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888/2212

888話 不良ドラ娘登場!

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ】ー【次元天子】【上位権限】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】




 はい、今日も元気にログイン!

 アイドルイベントはやっぱりボマードちゃんに大差をつけられて負けてしまったな。

 もし一位を取れたら皆の前で正体を明かして「ざまぁw」とか言うつもりだったが、二位だとインパクトが薄いので止めておいた。 

 あの【ツバタ】モードは俺ということを秘匿したまま終わったため、結果的には温存した形となったのだ!

 また必要になったら使わせてもらうとしよう。


 あと、【山伏権現】から押しつけられた称号【幽刻修験堂への招待状】だが、本人が言っていたようにフレーバーテキストへ勧誘の詳細が記載されていた。

 その内容はキナ臭いし、正気を疑うようなものだったからもう少し時間をもらって考えることにしたぞ!

 このボトムダウンオンラインの世界で調べたいこともできたからな!







 まあ、調べたいことよりもまずは後回しにしていたものから確認することにした。

 ……というわけでやってきました渓谷エリア……地蒜生渓谷メドニキャニオン!

 ここには封印の森で封印されていた聖獣が復活しているらしいからな、一見の価値はあると言えるだろう。



 「それでわっちのところに来たというわけじゃな?

 久しく顔を見せぬと思ったが、まさかお主がわっちの同胞を封印から解き放ったとは驚きじゃ」


 今俺と相対しているのはここの元レイドボス【オメガンド】だ。

 今はギルドマスターの仕事をこなすしているが……のじゃロリ竜人娘としてプレイヤーたちに愛されているとのことらしい!

 まぁ、こういう現実味のないキャラクターはプレイヤーたちには新鮮だろうから納得だ。



 「お主たちはわっちをマスコットか何かと勘違いしておるようじゃな?

 レイドボスでは無くなったとはいえ、わっちは普通のプレイヤーたちよりは強いのじゃよ!

 この扱いに納得できないのじゃ!」


 まあまあ落ち着けって。

 いくらお前が怒ったところでそう簡単にプレイヤーたちの認識が変わることなんてないから、お前が自分で順応していくしかないのは変わらない。

 それよりもさっき話していた復活した聖獣について教えてくれよ。

 今日はそれを見に来たんだから。


 俺がそう窘めると、【オメガンド】は少しムスっとして頬を膨らませながらも俺の手を引いていき、冒険者ギルドの中から飛び出していった。

 ……どうやら案内はしてくれるらしいな?



 そうして案内された先にいたのは茶色の髪をした少女がいた。

 見た目は……中学生くらいだろうか?

 身長は150センチほどあり、胸は……目測Cカップくらいか。

 よく見てみると茶色の髪には青いメッシュが入っており、滲んでいるようにも見えるな。

 そして服装は……破れた着物だと!?

 ダメージジーンズという概念があるのは知っているが、まさかそれを着物でやっているとはたまげたなぁ。

 

 翼や尻尾があり、鱗もついているから竜人の系譜……つまり【オメガンド】に近い立ち位置にいるレイドボスだろう。

 じゃなかったら倒される前から人の姿をしていたり、言葉を投げかけたりしてこないだろうしな。

 俺の見立てだと忠臣ポジションのレイドボスにそういう傾向にあるからだ!

 

 

 「おうおう!

 オレに用があるってのはオメーか?

 ……って、なんでオメーが【次元天子】なんだよ!?

 アイツはどうしちまったんだ?」


 出会って早々に騒がしいなコイツ……

 どうやら俺が次元天子ということに驚いているようだ。

 【菜刀天子】が持っていたものを俺が保有していたら驚くのも分かるし、そもそもコイツは封印されていたんだから経緯を知らないだろう。



 「そういえば説明しておらんかったのじゃ……

 わっちたちの主はこの【包丁戦士】に敗れ次元天子の座を譲ったのじゃよ!」


 「お、おう……

 まさか負けちまうとはな。

 オメーそんなにツエーのかよ?」


 レイドボスのお前からすれば微々たる力さ。

 別に俺個人はそこまで強くない、プレイヤーたちが密集してごり押して倒しただけだぞ!

 

 それよりもこのヤンキーの下っ端みたいな喋り方をする竜人の説明をしてくれ【オメガンド】。



 「ヤンキーの下っ端とは言い得て妙じゃよ……

 名前は……わっちたちの主【菜刀天子】が既に名前を出しておった【プシーナク】じゃな!

 同じ竜人でもわっちは青龍じゃが、【プシーナク】は応竜じゃ」


 「おう!

 オレはこの【オメガンド】よりもツエーから、前の主同様に従えるつもりなら相応の力を見せてもらわねーとな!

 オメーの力も後で見せてくれよ!」


 







 【プシーナク】……様子を見る限り大丈夫そうですが、まだ完治していないようですね。

 無理はしないようにしてくださいよ。


 【Bottom Down-Online Now loading……】 

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