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780/2203

780話 骸の徴収

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ】ー【次元天子】【上位権限】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】




 はい、今日も元気にログイン!

 長いようで短かった次元戦争も終わり包丁次元に戻ってこれた。

 【ガルザヴォーク】ゾンビを倒せたのは良かったが、それ以上に最後まで城塞を守り続けた【トランポリン守兵】お嬢様が一番の功労者かもしれない。

 【トランポリン守兵】お嬢様が居なかったら、今頃全体敗北が決定していただろうし広範囲タンクプレイヤーとしての意地を見せてくれたな。

 ……もっとも後半は俺がヒートアップしていたり、そもそも戦闘音が激しすぎて会話する余裕なんて無かったがな。

 

 

 

 【個人アナウンス】


 【【『sin』ーーー大罪を司る悪魔】の上位権限】


 【【『sin』ーーー大罪を司る悪魔】は【包丁戦士】から称号【『sin』暴食の捕食:傲慢咎死竜の骸】を徴収しました】



 おおっ?

 急に俺が捕食して手に入れた称号が徴収されたな。

 ……ということは。




 「私だったりする」



 【大罪魔】が天子王宮までお出ましとは珍しいこともあったものだ。

 【大罪魔】は眷属を持たない【槌鍛冶士】タイプのレイドボスだからこそエリア移動制限が多少緩和されているらしい。

 ただ、俺たちの助っ人としての戦闘自体はユニーククエストを介さないと無理みたいだけど。


 それでも草原エリアにある【槌鍛冶士】の小屋から滅多に出てこない【大罪魔】がわざわざ足を運んできたということは、俺が次元戦争で手に入れてきたこの称号【『sin』暴食の捕食:傲慢咎死竜の骸】がよほど欲しかったんだろうな。


 「そうだったりそうじゃなかったりする……

 称号そのものというよりは称号に付随する力が欲しかったの」


 なるほどな。

 でもそんなに力が欲しいならなんで称号【『sin』暴食の捕食:正義】を徴収しないんだ?

 これもかなりの力になるはずだが。


 「【正義】の大罪は私の力になったりならなかったりする……

 取り込むと力は増大しても、身体に負担がかかるようになるの。

 大罪の中でも異質だったりする……」


 まあ、確かに大罪って文字的に考えても、【正義】と相性がいいとは思えないから分からなくもない。

 【正義】ってプラスの側面で使われることが多い言葉だからな、マイナスの側面を多く持つ大罪とは同じカテゴリーであっても相性が悪いのだろう。


 「そうだったりそうじゃなかったりする……」


 



 それで、【『sin』暴食の捕食:傲慢咎死竜の骸】を徴収しに来たのはいいが、これを何に使うんだ?

 【『sin』暴食の捕食:傲慢】自体は既に持っていただろうに、今さら新たに【傲慢】の力を糧にしたいと思ったわけではないだろう?


 「それは秘密だったり、教えられなかったりする……

 次のユニーククエストで使うからそれまでのお楽しみなの」


 情報漏えいを気にしているわけだな。

 何処から情報が漏れるか分からないし、ここは【大罪魔】の判断を尊重してやろう。

 次のユニーククエストでは深淵側というよりも【大罪魔】側として俺は参加することになるから、今までよりも誰が敵として立ち塞がるのか俺ではハッキリ分からないし変に情報を持っていない方がいいかもしれないからな。


 【上位権限】を持つだけあって、その辺りは慎重なのだろう。

 


 「これを使って準備をするからもう少しユニーククエストの開催は遅れたり遅れなかったりする……

 使ったことがないものだからどれくらい時間がかかるか分からないの」


 そりゃそうだろうな。

 他の次元由来のものでもあるし、なおのこと難解な操作や手順が必要になる場合もあるだろう。

 何をするのかは知らないが、そう簡単にはいかないに違いない。

 

 このロリ悪魔め、可愛い見た目してやることは難しいことばかりだな!


 「本来の私の姿はもっと大きかったりする……

 次元渡航や復元の影響で破損したデータの影響なの!

 本当はもっとボンキュッボンだったりする!」

  

 【大罪魔】は身振り手振りで本来の【大罪魔】の姿のシルエットを必死に表現してきた。

 背伸びしたりながら必死に動くので可愛らしいな。

 【大罪魔】の言葉が強がりなのか本当のことなのかは俺には分からないが、そんなに立派なモノをお持ちなら是非とも見せてもらいたいものだな!


 「信用してたり、してなかったりする……?

 絶対に見返してやるの!」


 まあ精々、その時を楽しみにさせてもらおうか。







 ボンキュッボンだったりする!!!


 【Bottom Down-Online Now loading……】

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― 新着の感想 ―
[一言] やけに強調してたり、してなかったりする
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