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691話 無邪気な海水浴

 さて、海エリアに入って早々に【トランポリン守兵】お嬢様の話を聞くことになったが、そろそろ海に入りたいな。

 

 【トランポリン守兵】お嬢様も海水浴に来たんだろ?

 せっかくだし一緒に遊ぶか?


 俺がそんな提案をすると、【トランポリン守兵】お嬢様は意外そうな表情を浮かべていた。

 なんだよ、その表情は?

 

 「あなた様も遊びに来たのでして?

 てっきり何かの調査に来られたのかと思っておりましたわ!

 あなた様がプレイヤーキル以外で遊んでいる姿をあまり見ないので意外に思いましたわ」


 ……それもそうだな。

 だいたいレイドボスと戦うかプレイヤーキラーとして活動しているか、何かの調査をしているかのどれかだからな。

 純粋に遊ぶ提案をしたのも意外に思われても仕方ないな。

 これが普段の行いというやつか……



 少しだけ落ち込んだ俺を見た【トランポリン守兵】お嬢様は、俺を励ますように声を張り上げ始めた。


 「あ、あなた様は海で遊ぶ衣装をお持ちでして?

 そのままでは服が濡れて動きにくくなりますわよ!」


 ほーん、その辺はリアル基準に設定されているんだな……

 でも安心するといい。

 こんなこともあろうかと、【槌鍛冶士】に作らせておいた。

 あいつは別に鍛冶だけが専門じゃない、こーんな水着も作れるのだ!

 流石は生産系【上位権限】レイドボスだな!



 そう言って俺は普段のボロ布のようなマントや、軽装たちから衣装チェンジをしていく。

 俺はワンピースタイプの水着を作ってもらったのだ。

 紫色の菖蒲の模様が至るところに入ったシンプルかつ、肌の露出が少ない安心設計だ!


 ジェーライトのバニー服の露出の方が圧倒的に多いほどである。


 「あなた様、お似合いでしてよ!

 思っていたよりも可愛らしい水着を着られるのですわね!

 少し安心しましたわ!」


 【トランポリン守兵】お嬢様は両手の平をぽんっと合わせながら俺に安心していた。

 【トランポリン守兵】お嬢様は俺のことをなんだと思っていたんだ……?

 俺は可憐な乙女だ、水着くらいは可愛いのを選ぶさ。


 「そうでしたの……

 普段の衣装が質素でしたから、そのような衣装が好みだと思っておりましたわ!

 あなた様も女性ですから、このような機会に可愛らしい水着に着替えられるのはよいことでしてよ!」



 そう言う【トランポリン守兵】お嬢様の水着は黒色のブラジリアンビキニだった。

 そして、パレオもつけている。


 普段は肌の露出が少ないゴスロリを着ている【トランポリン守兵】お嬢様が、こんな大胆に肌を見せてくるとは!?

 色々なところが見えすぎて普段とのギャップで背徳感マシマシだな!!!

 胸もボマードちゃんほどではないが、結構なものをお持ちなのでビキニが映える映える!

 金髪ツインテドリルを揺らしながら、ビキニ越しに揺れる胸は反則的な光景だな!!!!



 俺は自分の断崖絶壁のような体型の水着姿と、目の前に広がる【トランポリン守兵】お嬢様の水着姿を見比べて一度テンションが上がったが再び落胆した……

 

 「い、いつもより感情の起伏が激しいですわね……

 オフの時の素の状態ということですの?」


 別にそんなつもりはなかったが、他人から見てそう思われるのならそうなのかもしれない。

 服装も開放的な今、周囲への警戒もそこまでしていないからな……

 それだけ心に余力が出来ているのは事実だ。


 「それだけリラックス出来ているのであれば思う存分遊べますわね!

 ではさっそく海の中に入りに……ゴーでしてよ!」


 【トランポリン守兵】お嬢様も普段より高いテンションで声を張り上げ、そのまま海へと走っていった。

 こら!俺を置いていくな!


 俺も【トランポリン守兵】お嬢様につられるように後ろを走っていき、砂浜を駆けていく。

 この状態、海辺でおいかけっこをしているみたいで、カップルがよくやるやつみたいだな……

 ボマードちゃんが見ていたら辟易しそうと思ってしまった。



 だが、それとは関係なく俺の身体はとうとう海の中へと進出していく。

 うひょ~、冷たい~!

 やっぱり海といえばこの感覚だよな!

 海水もしょっぱいし、ようやく海に来たって実感がするぞ!

 

 日の照った砂浜から海に入ったことによって、その温度のギャップで冷たく感じた海水を楽しみながら俺はプカプカと仰向けで浮かんでいく。

 

 あ~、気持ちいい~

 まるで温泉に浸かっているおっさんのような感じだが、俺は可憐な乙女だ!

 まるで日常系アニメに出てくる登場人物を見るかのような微笑ましい光景として映っていることだろう!


 「強ち間違っておりませんが、それをあなた様自身がおっしゃられるのは自信過剰ではありませんこと?

 普段の【包丁戦士】様の様子と比べると微笑ましいのは事実ですが……」


 そんな皮肉を飛ばしてきた【トランポリン守兵】お嬢様だが、バナナボートのようなものに跨がって海の上を漂っていた。

 危なげなくのりこなしているのは【トランポリン守兵】お嬢様の運動神経による技術だろう。



 海に来たんだから海水でもくらえ!



 俺は【トランポリン守兵】お嬢様に水面から水をバシャバシャと激しく飛ばしていく。

 水飛沫がそのまま【トランポリン守兵】お嬢様の身体にかかると、お返しと言わんばかりに手の平を上空に挙げる動作で水飛沫を俺に飛ばしてきた。


 「やりましたわね!?

 お返しにこれでももらってくださいまし!」


 うぇっぷ……

 口のなかに海水が入ってしょっぱ過ぎる……

 だけど、【トランポリン守兵】お嬢様も中々強かなレスポンスをしてくれるので、遊び相手として案外楽しいな!






 無邪気な【暴食】……

 珍しかったり、貴重だったりする……


 【Bottom Down-Online Now loading……】

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[一言] ま さ か の 水 着 回
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