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448/2211

448話 フランベルジェナイトの生産

【Raid Battle!】



 【包丁を冠する君主】




 【菜刀天子】


 【次元天子】【上位権限】【???】




 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【次元をさまよい】


 【冒険者を導く】


 【聖獣を担うが故に】


 【深淵と敵対する】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】



 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 今日は【フランベルジェナイト】に生産イベントについて聞きに行くぞ!





 おっす【フランベルジェナイト】!

 生産イベントどうするんだ?


 「フェイちゃん、俺たちどうしようか?

 生産活動なんて今まで俺やったことないよ」


 おっ、珍しく普通に困っている【フランベルジェナイト】を見た気がする。

 この残念電波系イケメンは戦闘系だとわけの分からない補正が働いて、土壇場で覚醒したりするけど、それ以外の場面だとこんな一面を出すんだな。


 【ふ、【フランベルジェナイト】さんが苦手なことなら私がっ!!

 こ、こう見えても料理は得意なんです……】


 俺の代わりに自動的に返答をする俺と瓜二つの亡霊のような【フェイ】。

 そりゃ、俺のコピーみたいなものだから料理は得意だろうな。

 その身体で料理ができるのかは物理的には疑問が残るところだが。


 「でも、二人で料理すると言っても俺が邪魔にならないか?

 フェイちゃんが上手いのならなおさら俺の立場がないよ」


 【そ、そんなことないですよ……

 りょ、料理そのものは私の指示でできますけど、素材の調達は【フランベルジェナイト】さんにかかっていますよ!】

 

 【フェイ】は【フランベルジェナイト】を元気付けようとして、ガッツポーズで力強く宣言した。

 可憐な乙女によるガッツポーズはいいぞ~!

 まあ、俺のコピーだから当然だがな。



 「そうか!

 フェイちゃんに料理のことは任せて、俺が素材を集めて来ればいいのか!

 重労働は任せて!

 竜人に種族転生してパワーアップした今の俺がフェイちゃんのために何でも採ってきてあげるさ!」


 【フランベルジェナイト】は大見得を切ってみせた。

 こういう頼りがいのあるセリフを自然の吐いてみせるのは女たらしの才能がある。

 俺がこいつを放置していたらきっとハーレムが形成されていたかもしれない。

 甘いマスクにカッコいいセリフを自然に吐ける精神の持つ主だからな、引っ掛かる女は多いだろう。

 もしかすると、俺と【フランベルジェナイト】が手に入れることとなった【竜鱗図冊】の取得条件を教えてくれたやつも、その類いのやつだったかもしれないな。

 【フランベルジェナイト】を寝取ってしまったみたいでザマー……いや申し訳ないな。

 

 【それをさらに寝取っていったのが私ですけどね(ボソッ)】


 俺が呟いた発言にひっそりと食いかかってきたのは【フェイ】だ。

 【フランベルジェナイト】にご執心すぎて、コピー元の俺にすら毒を吐いてくるとはたまげたなぁ。

 よくもまあ、嫉妬深い女に育ったものだ。

 流石は【フランベルジェナイト】に思考を毒されているだけはあるな。


 

 まあ、俺は【フランベルジェナイト】に異性として興味があるわけじゃないから勝手にどうぞ。

 それよりも、どんな料理を作ろうとしているのかの方が気になる。


 【そ、それはもちろんケーキです……】


 「ケーキ?

 フェイちゃん、ケーキが好きだったんだね?

 確かに可憐なフェイちゃんのイメージにはピッタリだ」


 【そ、そういわれると照れてしまいますね……】


 【フェイ】は頬を赤らめながら照れて、手で押さえている。

 

 【ふ、【フランベルジェナイト】さんの炎のような形をした剣のフランベルジェで切ると映えるようなケーキの構想があるんです……

 剣に熱を持たせながら切ると、色と形が変わっていくものです……

 あ、あと、調理法としてフランベも用いろうかと思っています】


 ケーキにフランベとはこれまた思いきったものを使おうとしているな?

 フランベとはフライパンに度数の高いアルコール……酒を入れて一気にアルコールを飛ばしながら熱する調理法だ。

 料理の香り付けとして使われるものだが、どの過程で使用するつもりだ。


 【げ、【激情イチゴ】というレアアイテムを熱処理したいと考えています……

 ただ、これを手に入れるためにはかなり難易度が高い場所にいかないといけないみたいです……】


 「それなら俺にまかせて!

 フェイちゃんのためなら例え、火の中水の中!

 どこへだって行ってみせるさ!」


 【激情イチゴ】か。

 奇しくも俺が野菜屋台のおっちゃんからもらったレアアイテムを【フェイ】も使おうとしているとはな。

 流石は俺の思考をある程度トレースできるだけあって、行き着く先も似ているというわけか。

 面白くなってきたじゃないか!


 「さあ、俺は今から仕入れに行ってくるよ!

 フェイちゃん、安心して待っていてね!」


 そういって【フランベルジェナイト】は颯爽と駆け抜けていった。

 対象が他のやつに見える女だったら電波系イケメンとかいわれてなかったのに……

 憐れなやつだ……






 ある意味逸材ですよね。


 【Bottom Down-Online Now loading……】

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― 新着の感想 ―
[良い点] フランベルジェ君、フェイに対しては完璧な主人公ムーブなんですがね フェイが実態化でもしたら誤解は無くなるんでしょうが こればかりはどうしようもないですね [一言] 持っているイチゴを分けて…
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