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651話 戦いのその後

 そんなわけで、俺と【検証班長】の戦いがメインとなっていた戦線は決着したわけだが、案の定隠れ潜んでいた【ペグ忍者】が俺の首をかっさらっていき俺も戦線離脱することとなった。


 【検証班長】は自分の欲望も叶えつつも、自分が敗れたときのために【ペグ忍者】を控えさせていたらしい。


 用意周到なことだ。


 そして【ペグ忍者】が残った機戒兵側が一気に有利になったのかと言われるとまたそうでもなかったらしい。


 【検証班長】が俺との戦いに釘付けになっていることを察知したあいつ……【トランポリン守兵】お嬢様のクラン【お屋敷組】が機戒兵側に対して反旗を翻し、深淵獣側のプレイヤーたちと協力して戦線をどんどん押し上げていったらしい。


 【トランポリン守兵】お嬢様は機戒兵側として動いているように見せかけていたが、その実深淵獣側のユニーククエストを受注していたのだ!

 そして、クランリーダーである【トランポリン守兵】お嬢様がそれをクランメンバーに伝えていたので、大規模クランである【お屋敷組】は皆深淵獣側のユニーククエストを受注していたらしい。


 【検証班長】の目を盗んで機戒兵側で内部工作(?)のようなものをしていたらしい。

 【検証班長】の指示をねじ曲げて他の戦線に伝えたりとか、メンバー構成をバランス滅茶苦茶にしてみたりとか。



 【風船飛行士】を途中で俺と【検証班長】の方に寄越したのも、【トランポリン守兵】お嬢様が【検証班長】の指示と偽って無理やり移動させたらしい。

 それで他の戦線の機戒兵側の勢いを削いできたらしいな。

 【検証班長】と【風船飛行士】という指揮官ポジションを1つの戦線に固めるという愚策を誘導してきたのは、正統派プレイヤーとして築いてきた人望だろう。



 なんで世界を堕とす存在である深淵獣側に正統派プレイヤーがついたのかというと……まあ、深淵細胞を身体に取り込んでいたからだろうな。

 ボマードちゃんも言っていたが、深淵細胞を取り込んでいると機戒兵側のクエストを受けられず強制的に深淵獣側のクエストしか受けられない。


 だからこそ、それを活かして知略を巡らせてくれたようだ。

 クラン【検証班】とクラン【お屋敷組】の争いは巨大勢力同士の争いということもあって激化したみたいだな。 



 

 そして、最期には【ペグ忍者】と【トランポリン守兵】お嬢様の対決になったようだが、最期には持久戦になったようだが、深淵獣たちが【ペグ忍者】にどんどん集まっていきエネミーによる物量作戦で【トランポリン守兵】お嬢様に勝利の女神は微笑んだらしい。


 

 他の主力メンバーたちは【ブーメラン冒険者】&【短剣探険者】VS【黒杖魔導師】&【軍刀歩兵】という、いつもタッグで動いているメンバー同士の組み合わせがぶつかり合ったらしい。


 こいつらがぶつかっているということは、クラン【冒険者の宴】とクラン【包丁戦士狂教団】が同じ戦線にいたのは間違いない。

 前衛と後衛がペアのこいつらが戦うのはペア戦闘のお手本のようなバトルが繰り広げられたに違いない。

 最終的にモブプレイヤーを数人残して全滅したらしいので痛み分けといったところか。




 【バットシーフ】後輩が何故か巻き込まれているクラン【裏の人脈】は検証班のメンバーである【モップ清掃員】とクラン【釣り堀連盟】を徹底的に抑え込んでいたらしい。

 【モップ清掃員】は【亀獣人】に種族転生をしていて、耐久力が異様に高かったらしい。

 さらに、クラン【釣り堀連盟】はタンクプレイヤーが多いらしいから突破力はないがかなり守りが堅牢だったらしい。

 クラン【釣り堀連盟】と【モップ清掃員】とその取り巻きを【裏の人脈】メンバーは抑え込み、【トランポリン守兵】お嬢様と【ペグ忍者】が戦う戦線に行かせないように時間稼ぎに徹していたとか。

 もし【ペグ忍者】のところに【モップ清掃員】がいた戦線のタンクプレイヤーたちがいたら【トランポリン守兵】お嬢様は破れ去っていたかもしれないな!

 まあ、この戦線は【裏の人脈】が負けたっぽいけど、時間稼ぎには意味があったってところだな。



 リデちゃんと【短弓射手】はそれぞれクランに入ってないらしく、各戦線を転々としながら深淵獣を潰していたらしい。

 


 【フランベルジェナイト】、ボマードちゃん、【骨笛ネクロマンサー】たちは野良モブプレイヤーたちやボマードちゃんのファンたちをを集めて砂漠エリアで活動しているクラン【紅蓮砂漠隊】と激突したらしい。

 筆頭戦力である【フランベルジェナイト】と【トンカチ戦士】が最前線でぶつかり、後方では【骨笛ネクロマンサー】と【バグパイプ軍楽隊員】が【堕音深笛】によるバフやその妨害合戦で争い、ボマードちゃんと【虫眼鏡踊子】が異種族対戦を繰り広げていたようだ。

 いや、ボマードちゃんは種族転生してないんだが、ジェーライトの尻尾を生やしているって意味で異種族っぽい感じだ。

 

 ここの戦線は【ペグ忍者】との戦闘を終えた【トランポリン守兵】お嬢様が駆けつけて深淵獣側が勝ったらしい。


 生き残ったのは【フランベルジェナイト】と、チュートリアル武器交換イベントで地味にランクインしていた長剣使いのモブを含めた数名だった。

 

 ここから後は生き残ったプレイヤーをかき集めながら深淵獣側が戦線を全面的に押し上げて【無限湖沼ルルラシア】にいた機戒兵を駆逐したらしい。

 

 

 俺が【検証班長】に勝ったからあの【邪神像】が他の戦線に出現することは無かったが、野放しになっていたら深淵獣側の戦線は大崩壊していただろう。

 【検証班長】も俺に対して同じことを思っていたに違いないが。


 



 そして、このユニーククエストが決着した後に流れたアナウンスはこれだ。



 【ワールドアナウンス】


 【【ユニーククエスト 深淵獣を【無限湖沼ルルラシア】から排除せよ】が失敗しました】 


 【【ユニーククエスト 機戒兵を【無限湖沼ルルラシア】から排除せよ】が達成されました】



 【深淵獣側に与したプレイヤーに称号【深淵獣を蔓延させた者】を付与しました】


 【深淵獣側に与したプレイヤーに称号【機戒兵を撤退させた者】を付与しました】


 【【深淵域の管理者】に認められた者は深淵の霧によってダメージを受けなくなりました】


 【【無限湖沼ルルラシア】の一般生物の生態系が変化しました】


 【機戒兵が【無限湖沼ルルラシア】から撤退しました】


 【深淵獣の進化先が追加されました】


 



 【個人アナウンス】


 【限界を超えた力の行使によって【Bottom up】!】


 【【包丁戦士】の深度が73になりました】


 【称号の効果で【Bottom Down】!】


 【【包丁戦士】の深度が74になりました】


 【称号の効果で【Bottom Down】!】


 【【包丁戦士】の深度が75になりました】 


 【【深淵奈落】が一部復興されました】


 【【包丁戦士】に称号【深淵奈落の復興者】を付与しました】


 【称号の効果で【Bottom Down】!】


 【【包丁戦士】の深度が76になりました】





 おおぅ、レイドモンスターを倒した後並の情報量が入ってきたな……

 流石に実績照会は無かったが、ここからが深淵種族の汚名返上チャンスってわけだ。





 ……。


 【Bottom Down-Online Now loading……】

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ありがとうございます、そしてこれからもよろしくお願い致します!

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