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812話 ルル様の世界剣種講座

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ】ー【次元天子】【上位権限】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】





 はい、今日も元気にログイン!

 あの後ユニーククエストのアナウンスも流れたそうなんだが、地上での無理な夢幻エネルギーの行使の影響もあってか意識を失っていて聞き逃してしまった。

 ……まあ、掲示板とかで探せば粗方分かるだろうから後で確認しておこう。

 てっきりログインし直したら流れてくるものだと思っていたんだが、どうもそうじゃなくて俺自身の原因だったみたいだからな!


 ……それはさておき、久々(ピッタリ200話ぶり)のグランドクエストの進行だったため実績照会の部分がかなり更新されていた。

 かなりclearに変化していたが、海エリア関係でやれることが増えていないからまずは海エリアのレイドボスを一体倒さないと進まないものも多そうだった。


 それ以外にも気になることは多々あったが、考える前に済ませておきたい用事がある。

 それは【戒焔剣レヴァ】のユニーククエストをクリアした時に流れた個人アナウンスでルル様から呼び出されたものだ。

 機戒種族関係のユニーククエストだと思っていたんだが、ルル様からの声がこのタイミングでかかるなんて予想外だった……


 そして、ルル様からの直接の呼び出しということはよほどのことがない限りは起きない現象なので、何があるのか不安と期待で半分半分の感情を持ちながら深淵奈落へと向かうことにした。

 今回はアビスの方ではなく、上空からプレイヤーたちを見たかったので【天元顕現権限】を使って飛びながらゆっくりと余裕をもって向かっていった……








 【Raid Battle!】



 【深淵域の管理者】



 【エルル】


 【???】【上位権限】【ボーダー】



 【ーーー深度不足のため未開示ーーー】


 【深淵へ誘い】


 【冒険者を堕とす】


 【深き真価を見極め】


 【境界に流転する】


 【封印された夢想が解き放たれし時】


 【ーーー深度不足のため未開示ーーー】


 【ーーー深度不足のため未開示ーーー】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、というわけでやって来ました深淵奈落。

 俺は天子の翼からルル様の骨翼へと切り替えてこの深淵奈落を下ってきた。

 そこにある横穴を進んで、巨大な緑色のタコのようなレイドボスであるルル様との邂逅を果たした。

 

 「よもや機戒兵の強化に手を貸すと思っておらんかったぞ。

 【戒焔剣レヴァ】とは忌々しい響きを再び聞くことになるとはのぅ……

 【荒野の自由】が力を増したのは痛手ではあるが、聖獣の勢力圏をさらに減らすことが出来たのは不幸中の幸いか?」



 そういえばルル様にとっては聖獣たちのトップである【菜刀天子】が居なくなったとしても、因縁の相手である聖獣たちを鬱陶しいと思っているんだな。

 てっきりもう眼中にないと思っていたんだが、そうでもないらしい。


 「種族としての相性が悪いということには変わらないからのぅ……

 最も、今レイドボスとしてプレイヤーに露見しているのは小者狐しか残っていないがな。

 それよりも【世界剣種】について話をしようと思ってお前を呼んだのだ。

 ようやく聖獣以外のグランドクエストが進行して我が話せることも増えたからのぅ!」


 

 そういえば【上位権限】レイドボスは知っていてもゲーム運営プロデューサーの山伏権現によってプレイヤーへの情報提供を制限されているんだったな。

 条件を満たせばプレイヤーへ伝えることが出来るようになるらしいが、今回は新たなグランドクエストが進行し始めたことがロック解除のキーとなったわけだ。


 「そういうわけだ。

 ……それでお前は【世界剣種】についてどの程度知識があるのかのぅ?

 それによってどこから説明すべきか変わってくるが」



 ルル様俺にそう問いかけてきたが、俺はそもそも【世界剣種】がナニモノなのか全く把握できていない。

 【失伝秘具】じゃなかったのか?

 てっきり【八卦深淵板】のようなものだと思っていたが……


 「むしろ他の【失伝秘具】よりも【八卦深淵板】が近いと言えるであろうな。

 【鉄血森林の森人君主】が作っていないもので、かつ大いなる力が籠っているものである故にな。

 それに加えて、その形状が剣であるかどうかが【世界剣種】に認定される一つの基準だ」


 

 いわゆる伝説の武器ってことだな?

 実績照会ではまだまだ数があるように思えたが、名前が出ていなかったということは【世界剣種】の情報を掴んでいるプレイヤーはまだ現れていないということだ。


 

 「機戒種族たちの元へ【戒焔剣レヴァ】が戻ったことで種族間のバランスはあやつらに大きく傾いたであろうが、それでも所持者がプレイヤーのままで【荒野の自由】の手元に戻らなければ大事には至らないであろう。

 そこでお前に頼みがある」


 何だろうか?

 この流れだと嫌な予感しかしないが……


 「お前も対抗して【世界剣種】を手に入れるのだ!

 カッカッカッ、面白くなってきたのぅ!」


 うへー、やっぱりか……

 俺の持ち回りはこんなものなんだろうな。

 





 今はまだ力を溜め込む時だのぅ……


 【Bottom Down-Online Now loading……】

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