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83話 あなたのちょっといいとこ見てみたい!

 第三試合は摩訶不思議な現象によって【風船飛行士】の勝利となったのだったが、それまでは【短弓射手】がガンガンに押していたし、なんだかんだいい試合だったの思う。


 ただ、あの摩訶不思議現象について気になりすぎて、夜もおちおち寝れなかったぞ!

 いや、あの試合が終わってからそんなに時間経ってないから夜にすらなってないし、寝ようとすらしてないけど……


 まあいいや。

 次は岩山エリア代表【トランポリン守兵】VS【深淵奈落】代表【包丁戦士】という組み合わせのようだ。


 つまり、俺の2機目の出陣というわけだな。

 というか今更なんだが、この代表戦男女比率が3:5か……

 オンラインゲームの戦闘系統イベントの上位は基本的に男比率が高いイメージがあったんだが、このプレイヤーに人権のないどん底ゲームではその法則に当てはまらなかったのだろう。

 男は【風船飛行士】と【短弓射手】、それと判定は微妙だが男の娘の【ブーメラン冒険者】。

 女は【包丁戦士】、【ペグ忍者】、【釣竿剣士】、【トランポリン守兵】、そして2機目の俺【包丁戦士】。


 まあ、俺が2枠いるから男女比率としては同じくらいか……

 俺が女性比率を上げているから、画面も華やかになっていいだろう。

 ほら、鮮血の代わりに出てくる光の粒子がどぷどぷと噴き出る俺の敗北シーンがディスプレイ画面にちょうど映し出されている。

 第一試合のリプレイみたいなやつか、流石俺、やられ方も様になってるな。

 可憐な美少女の四肢が飛び散る様を見て喜ぶがいい!

 脳内に【菜刀天子】から【渡月伝心】で「そんなことで喜ぶ人はいません」というメッセージが届いた。

 スキルまで使ってわざわざツッコミ入れてくるのか(困惑)。


 まあ、リプレイが一通り終わったのでそろそろ転送されるか!

 そう思った次の瞬間、俺の体は浮遊感を感じながら闘技場のバトルフィールドへ転送されたのだった。






 転送された先には既に【トランポリン守兵】お嬢様が待ち構えていた。

 ゴスロリ衣装の金髪ツインテドリルでお嬢様口調というなんともまあ凝ったロールプレイをしている南の岩山エリア闘技場の代表者にしてトッププレイヤーだ。


 「随分とあなた様はワタクシを待たせますのね?

 執事失格ですわよ?」


 そうそう、このお嬢様口調。

 ふとした拍子に聞きたくなるよな。


 いや、別に俺はお前の執事じゃないからな?

 メイドって柄でもないから、どっちかって言うならたしかに執事の方がしっくり来るのは事実だが、それでも俺はこいつの執事ではない。

 それに俺はもう既に一回戦ったあとなんだぞ。

 少しくらい長く休憩をしていてもバチは当たらないだろう。


 「た、たしかにそうですわね?

 疲れていたからワタクシに負けたと言い訳されては、せっかくの勝ちに傷がつきましてよ!」


 バーン、と言い放った【トランポリン守兵】お嬢様。

 やけに自信満々じゃないか。

 お前、あたかも俺に勝てるような口振りだなぁ?

 

 「あたかも勝てるような……ではありませんわ。

 当然のようにワタクシはあなた様に勝利しますわよ!」


 ほう、言うじゃないか、その気迫気に入ったぞ。

 だが、俺も易々と勝ちを譲る気はない。

 2機用意してきたのに初戦でそのうちの1つを使い潰すことになったからな、両方とも初戦負けとかいう無様な真似は晒したくないものでね。


 「この試合のあとにはそれが見れますわよ!

 ワタクシに負けて無様な姿をこの大衆の前で披露しているあなた様が思い浮かぶようですわ!」


 よーし、そこまで言えるなら上等だ!

 これでも喰らえ!


 とりあえず不意をつくためにサブウェポンの鞭で不意うちしてみる。

 包丁使いという印象が強いので、唐突に鞭で攻撃すればたまにコロッと落ちてくれる【モブ】もそれなりにいた手法だ。


 だが、流石はトッププレイヤー。

 背中に背負っていたトランポリンを降ろし体の正面に構えると、軽々俺の鞭を凌いで見せた。

 

 伊達にこのどん底ゲームでタンク職系の武器でトッププレイヤーを名乗ってないな。

 このゲームではチュートリアル武器の耐久度が全然減らないので、俺の使う包丁や、【風船飛行士】が使う風船ですら破壊されたことがないという皆が盾を持っている状態だ。


 そのなかで盾に近い使い方をメインにして戦うというのはある意味マゾプレイだ。

 何故なら、高い耐久性を活かすことが出来ても、攻撃手段が伴ってこないからな。

 

 これがまだレイドボス攻略戦闘ならもちろん話は違う。

 トランポリンのような大きくて、ある程度動かすのに自由がきく盾なら他のチュートリアル武器より仲間を守りやすいし、守りに徹しているプレイヤーがいるだけで他のプレイヤーの戦いやすさが段違いだろう。


 だが、これは一対一の対戦戦闘だ。

 自分が守りに徹しているだけでは勝ちを拾いにいくのは難しいだろう。


 それでもここまで勝ち上がってきているということは、守るだけじゃなくて勝ちに行ける手段を少なくとも1つは持っているのだろう。

 さて、どんな狂気をお前は見せてくれるんだぁ!?









 いや、狂気を見せつけられて喜べるのは底辺種族【包丁戦士】だけですから……

 そんなもの求めないでくださいね、これだから底辺種族は……


 【Bottom Down-Online Now loading……】





アンケート第二弾です。


次元戦争の参加メンバーについてです。


是非コメントお願いします。




https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/788051/blogkey/2491052/



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