表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

515/2206

515話 罪の七変化

 【Raid Battle!】




 【包丁を冠する君主】





 【菜刀天子】



 【次元天子】【上位権限】【???】





 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】



 【次元をさまよい】



 【冒険者を導く】



 【聖獣を担うが故に】



 【深淵と敵対する】



 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】



 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】



 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】




 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 とりあえず前回は【大罪魔】に不意に殺されてしまったので、リベンジしてみようと思う。

 流石にある程度力を取り戻した【上位権限】持ちのレイドボスに単騎で勝てるとは思っていないが、情報を引き出しておきたいからな。

 今までのレイドボスもそうやって攻略してきたし、トライアル&エラーだ!





 


 というわけでやってきました草原エリアにある【槌鍛冶士】の拠点、鍛冶場だ。

 ここにいる銀髪褐色ロリの【大罪魔】に再挑戦させてもらおう。


 「また来たの?

 戦闘しても無駄だったり、無意味だったりする……」


 【Raid Battle!】



 【『sin』ーーー大罪を司る悪魔】


 【????】


 【大罪魔】【上位権限】【???】



 【ーーー次元渡航による障害で破損ーーー】


 【【嫉妬】にとり憑かれ【望遠鏡が根源を見破る】】


 【【色欲】に溺れ【ステッキが欲望に変質を与える】】


 【【傲慢】にも驕り【パイルバンカーが有頂天を極める】】


 【【怠惰】の果てで【蛇腹剣が惰眠を貪る】】


 【【強欲】に際限はなく【ピッケルは全てを簒奪する】】


 【【憤怒】は収まらず【アンカーは怒りを鎮めない】】


 【ーーー次元渡航による障害で破損ーーー】


 【【虚飾】を重ね【十字架が偽りの美しさを求める】】


 【【憂鬱】に苛まれ【釣竿が鬱屈を覚える】】


 【ーーー次元渡航による障害で破損ーーー】


 【ーーー次元渡航による障害で破損ーーー】


 【ーーー次元渡航による障害で破損ーーー】



 【レイドバトルを開始します】



 【ワールドアナウンス】




 【包丁が血を求める】


 【【包丁戦士】の称号【『sin』暴食の目覚め】が強制セットされました】


 【【包丁戦士】の称号【『sin』暴食の渇望】が強制セットされました】


 【【包丁戦士】の称号【『sin』暴食の飢忌】が強制セットされました】


 【暴食は食べ散らかしたり、味わったりする……】


 【大罪域の風が吹き荒れる】


 【【包丁戦士】に暴食の力が貸与されました】



 さて、この長ったるいレイドアナウンスが流れ終わったわけだが、レイドアナウンスに追加された要素は他の次元のMVPプレイヤーたちが大罪状態になるときに流れたアナウンスの内容をそのまま引っ張ってきているな。

 対応する大罪に、そいつが使っていたチュートリアル武器の名前が入っている。


 傲慢ならパイルバンカー、嫉妬なら望遠鏡、色欲ならステッキ、怠惰なら蛇腹剣、強欲ならピッケル、憤怒ならアンカー、虚飾なら十字架、憂鬱なら釣竿だ。


 そして前回【大罪魔】にやられた時に俺の胸を突き破るようにして出てきたのは、物々しい音を立てながら起動していたパイルバンカーだった。

 つまり、この【大罪魔】はMVPプレイヤーたちのチュートリアル武器を出現させられるということなのだろう。


 「合ってたり、合ってなかったりする……」


 【【嫉妬】だったり、じゃなかったりする……】


 そんな中途半端かことを言いながら【大罪魔】がアナウンスに顔のカットインを載せてメッセージと流していく。

 それと同時に【大罪魔】の服装が変化していき、髪の色も白色、服も、ズボンも、靴も白というビジュアルをしている。

 これは望遠鏡次元のMVPプレイヤー……牛乳パフェの服装に似ているな。


 

 すると空中に望遠鏡が出現していた。

 って空中かよ、【大罪魔】が自分で遠くを見るために使うわけじゃないのな……


 とか考えていると、望遠鏡から禍々しい黒い霧が発生し、俺の回りを囲うように黒い円陣が現れた。

 これは……【阻鴉邪眼】!?


 「正解だったり、正解じゃなかったりする……」


 俺の推測を裏づけるように、俺の身体にはどんどんデバフによる負荷がかかっていき自由がきかなくなりはじめた。

 このまま負けるのも癪だし、もうちょっと足掻かせてもらおう!


 スキル発動!【深淵顕現権限Б(ベー)】!


 スキルの発動のために、少し遠くで見物していた【槌鍛冶士】を生け贄にして【深淵顕現権限】を発動させた。

 俺は右目を変質させて、瞳に羽を宿し始めていく。

 そう、今回励起した細胞は【Б細胞】……アルベーの細胞だ。


 アルベーの細胞には強力なデバフ耐性があるから、望遠鏡から放たれたデバフサークルをほとんど無害化していき俺は再度動けるようになった。


 「その対応力……底辺種族上がりにしては流石だったり、見事だったりする……

 でも、それだけだと私には勝てないの」


 少し物淋しそうな表情を浮かべながら俺に語りかけてくる【大罪魔】。

 その表情と同時に新たなアナウンスが流れてくる。



 【【憤怒】だったり、じゃなかったりする……】


 アナウンスが流れると先程と同じように【大罪魔】の服装や格好が変化していき、髪の色がピンク色に、着ていた服は白色の生地に色とりどりの花柄が描かれたワンピースへと変わっていった。

 これはアンカー次元の夢魔たこすの姿に似ているな!?


 ってことはこれまでの傾向から見るに、どこかにアンカーが出現しているはずなんだが……

 そう思い辺りを見渡していると、俺は頭上に突如として現れたアンカーに頭をかち割られながら潰されてしまい死に戻りすることとなった……






 変わったり、変わらなかったりする……


 【Bottom Down-Online Now loading……】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ