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782/2202

782話 夢幻のガルザヴォークと守りがい

本日2話投稿予定となっております。

こちらが一話目です。


2話目は18時に投稿しますのでよろしくお願いします。

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ】ー【次元天子】【上位権限】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】




 

 はい、今日も元気にログイン!

 今日は【フランベルジェナイト】に会いに行こうと思う。

 次元戦争でパイルバンカー次元の【ガルザヴォーク】に会ったことだし、せっかくだしその事について話しておきたいと思ってな。






 というわけでやって来ました渓谷エリア……地蒜生渓谷メドニキャニオン!

 ここの冒険者ギルドで依頼を受けようとしていた【フランベルジェナイト】に声をかけて呼び寄せた。


 「なんだいフェイちゃん?

 やっぱりワーム討伐よりもゴブリン討伐依頼の方が良かったかな?

 フェイちゃんがやりたい方なら俺はどっちでも全力で頑張るつもりさ!」


 俺が声をかけたのに反応したようだが、相変わらず俺を呼ぶときは【フェイ】という呼称のままだな。

 どっちのことを呼んでいるのか分かりにくいが、今回は俺の声が届いているので俺に対してだろう。

 それにしてもこの女を立てるイケメン……やはり主人公の風格があるな!(?)

 振る舞いも顔もカッコいいのは誰もが認めるものだ。



 【そ、そうですね……

 や、やっぱり【フランベルジェナイト】さんはいつでもカッコいいです!

 ……渡しませんよ?】


 おお……俺を元に生まれた分身のような存在である【フェイ】に睨まれてしまった。

 お熱いようで。

 だが、安心しろ別に【フランベルジェナイト】に恋をしているわけじゃない。

 その辺はお前たち二人でやってくれたらいいさ。

 


 だが、俺が声をかけたのは依頼についてではない。

 この前の次元戦争で【ガルザヴォーク】と戦ったんだ。

 包丁次元のお前や、共闘した聖剣次元のやつではなくパイルバンカー次元のだな。

 バリバリに敵対していて最後はMVPプレイヤー三人で総攻撃してなんとか倒せたが、あの黒炎は敵に回したら本当に厄介だな!

 危うく次元戦争の勝利条件だった砦の防衛に失敗するところだった……

 

 【トランポリン守兵】お嬢様が守ってくれていなかったら、最後の一部分の砦もメルトダウンさせられていただろう。

 

 「黒炎の力をプレイヤーの地位を捨ててレイドボスとして放てるのならそれも納得できる結果だね。

 【ガルザヴォーク】としての力を甘く見てはダメなのさ!

 それよりも、フェイちゃんが勝てたことが俺は嬉しいよ。

 よく頑張ったね」



 そう言って俺の頭を撫でようとしてきた。

 ……っ!なんだこのイケメンムーヴ!?

 俺は咄嗟に【フェイ】を代わりに差し出して、俺と瓜二つの可憐な乙女の頭が撫でられている光景を見ることとなった。

 複雑な気分だ……



 「でも、強かったと言ってもらえるのは俺が誉められているみたいで嬉しいよ。

 俺も全盛期の力を出すことが出来たらフェイちゃんをもっと守ることが出来るんだけど、そんな高望みはダメだよね……

 今ある力を高めて君にこの身を捧げるさ!」


 【ふ、【フランベルジェナイト】さん……!!

 わ、私もそんな【フランベルジェナイト】さんを支えられるように頑張ります!】


 深淵の力の塊のような存在である【フェイ】と、今でこそ深淵の力の大半を失っているがそれでも実力はピカ一の【フランベルジェナイト】のコンビはベストマッチしていると言ってもいいだろう。

 

 

 ……そういえば【フランベルジェナイト】は【ガルザヴォーク】が使ってきていたスキル【覇道竜陣】とか【覇道逆鱗】は使えるのか?

 どちらも黒炎を扱うスキルだな。


 「それは難しい質問だね。

 今の俺では間違いなく使えないよ。

 でも、深淵の力を深めるか夢幻エネルギーの力を借りたらあるいは……可能かな。

 フェイちゃんの危機……いざとなれば力を振り絞ってでも使えるようにするさ!」


 【む、無理しないでくださいね?

 わ、私は【フランベルジェナイト】さんさえ健在ならそれでいいんですから……】



 深淵の力を深めることで使えるようになる……というのは何となくだが理解できる。

 だが、夢幻エネルギーか。

 俺にとってはまだ扱いきれていないブラックボックスのようなものだが、【フランベルジェナイト】なら使えそうな気がするな。

 少なくとも多少の知識があるようだし、俺よりはまともだろう。

 

 「この身体でどれだけ操れるかは俺でも未知数だけどね。

 まあ、夢幻エネルギーを使うような状況にならないことが一番さ!

 フェイちゃんにはもっとこの世界で楽しんでもらいたいからね」


 ……なんか微妙に不安を煽ってくるような言い回しだな。

 夢幻エネルギーにどんなデメリットが内包されているんだろう。

 







 お前が気にする必要はないことだのぅ……

 何も考えずにその力を振るえばいいのだ。


 【Bottom Down-Online Now loading……】

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― 新着の感想 ―
[一言] ルル様の一言は不安しかないですな。
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