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71話 狂人の方針

【Raid Battle!】



 【包丁を冠する君主】




 【菜刀天子】


 【次元天子】【上位権限】【???】




 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【次元をさまよい】


 【冒険者を導く】


 【聖獣を担うが故に】


 【深淵と敵対する】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】



 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 昨日はログアウトしてから掲示板漁ってたけど、どうやら俺の睨んだ通りこの包丁次元では【魚尾砲撃】による引き分け合戦が至るところで行われているらしかった。


 俺の対戦相手だけが偶然そういうやつばっかりだったっていう可能性もあり得るかなとは思っていたが、流石にそれは無かったようだ。

 つまり、今後このイベントで代表戦を目指すなら【魚尾砲撃】対策は必須になってくるというわけだ。


 さて、どうしたもんかな……

 掲示板では爆発から素早く逃げて引き分けを防ぐ方法と、爆発前に先手必勝で一気にキルまで持っていく方法が有効って結論が出てたな。

 爆発からの逃走のことを考えるなら、とどめに近い時には飛び道具を使うか、鞭を最大射程で打ち続けるか、遠距離攻撃のスキルを使うのが良さそうだ。


 飛び道具なら……あの爆発する種を入れた瓶を投げつけるのが良さそうか?

 ただ、あれはあんまり作ってないからこのイベントで本格使用していくなら作りためておかないとな。


 鞭なら……練習がいるだろう。サブウェポンとして偶に使っていることは使っているが、どちらかというと広範囲攻撃からの防御方面で使うことが多かったからなぁ……

 包丁をメインで使っていたからなおのこと錬度が低いし、慣れていかないといけない気がする。


 スキルなら……【深淵顕現権限】からの【魚尾砲撃】でレーザー砲を撃つか、あるいは火力を抑えない【フィレオ】で飛翔する斬撃を飛ばすかだな。


 正直代表戦を目標にするなら、今まで一度も切ってない手札のレーザー砲撃は代表戦まで温存したい。

 強いやつらに初見でぶつけられるのと、知ってて対処されるのはワケが違うからな。

 ということは、使うなら【フィレオ】か。

 確かに遠距離攻撃は出来るが、威力というより部位切断に向いているスキルだから確実に首を狙わないとキル出来ないだろう。

 しかもデメリットが自分の四肢が飛んでいくという、外すと継続戦闘力が激落ちする技だから確実に仕留められる時に使わないと負けに繋がってしまうだろう。

 【魚尾砲撃】による自爆よりはデメリットが少ないのを喜ぶべきか否か悩ましいところだ……


 とりあえずこの辺を意識して戦ってみるか。

 道具は今あるものを使いきる感じで、無くなったら……そうだな、【槌鍛治士】でも捕まえて一緒に量産するか……



 方針も決まったところで、新緑都市アネイブルの中央広場にある闘技場までレッツゴー!







 「対戦ですね……それではマッチングルームへどうぞ!」


 このテンプレートなセリフで喋るゆるキャラのビャッコに話しかけ、戦闘の受付をする。

 ここの受付がむさ苦しいおっさんとかだったら絶対プレイヤーから運営へ不評が出てたに違いない。

 繰り返し行われる対戦イベントだとプレイヤーのストレスもたまりやすい、そこの受付を角がたちにくいゆるキャラっぽいマスコットAIの担当にしたのはこのどん底ゲームの運営にしては珍しく有能だ。




 【マッチング待機中……】


 段々見慣れてきた真っ青ルームに転送された。

 ここでやることも今さら特にないだろう。

 マッチングを待つ間ぼーっと座っている。



 【マッチングしました】



 おっ、見つかったか。

 待ちくたびれてたぞ……




 【闘技場へ移動します】



 よし、対戦スタートだ!

 俺の前に現れたのは高校生くらいの活発そうな見た目の女の子だ。

 スレンダーな体型で、装備は戦闘に特化しているものなのか普段着なのか分からないが必要最低限のところをアーマーで補っている軽戦士と言ったところか。

 ちなみに俺も分類でいくと軽戦士だろう。


 武器は……短剣か。

 掲示板によると、なんかここの闘技場はリーチの短い刃物を得意とするプレイヤーがやけに集まるって書いてあったなぁ。

 全員が全員そういうわけじゃないだろうが、たしかに俺が今まで戦ったプレイヤーの武器の比率もそんな感じだった気もする。


 「来ないならこっちからイクヨ!

 トッププレイヤーの胸借りさせてもらうからね!」


 相手の女の子の分析をしていたら先手をとられたようだ。

 短剣を使っているだけあって、小刻みなフットワークでこちらを翻弄しようとしてきている。

 ……動きはそれなりだな、これはちょっと遊べそうだなぁ!


 俺はニヤリとした表情を浮かべ、腰に提げていた包丁を手に取りそのまま構えた。

 俺の庭で戦うっていうのなら、それなりの刃物使いであることを期待しているからな!










 

 何故底辺種族は似ているもの同士で集まりやすいのでしょうか……

 これは少し興味深いですね……



 【Bottom Down-Online Now loading……】

https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/788051/blogkey/2482249/




活動報告でアンケートしてます!




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