表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

792/2201

792話 【第三クシーリア砦】開戦

本日2話投稿予定です。

二話目は18時に投稿します!

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ】ー【次元天子】【上位権限】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】




 はい、今日も元気にログイン!

 今日は【第二クシーリア砦】の様子でも見に行くか。

 まあ、流石に落ちてると思うけど。




 というわけでやってきました【第二クシーリア砦】。

 案の定完全に崩壊しており、砦としての役割を既に失っていた。

 戦場は【第三クシーリア砦】に移行したと考えていいだろうな。


 「あららオジサンたちが今日戦うのはもっと上の砦みたいだねぇ……

 タイムリミットがあるとはいえ、砦攻略のペースが少し早い気がするかな。

 オジサンの身体ではついていくのが精一杯さ」


 背中を拳でポンポンと叩きながら上がってきたのは【短弓射手】だ。

 このゲームで年齢設定による疲れ具合はアバターには適応されないのだが、リアルでの癖なんだろう。

 それか精神的に疲れたかだな。

 どちらにしても、【短弓射手】のオジサン臭い動作は素の行動だろう。


 そんな【短弓射手】に一々反応してやるのも面倒なので、適当に話を合わせて【第三クシーリア砦】へと登っていくのだった。








 【第三クシーリア砦】に上がってくると、そこでは悪魔側のモブプレイヤーたちがとあるプレイヤーたちに蹂躙されていた。


 「もっとイクヨ!

 私の短剣を堪能してネ!」


 「私はサポート役だよっ!

 姉の【短剣探険者】が思いっきり暴れられるようにするよっ!」


 「【ペグ忍者】も一緒に暴れるのら!

 ここで侵攻を食い止めるのらよ~!」


 暴れていたのは【短剣探険者】、【ブーメラン冒険者】、【ペグ忍者】だ。

 個で圧倒的力を発揮する【ペグ忍者】とペアで本領を発揮する双子の【短剣探険者】と【ブーメラン冒険者】をここに配置してきたか。

 


 そして、そんな連中と戦いを繰り広げていたのは……


 「ちわっス!

 この双子強すぎますよ!」


 「先輩~!

 俺っちたちでは手が出ないっスよ!

 クラン【裏の人脈】の俺っちを含めた4幹部も既に二人落ちてるッス……」


 【メリケンサックボクサー】と【バットシーフ】後輩だった。

 前の次元戦争の時も一緒に戦ったが、今回の砦でもこいつらと共闘することになったわけだ。

 これで3対4となり俺たちの方が頭数では上回ったが、【メリケンサックボクサー】と【バットシーフ】後輩の戦闘力を考えると二人で一人分と考えた方がいいだろう。


 「お嬢ちゃん、相手の割り振りはどうするかねぇ?

 遠距離攻撃を使う双子の方にオジサン行こうか?

 お嬢ちゃんが【ペグ忍者】と戦って、双子相手にオジサンと【裏の人脈】の二人で戦うのが賢明に思えるよ」


 確かにその選択はありだ。

 客観的に見るのならその割り当てがいいんだろうな。

 俺と【ペグ忍者】の戦闘力は釣り合ってるし、双子相手に三人で挑めば数の利で押し勝てるに違いない。

 そうなれば接戦を繰り広げている【ペグ忍者】と俺の戦いに助っ人として後から駆けつけることも可能だろう。



 ……だが、その組み合わせは俺の今までの経験上やめた方がいいと頭が警笛を鳴らしている。

 なぜなら……俺は【ペグ忍者】相手に異様に勝率が悪いからだ。

 種族的な相性も良くないが、それ以上に最後に美味しいところを何度もかっさらわれてきたからな。

 変にタイマンをしてしまうと今回もその運命の糸に絡め取られてしまうに違いない。


 だから組み合わせを逆にしよう。

 俺が双子と戦う!

 お前たち三人は【ペグ忍者】を相手にしてくれ!


 「でもそうしたら先輩は一人で二人を相手にすることになるッスよ!?」


 「ちわっス!

 それは無謀じゃないですか!」


 「……オジサンはそれでもいいと思うねぇ。

 お嬢ちゃんにはお嬢ちゃんなりの考えがあるんだろう。

 それに、お嬢ちゃんは過去に双子相手に勝った実績もあるから信用はできる」


 そう、【菜刀天子】が開催していたクラン対抗イベントの時に俺は双子を俺一人で下したことがある。

 【ペグ忍者】を相手にした時の勝率を考えたらそっちの方がマシだろう。

 

 「うちのリーダーみたいなデータの使い方シテルネ?」


 「私たちとしては【包丁戦士】さんにリベンジ出来るからそれでもいいよっ!」


 「【ペグ忍者】はどっちでもいいのら!

 【ペグ忍者】は【検証班】の秘密兵器……三人相手でも負ける気がしないのらよ~」


 

 そうして、【第三クシーリア砦】での俺の戦いが始まるのだった!




 ……。


 【Bottom Down-Online Now loading……】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ