定しようがないからな。

 


 「それでこの船は自動操縦以外にも他に機能があったりするんですか?

 いや~、これだけ大きな船ですから多分色々ありますよね!」


 ボマードちゃんが期待を込めた目で俺に視線を飛ばしてきているが……

 他の機能もあるにはある。

 だが、まだ機能がロックされていて使えないんだよなぁ……

 

 アンロックするためには何か条件が必要らしいが、今のところその条件が何かまでは開示されていない。

 しばらくは自動操縦機能だけで満足しておく必要があるな!


  

 「それは残念ですけど、これだけ凄い船が手に入ったのは嬉しいですね!

 いや~、あそこのプレイヤーたちが漕いでいるボートで海を渡ることを考えたら相当楽してますからね~!」


 ボマードちゃんはそう言いながら、小型の手漕ぎボートで海洋横断を成し遂げようとしているモブプレイヤーをボーッと眺めてそう呟いていた。


 それはそれで楽しそうなんだけどな!

 俺もリアルでボートを使っている時もあるし、ゲームで体験してみるのも悪くなかったかもしれない……






 【Bottom Down-Online Now loading……】

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