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462/2202

462話 妖怪狐との打ち合わせ

【Raid Battle!】



 【包丁を冠する君主】




 【菜刀天子】


 【次元天子】【上位権限】【???】




 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【次元をさまよい】


 【冒険者を導く】


 【聖獣を担うが故に】


 【深淵と敵対する】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】



 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気ログイン!

 今日は【下克上の陰陽妖狐】……【タウラノ】に会いに行くぞ!








 というわけでやって来ました山間部エリアの裏面ステージ。

 俺がみすぼらしくも強烈な力を放つ石柱の門もどきを潜ると、その先には寝殿造の建築物が聳え立っていた。


 その建物の中に無断侵入して、母屋に到達するとレイドクエスト開始のアナウンスが流れ始めた。


 【Raid Battle!】



 【下克上の陰陽妖狐】


 【???】

 

 【狐獣人(妖怪)】【陰陽師】【???】




 【物事の陰陽を見届けるために】

  

 【冒険者を教育する】


 【聖獣であるが故に】


 【深淵と敵対する】


 【しかし君臨する者を裁定する定めにあるが故に】


 【下克上を志す】


 【条件未達成のため開示拒否】


 【条件未達成のため開示拒否】


 【条件未達成のため開示拒否】



 【レイドバトルを開始します】



 おっ、ちゃっかり【タウラノ】の情報も開示されつつあるな。

 この一般の立ち入りが制限されている裏ステージとは違って、表ステージの方では他のプレイヤーが【タウラノ】のユニーククエストを進めたり、交流したりしているのだろうな。

 【タウラノ】からスキルを何個か教えてもらっている【ブーメラン冒険者】も一つ噛んでいるかもしれない。

 あいつは闘技場イベントで山間部エリアの代表として出場していたからな。

 そのわりに【風船飛行士】のクランに所属していたりとよくわからない行動範囲だが。


 「そうでおじゃるな!

 妾の手足となって動いてもらったでおじゃる。

 底辺種族たちは積極的に動くでおじゃるから、扱いやすい!

 ついつい情報を切り売りしてしまうのが悩みでおじゃるな」


 完全におつかいのお駄賃感覚で自分の重要情報を漏洩してるなこの狐耳ロリ陰陽師……

 

 「それで、妾に何か用でもあるでおじゃるか?

 久々にお主が来たでおじゃるからな。

 よもや暇潰しということはないでおじゃろう?」


 暇潰しでもいいが、今回はあの話をしたくてな。

 お前の下克上の話だ。

 

 「ほほう!

 とうとう妾の下克上が成るチャンスが巡ってきたでおじゃるか!?」


 そうだ。

 大体の概要はお前が使い魔として使役している【ジェーライト】の分体から聞いているだろうが、それがもうそろそろで全ての準備が整いそうなんだ。

 【ジェーライト】にはお前を【菜刀天子】戦に導入してほしいと頼まれたからこうやって直接話に来たというわけだ。

 詳しくは407話を見てくれ。


 「お、お主はよくわからぬことを言うのでおじゃるな……」


 その辺は深く考えないでくれ。

 それで、前と同じように式神を経由してお前が参加する形でいいんだよな?

 【クシーリア】討伐のために参加したときはそれでバフとデバフを臨機応変に使い分けて補助してくれたからな。

 今回も期待しているぞ!


 ……と俺が期待の声を投げかけると、狐耳ロリ陰陽師の【タウラノ】が頬を緩ませながら満面のどや顔を披露してきた。

 なんだなんだ!?


 「たしかに【クシーリア】の時は妾があのばしょに入れぬ故に式神を経由したでおじゃるが……

 今回の戦いの場は天子王宮!

 妾たち聖獣は、縄張りを無視して直接ワープできるようになっておるのじゃ!

 妾たちの重要拠点であるからこその特殊な措置がされておるのでおじゃるよ」


 同じ種族同士で集まれないのは普通に不便だから、その辺りの設定は緩くしてあるんだろうな。

 深淵種族でいう深淵奈落みたいなものだろう。

 ということは!?


 「そうでおじゃる!

 妾本体が戦いの場に赴くということでおじゃる!

 前のように一撃で消え去るということはないでおじゃるから、全力のサポートを期待しておるのじゃ!」


 まじか!

 本体が直々に出てくれるというのなら強力な助っ人として頼れそうだ。

 

 

 【菜刀天子】に対抗するための通達としてはこれくらいか?

 それなら俺が疑問に思っていたことを聞こうか。

 お前の種族の【狐獣人(妖怪)】って何?

 狐獣人だけなら獣人系種族だとすんなり納得できたのだが、その後についている妖怪という部分が気になってたんだ。


 「それは妾が新たに生み出した種族でおじゃる!

 ……とは言っても、完全に成立させられなかったからこそ狐獣人に付随する形でしか認められておらぬのでおじゃるが……

 それでも、【百鬼夜行】という妾のための組織を成立させるための権限はもらえたのでおじゃるよ!」


 ふーん、【ウプシロン】の【クランリーダー】、【クシーリア】の【クラフトマイスター】、【オメガンド】の【ギルドマスター】これらに相当する【ジョブ】がこの狐耳ロリ陰陽師がいう【百鬼夜行】という組織運営に関わっている可能性も高くなってきたな。

 

 「既に種族転生をして【底辺種族】から脱却しており、妾の【百鬼夜行】に加わることが出来れば妖怪の種族をメインの種族に付与できるのでおじゃる!

 はやくプレイヤーたちを【百鬼夜行】に入れたいのでおじゃるが、条件を満たしてくれる者がそんなにいないのでおじゃるよ」


 ちなみにだが、その条件って何だ?


 「妾の数ある陰陽術の系統の内1つを極めること、妾の目にかなう貢ぎ物をすること、【陰陽師】に正式になることを決めることでおじゃる。

 【陰陽師】は妾が認めた者に内密で就任させるから、アナウンスには一切引っ掛からないというプライバシー対策もバッチリでおじゃる!」


 謎の配慮をしてくれている【タウラノ】。

 俺の場合はそのアナウンスに散々引っ掻き回されているから、わりとありがたいと思うぞ。


 「そ、そうでおじゃるか!

 やはり、妾の考えは間違っておらんかったのでおじゃるな!」


 ぴょんぴょん跳ねながら喜びを全身で表現している狐耳ロリ陰陽師の姿はレイドボスながら微笑ましいものだった。





 寒気がしますね……


 【Bottom Down-Online Now loading……】

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― 新着の感想 ―
[良い点] タウラノはプレイヤーと互いに協力し合っているようですね winwinな関係が築けているなら裏切ったりすることも無さそうですね [一言] 妖怪、一体どんな補正がかかるのか 前提条件が面倒くさ…
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