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776話 一変する戦況

 たしかに【ギアフリィ】ゾンビが言うように、俺のHPタンクとなってくれていた善良なプレイヤーたちが復活しなくなったのでピンチかもしれないな!

 だが、俺の予想だとそろそろ……




 【ワールドアナウンス】


 【【嫉妬する咎死人】が撃破されました】


 【【咎死人】のGK個体が一体消失しました(5/7)】


 【南方向の【嫉妬する咎死人】が率いるモンスターの襲来が止みました】



 ほらほら、どうやら向こうは既に決着がついたようだぞ?

 たまに飛んできていたデバフは俺が今使っているアルベーの深淵細胞が二重になっているから、デバフ耐性が高まっており問題なかったが鬱陶しかったのも事実だ。

 これで心置きなく戦えるぞ!

 なんなら援軍が来るのも時間の問題だ!

 そろそろ年貢の納め時なんじゃないか?




 【クハハハ!】


 【この小娘がよく吠えおるわ!】


 【ここから我が負けるとでも思ったか?】


 【それにはまだパワーが足りていないであろう!】


 【戦力差をここで見誤ったのであろうが】


 【そのような隙を見せているようではまだまだ我には遠く及ばぬよ!】


 

 ハハハハハハハハ!!!

 たしかにこのままだと援軍が来る前に俺がお前に押し負けるって可能性もあるだろう。

 お前のような熱々な高火力野郎はフライパンの上(俺に有利な戦場)でないと調理は難しいだろうからな、こんな整っていない皿の上(俺に不利な戦場)では地力の差でそのまま負けることは可能性としてありえるだろう。


 

 だが、仕込みはこれだけじゃないぞ?

 ある意味では今の……【ガルザヴォーク】が憑依した状態の【ギアフリィ】の身体よりも厄介な存在をどうにかしてもらっている最中だからな。



 ……どうやら、こっちもちょうどケリがついたようだぞ!

 さあ、何が起きたか聞くといいさ!


 

 

 【ワールドアナウンス】



 【包丁次元のプレイヤーによって【正義を体現する聖剣の石像】が破壊されました】


 【【咎死人】たちへのバフ供給の一部が停止しました】


 【【咎死人】のGK個体が一体消失しました(6/7)】


 【残ったGK個体に大幅なデバフが付与されます】


 【残ったGK個体の体力が大幅に減少します】


 予見通りになったな。

 ちなみに、包丁次元のプレイヤーが破壊したとアナウンスに流れていたがこれはおそらく【風船飛行士】だろう。

 別に俺が指示したわけではないが、【ギアフリィ】ゾンビが現れた辺りからこの戦場から姿を消していたから、何かしら陰で動いているのだろうと思っていた。

 あの頭脳派のやることだ、この戦況で動くなら最も有効的な聖剣の石像の破壊に動くと思っていたのだ。

 何せゾンビたちへのバフを剥がせるんだからな。

 【ギアフリィ】ゾンビを倒すためには一つでもバフを剥がせることが出来れば、勝率はグンとあがるだろう。


 それに、この【ギアフリィ】ゾンビを倒した後に【ランゼルート】ゾンビと戦うことになったら敗北は間違いなかっただろう。

 復活ポイントを潰されているのもあるし、プレイヤーが使うことが出来るリソースを既にこの【ギアフリィ】ゾンビと対峙している時点で使いきってしまっているからな!



 ……まあ、それ以上に【ランゼルート】の力を使ってくるってことは、【上位権限】レイドボス並のやつを相手にしないといけなかった可能性があるってことだ。

 その事実だけで恐ろしい話だ。

 【菜刀天子】と【ガルザヴォーク】の二体が協力してくれてようやく倒せた相手をそう易々と倒せるとは到底思えないからな!

 なによりも後顧の憂いをここで無くせたというのが非常に大きい。


 何せ、ここで全てを使いきっていいってことだからな!

 ハハハハハハハハ!!!

 そうなれば話は早い!

 【ランゼルート】対策として秘蔵していたあのスキルをここで使わせてもらうぞ!

 

 まずは【失伝秘具】ー【夢幻銀鍵】起動!

 俺が【失伝秘具】ー【夢幻銀鍵】に深淵の黒い霧を纏わせると、それに反応した鍵が空中に浮かび上がりその場で高速回転し始めた。


 そしてそこから繋げるのはこのスキルだ!

 スキル発動!【夢幻深淵】!


 俺がスキルを発動させると夢幻エネルギーと呼ばれるミチのエネルギーと深淵の力が同時に膜のように俺の身体に張り付き始めた。



 そして俺は鍵穴へと走り抜けていく。



 俺がその鍵穴を通り抜けると俺の装備が黒セーラー服衣装へと変化し十二枚の羽となった。

 そして、狼包丁が浮遊することが可能になったようだ。

 さっきまではあくまでも初期形態だったようだったからな!




 【これは驚いた!】


 【小娘は夢幻エネルギーも使いこなすとでも言うのか!?】


 【クハハハ!!!】


 【我の驚きが絶えぬぞ!】


 


 【ガルザヴォーク】も夢幻エネルギーのことを知っていたか。

 つまりあれはルル様だけが知っているものでは無かったということだ。

 他の次元で使ってくるやつがいるかどうかは別として、概念として存在しているってことを知れただけでも儲けものだな!

 

 【プレイヤーが使う夢幻エネルギーの力……】


 【どのようなものか我が直接見定めてやろう!】


 


 

 カッカッカッ!


 【Bottom Down-Online Now loading……】

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