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533/2104

533話 次元戦争前日メンバー選出

 【Raid Battle!】



 【包丁を冠する君主】




 【菜刀天子】


 【次元天子】【上位権限】【???】




 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【次元をさまよい】


 【冒険者を導く】


 【聖獣を担うが故に】


 【深淵と敵対する】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【レイドバトルを開始します】




はい、今日も元気にログイン!

 俺がログインすると【菜刀天子】が寄ってきた。

 っていうことはとうとうその時が来たか。


 「そうです、劣化天子の察しているように次元戦争です。

 ようやく、一位の次元に挑むことになりました。

 ここで勝って私の宿願を果たさせてもらいます」


 【菜刀天子】の宿願……包丁次元を導き一位の位階に至らせることだ。

 元々最下位だった包丁次元を諦めずにイベントなどを操作して、導いてきていたからな。

 俺としても出し惜しみはするつもりはない。


 「そうしてください。

 一位の次元のMVPプレイヤーはこれまで戦ってきたプレイヤーとは格が違いますからね。

 今のところプレイヤーが次元天子を兼任する唯一の次元になっていますから、それが意味するのは包丁次元よりも圧倒的にレイドクエストの進行も早いということです。

 スキルの数やプレイヤーの練度では負けていると断言していいでしょう」


 スキルの数は倒したレイドボスたちの力を一部借り受けるようなものだから、倒せば倒すほど選択肢が広がっていくからな。

 その選択肢が多いということは純粋に行動の引き出しが多いということになるから、追い詰めることが出来たとしても土壇場で逆転される可能性が非常に高いということだ。


 そして、レイドボスと戦いなれているということはプレイヤーの戦闘経験も俺たちよりも多い。

 レイドボスとの戦いは乗り越える度に、頭角を現すやつが出てくるほどいい練習にもなるからな。

 

 「そういうことですね。

 だからこそ私も配下である聖獣たちとプレイヤーを戦わせていたのです。

 それは他の次元でも同じなので、捻りがないと言われればそれまでですが他の次元の次元天子も実践するほど効果的とも言えますからね。

 底辺種族相手に他に使える手駒が無かっただけですけどね」


 言われてみると、他の次元の連中が使ってきたスキルは基本的に聖獣スキルだったからな。

 他に海のスキルを使ってくるやつや、大罪の力を使うやつ、機戒の力を使うやつなど若干の派生はあったがそれでも聖獣スキルを使ってこないところは1つも無かった。


 「それに、今回の相手は皆上位の種族に種族転生している可能性はあります。

 包丁次元では種族転生自体は底辺種族たちに広まってきていますが、それでもほとんどが下位の種族にしかなれていません。

 ジョブも広く解放されているのは【テイマー】だけという選択肢の狭さが首を絞めることになるでしょう。

 全く、これだから底辺種族たちは世話が焼けますね……」


 悪かったな……

 だが、苦労して解放したと思われるジョブの【テイマー】と、スキル【竜鱗図冊】を手に入れていれば誰でもなれる種族の【竜人】が数を大きく伸ばしているが、それ以外のジョブに就いているやつは見たこと無いし、種族に関しては若干の選択肢はあるが上位の種族になっているやつは俺の【深淵天子】と【ペグ忍者】の【虎獣人】、それに【フランベルジェナイト】の【邪悪竜人】しか見たことがない。


 つまり、今回の次元戦争に連れていくメンバーは自ずと絞れてくるな。

 だが、今回はメンバーを選ぶことができる形式なのだろうか?


 俺がふと思い当たって【菜刀天子】に問いかけてみるとすぐに返答があった。



 「今回は次元天子が同伴する形式ですね。

 それに加えてあと2名のプレイヤーを選んで連れていけます。

 選択権はMVPプレイヤーにあるので、劣化天子の采配に任せるしかありませんが……」


 ジトーっと俺を半目で見てくる【菜刀天子】だが、もうちょっと信頼してくれてもいいだろうと思う。

 いや、前みたいに露骨に言葉として出してこなくなったから前よりは信頼してくれているんだろうが、それでも釈然としない。


 「それではメンバーの選択をここでしていってください」


 2人か……

 ……とりあえず、さっき挙げた上位種族に転生している【フランベルジェナイト】と【ペグ忍者】は連れていくか。

 こいつらは次元戦争に連れていったことはないし、公平性って面でも優先して連れていくのがいいだろう。

 戦力としては【ペグ忍者】は申し分ない。

 【フランベルジェナイト】は……若干経験不足だが、今後の成長のためにも一度次元戦争に連れていくのは悪いはなしじゃないだろう。

 もしかすると、【オメガンド】戦のようにミチの攻撃に対して唯一反応できる……とかあるかもしれないし、センスの塊のようなやつだから活躍は期待できるかもな。



 それとも、他に選ぶなら二人は……あいつとあいつか?

 いや、こいつもいいな……

 うーん、悩みどころだ……







 俺はそれから一時間ほど頭を悩ませてメンバーを選出した後にログアウトしていった。

 早く休んで明日に備えるぞ!






 この選択が吉と出るか、凶と出るかですね……


 【Bottom Down-Online Now loading……】

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