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463話 検証班長との打ち合わせ

【Raid Battle!】



 【包丁を冠する君主】




 【菜刀天子】


 【次元天子】【上位権限】【???】




 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【次元をさまよい】


 【冒険者を導く】


 【聖獣を担うが故に】


 【深淵と敵対する】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】



 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 今日は【検証班長】のところにいくぞ!







 というわけでやって来ました、新緑都市アネイブルにある樹木をくりぬいた建物を間借りしている【メッテルニヒ】。

 ここは【検証班】のたまり場だから、こうやって押し掛けていけば【検証班長】がいるってわけだな。


 「なんだか最近急に押しかけてくるようになりましたね?

 段々遠慮が無くなってきている気がするのはボクだけかな?」


 若干呆れたような表情をしながら【検証班長】がのそのそと現れてきた。

 いや、元々そこまで遠慮なんてしてなかったから気のせいだろう。

 

 「いや、そこは遠慮してくださいよ……

 ……それで今日はどんな用事かな?

 毎々厄ネタを持ち込んでくるから、今回はどんなのか身構えてたりするんだよね」


 厄ネタとは失敬な。

 いつも有益な情報ばかりだろ!

 

 「……いつも?

 半分半分と言ったところでしょうか。

 【検証班】が振り回されるものもあるので、一概には言えないよ」


 ふーん、そういうものか。

 ……でだ、今回の情報は生産イベントの最後の騒動を見て薄々気づいているだろうが【菜刀天子】の攻略をそろそろ本格的にやろうと思っている。

 【下克上の陰陽妖狐】とルル様には味方としてプレイヤーを援護してくれるという約束をしたから、あとはプレイヤーを集めるだけなんだが……


 「【菜刀天子】への挑戦権が問題になってくるということですか。

 【王宮入場許可証】所有者だけが王宮にて【菜刀天子】への挑戦が可能になりますからね。

 今までのように数で攻めることは難しいだろうね……」


 それが問題なんだよなぁ。

 【検証班長】のツテでなんとか【王宮入場許可証】を持っているプレイヤーを集めて欲しいんだ。


 「そういうことでしたら協力しますよ。

 ボクは既に宝物庫でポイントを貯めたのでいつでも【王宮入場許可証】が手に入る状態ですし、【ペグ忍者】は闘技場イベントで手に入れていたようですからいつでもいけます。

 あとは他の人に声をかけるだけですが……一応【検証班】に似た情報系クランの【裏の人脈】にも協力を要請しておきますか」


 【裏の人脈】か……何故か【バットシーフ】後輩が引き込まれているらしいクランだが、そんなに影響力のあるクランなのか?

 他のやつらからあんまり名前を聞いたことがないんだが。


 「それもそうでしょうね。

 クラン【裏の人脈】は第3陣プレイヤーで集まって作られたクランですから。

 まだまだ成長途上で影響力も決して強いというわけではありません。

 【メリケンサックボクサー】、【モーニングスターシスター】、【バールソルジャー】の三大幹部……と何故か【包丁戦士】さんの後輩の【バットシーフ】さんが共同で運営しているようです」


 本当に【バットシーフ】後輩はどこに向かっているんだ……

 ……って今気づいたんだが、第3陣プレイヤーって2つ名が全部カタカナじゃん!

 【フランベルジェナイト】もそうだし、これって実は規則性があるんじゃないか?


 「言われてみればそうですね……

 自動的に認定される2つ名ですから、そこまで気にしていなかったですけど、逆にボクだったり【包丁戦士】さんは全部漢字ですからね」


 186話でも軽く触れているが……

 第1陣で参入した【包丁戦士】、【風船飛行士】、【検証班長】、【短弓射手】。

 第2陣で参入した【釣竿剣士】、【トランポリン守兵】、【ペグ忍者】、【短剣探険者】、【ブーメラン冒険者】。


 第2陣にも若干フルで漢字のやつもいるが、ここからカタカナの武器が混じり始めているしこの移行には何かあるのか?

 ……よくわからん。


 「規則性があっても、それがどういうものなのかと、どう作用するのかは全く不明ですからね。

 今後判断材料を集めていくことになりますが、【包丁戦士】さんは面白いところに気がつきましたね?

 そういうところがあるからとんでもない悪評があるあなたを贔屓しても、他のクランメンバーからの抵抗はあまりないんですよ。

 ……もちろん、全くないわけではないけど」


 頬を人差し指で掻きながら曖昧な笑みを浮かべている【検証班長】。

 包丁次元の最大勢力と言ってもいい【検証班】が、プレイヤーキラーである俺に力を貸してくれるのは、Win-Winの関係になり得るものを俺が継続して提供できているからだ。

 そうでなければ、他のプレイヤーたちに働きかけてゲームから俺を追放する……まではいかなくとも、不自由な状態にさせるのは容易いだろう。

 現状は俺の良い評価を広めてもらっているからこそ、多少プレイヤーに怖れられている程度で済んでいる。

 これが反転したときのことはあまり考えたくはないな。


 「2つ名のことはとりあえず置いておくとして、ボクたちは【菜刀天子】攻略に向けて人員を集めておきます。

 【包丁戦士】さんも総力戦が始まるまでは可能な限りの準備をしておいてくださいね。

 せめて【コラテラルダメージ】の【フランベルジェナイト】さんくらいは参戦できるように宝物庫への奉納ポイントを貯めて【王宮入場許可証】を交換できるようにはしてあげてください。

 【コラテラルダメージ】のナンバー2の実力の持ち主ですからね」


 あいつは多才だからな……

 俺としても必ず連れていきたいところだ、今度助けてやるか!





 助けたり、助けなかったりする……


 【Bottom Down-Online Now loading……】


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― 新着の感想 ―
[良い点] 悪質プレイヤーですがこの次元のMVPプレイヤーでもありますからね そうじゃなければ検証班と敵対していたかもしれないとは怖いですね [一言] カタカナと漢字の違い、スキルだけでなく確かにプレ…
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