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531/2206

531話 ギルティな集団

 【Raid Battle!】



 【包丁を冠する君主】




 【菜刀天子】


 【次元天子】【上位権限】【???】




 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【次元をさまよい】


 【冒険者を導く】


 【聖獣を担うが故に】


 【深淵と敵対する】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【レイドバトルを開始します】




 はい、今日も元気にログイン!

 今日は有志のメンバーを集めて【荒野の自由】に挑戦してみるぞ!

 先日は【短弓射手】に負けたからな、その親玉に殴り込みにいこうってわけだ。

 部下の責任は上司が負うのが社会の摂理というものだ……










 というわけでやってきました荒野エリア!

 俺が荒野エリアに突入するとレイドアナウンスが鳴り響き、重量感のあるガンマンの姿が俺の前にはあった。


 【Raid Battle!】



 【荒野の自由】




 【????】


 【機戒天使】【上位権限】【保安官】



 【螺旋のように回る歯車は輪廻の象徴】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【罪を裁き悪を挫く】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【罪を迎え撃つ雌伏する弾丸は】


 【増長する悪意を討ち滅ぼす】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】



 【レイドバトルを開始します】



 「ヘイ!

 ユーはまた懲りずにこの清涼な荒野に足を踏み入れたというわけだ!

 ギルティなユーには【ジャッジメントアイ】を使うまでもないが、他のユーたちはどうかな!」


 「えっ、俺っちッスか!?

 罪なんて犯したことないッスよ!」


 「ふん、フェイちゃんと善行を積んできたから罪なんてあるわけない!

 だよね、フェイちゃん!」


 【は、はい……】


 「ふひひっ、あてぃしは清廉潔白ですぅぅ……」


 今回連れてきたのは俺のクラン【コラテラルダメージ】に所属している第3陣プレイヤーたちである【バットシーフ】後輩、【フランベルジェナイト】、【骨笛ネクロマンサー】の三人だ。


 ちょうどこいつらが暇してたっぽいから強引に引っ張ってきたってわけだ。


 さあ、こいつらに対する【荒野の自由】の判断は……


 「【バットシーフ】……手配書多数あり、盗みの常習犯だ!

 間違いなくギルティ!」


 ……まあ、そうだろうな。

 こいつは流石にギルティ判定くらうと思ってた。

 俺の手配書の近くにいっぱい紙が貼ってあったから、これでギルティ判定くらってなかったらむしろ驚いていただろう。


 「そんな……俺っちは罪を被るためにここに来たわけじゃないッスよ!?

 なんでなんッスか!」


 今までの行為の積み重ねだ、罪は消えないのだ。


 「【フランベルジェナイト】……プレイヤーキルに荷担するプレイヤー!

 悪気は無さそうだが、それでもギルティはギルティだ!」


 完全に腹黒悪女である俺の写し身の【フェイ】に唆されて数々の悪行の片棒を担ぐ【フランベルジェナイト】も同様にギルティ判定されたようだ。

 本人は正義のつもりで行っている行為だが、【フェイ】の都合のいいように行動を操作されている感は強い。


 じゃなければ邪悪竜人なんて種族に転生はできないだろうからな。


 「【骨笛ネクロマンサー】……死者を冒涜する愚者!

 そして自らの力で上位権限に至ろうとするその傲慢さはギルティだ!」


 「ふひひっ、上位……権限?」


 おい、なんか物騒なこと言われてるぞ。

 【荒野の自由】曰く、【骨笛ネクロマンサー】は上位権限に至ろうとしているらしいが本人に全くその気がないってどういうことだよ……

 実は全く的はずれな指摘をしている……とかなんだろうか。


 「つまり、ミーの【ジャッジメントアイ】によるとユーたちは皆ギルティ!

 ジャッジメントの時間だ!

 その身体に正義の鉄槌を!

 【ジャッジメントバレット】!」


 「ふひひっ!?」


 【荒野の自由】によるスキルの早撃ちにより【骨笛ネクロマンサー】が瞬殺されたようだ。

 何が起きたのか全く見えないことから、俺たちの誰が狙われたとしても一撃で葬り去られていただろう。


 「こうなれば俺っちがいくッス!

 ストックスロット2!【レインボウ】!

 ストックスロット1!【シューティングスター】

 ストックスロット3!【無視安寧】!」


 しびれを切らした【バットシーフ】後輩は負けが見えたからかability【現界超技術】による他人のスキルの模倣ストックを全て使うという大盤振る舞いをし始めた。


 【レインボウ】と【シューティングスター】は【短弓射手】のスキルだが、【無視安寧】は誰の物なのか不明だ。

 本当にこいつの人脈は侮れないっていうのがこれでもよくわかる。


 だが……


 「その盗みがギルティなのさ!

 ユーにはおキューを据えないとネ!

 正義の弾丸に降られるんだ!

 【ジャッジメントマシンガン】!」


 「ぐぇぇっ!?」


 ああ、無情……

 【バットシーフ】後輩が放った七色の魔法攻撃と化した黒いオーラを纏った矢は弾丸の雨によって散り散りにされて、そのまま【バットシーフ】後輩は光の粒子となっていった。


 「いくよ、フェイちゃん!

 【波状風流】!」


 【は、はいっ!】


 【フランベルジェナイト】は【フェイ】の深淵フルートによる【堕音深笛】のバフを受けて、さらには風のスプリンクラーの波にのって【荒野の自由】にフランベルジェを振りかざしていく。


 おおっ、やっぱりこいつは筋がいい!

 

 「芯無き悪は形だけだ!

 それでは正義に負けはない!

 ユーも沈んでもらおうネ!

 【ジャッジメントバレット】!」


 【荒野の自由】は【フランベルジェナイト】の高速の斬撃を身をよじって回避すると、その姿勢のままスキルの早撃ちによって【フランベルジェナイト】の心臓を撃ち抜いて死に戻りさせた。


 こいつ……ここまで無傷なのは当然として、一歩も動いてないぞ!?

 いくら遠距離攻撃の銃撃だとはいえ、圧倒的すぎる……

 これが【上位権限】持ちレイドボスの力か……






 あっ、俺はその後瞬殺されました。

 






 ミーはまたワールドからギルティを減らすことができたネ!


 【Bottom Down-Online Now loading……】

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― 新着の感想 ―
[良い点] ネクロマンサーへのセリフ、一体どういうことなのか 上位権限の話ならルル様か天子なら知っていそうではありますが果たして教えてくれますかね [一言] 大罪魔がいることにはまだ気づいてなさそうで…
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