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546話 戦闘準備と確認

 スキル発動!【深淵纏縛P(エルル)】!


 俺は深淵の力を周囲から集めていき黒い霧を発生させる。

 そして、全身に纏わせるように這わせていくと、俺の身体は深淵により適応するために姿を変えていく。


 ルル様の力は俺でも上手く制御できないことがあるから使うのをある程度控えていたが、今回はそんなこと言ってられないくらいの強敵だ。

 まずは片翼の骨羽が背中から突き出るように出現し、俺の背中に生えてきた右骨翼周辺にもやがかかり、黒い羽が形成された。

 また、それと同時に俺の身体も黒いもやに覆われて、新たな服へと変化させていく。


 そして、黒いもやが晴れた時、俺が着ていた服は緑色がメインで、黒色のフリルのついたゴスロリへと変化していた。


 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【深淵域の管理者】


 【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】




 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】






 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】





 これが包丁次元の深淵種族のボス……ルル様の力を借りた姿だ!

 ……虎の威を借る狐のようであれだが、味方に深淵種族がいるのなら俺もそれに合わせていくのがいいと思ってな。


 「それなら俺もさっき手に入れた力を使わせてもらおうかな。

 フェイちゃんとお揃いっていうのはどこかいい響きだからね。

 スキル発動!【深淵纏縛Л(エルラシア)】!」


 


 【Raid Battle!】


 【深淵域の竜帝王】



 【エルラシア=ガルザヴォーク】




 【邪悪竜人】【フランベルジェナイト】【プレイヤー(廻)】




 【蘇りし無垢なる深淵竜帝王は】


 【再び深淵へ誘われ】


 【聖なるモノから堕とされる】


 【希望を見極め】


 【生死を流転する】


 【滅びた邪竜がその力を取り戻したとき】


 【聖なるモノたちは立ち上がるだろう】


 【しかし、その邪なる力はあまりにも無垢であった】




 【レイドバトルを開始します】



 【フランベルジェナイト】がスキルを発動すると身体が黒炎に包まれていき、その黒炎が形を変えるようにして全身に広がっていく。

 

 そして、その炎の揺れる形を残したまま固まっていき【フランベルジェナイト】は全身を漆黒の鎧で包み込んだ黒騎士姿となった。

 炎の形を残した鎧はまるで竜の鱗にも見え、竜騎士と言っても過言ではない威容を見せている。




 おっ、やっぱり【フランベルジェナイト】も【Л細胞(エルラシア)】を手に入れていたか。

 あいつが元々持っていた力なだけあって、それが再び戻ってきていてもおかしくないとは思っていたがやはりそうなっていたな。


 そして、【深淵纏縛】というスキル自体は前々から持っていて、【フェイ】を常時顕現させているために使っていたのでそれを深淵細胞の励起に使うことができるのも何もおかしいところはない。

 むしろ自然な流れだな。


 

 そしてレイドアナウンスの宿業は今漆黒の巨大なドラゴンの姿で【アイシア】と真っ向勝負している【聖剣次元】の方の【ガルザヴォーク】のやつとか部分的に似ているが、プレイヤーになったことや、包丁次元でたどった経歴が違うからか差異が見られる。

 この違いが何を生むのかは分からない。

 【検証班長】すら宿業についての分析は全くできていないと言っていたからプレイヤーで詳しくわかるやつはいないだろう。

 

 そして、名前は……やはり【エルラシア=ガルザヴォーク】だな。

 プレイヤーネームもこれに固定されたのだろう。

 いや、無意識にこの名前をデフォルトで設定していた可能性もあるが、どちらにしても【フランベルジェナイト】が生まれ変わりっていうのはこれで間違いないな。


 種族、ジョブ欄は【邪悪竜人】はそのままだが【プレイヤー(廻)】と【フランベルジェナイト】が気になる。

 【フランベルジェナイト】は2つ名がそのままジョブになったのだろうか。

 それとも、レイドボスの【ガルザヴォーク】だったときから実はそのジョブだったか?

 それとも、今ジョブとして認定されたって可能性もあるな。

 

 包丁次元での深淵種族のレイドアナウンスはほとんど開示されないままだったから、他の深淵種族たちがどんな傾向なのか把握できていないのがここで響いてきた。


 ジェーライトはミューンに寄生していて、結局名前しか分かってなかったし、アルベーもクシーリアを吸収して最終的に何も明かさず倒されていった。


 残りは倒せてないとか会ったことがないレイドボスで、同様に把握できていない。

 こう考えると、深淵種族は近いように思えて遠い存在だったのかもしれないな。

 


 いつもその力を行使させてもらっているから深く考えたことはなかったが、それぞれの深淵種族に深く探りを入れたことはなかった気がする。


 




 【Bottom Down-Online Now loading……】

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― 新着の感想 ―
[良い点] ガルザヴォークを解放する判断をして本当に良かったですね ガルザヴォークの力を借りることができた上に、深淵顕現権限の生贄無視が出来るとは あの場でのフランベルジェを信じる判断がなければ全滅し…
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