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419話 罪の交遊関係

 それで、ぶっちゃけ大罪ってこのゲームだとどんな扱いなんだ?

 ある程度発動条件とか分かってきたけど、それ以外ではまだまだ判明していない情報の方が多い。

 せっかくだし大元である【大罪魔】のお前に聞いておきたくてな?


 「何度も発動したり、しなかったりしてるから発動条件は何となくわかると思ってたけど説明欲しいの?

 発動条件は該当する感情パラメーターが基準の値を越えたり、越えなかったりして、その最中に条件に当てはまる行動をしていると私の審査で大罪を貸与したりする……それがひとつ目の方法」


 ひとつ目……か。

 つまり他にも方法があるってことか?


 「……?

 二つ目の方法も暴食の【包丁戦士】は知っていたりするはず……?」


 そうなのか、心当たりがないが……


 「大罪同士が遭遇すると発動したり、発動しなかったりする……

 次元戦争の時に何度かこれで発動したはず?」


 次元戦争のとき……

 あっ、望遠鏡次元と戦った時と、ステッキ次元と戦った時にそういえば発動してたな。

 特にステッキ次元のMVPプレイヤーであるロイス=キャメルは大罪……【色欲】の力をかなり使いこなしていた。

 俺が一度も使えたことがない大罪スキルなるものもバンバン発動してきたし、意図的に戦闘中に大罪状態になっていた。

 そのロイス=キャメルが大罪【色欲】の力を引き出したのに引っ張られる形で俺も大罪【暴食】の力を貸与されたな。


 あれが二つ目の発動条件ということなんだろう。

 というか次元戦争中のことは把握してるのに、この次元の事情には疎そうなのはなぜだ。


 「私の力を貸したり、貸さなかったりしてるから……

 力の流れを辿れば次元戦争も観測できたりする……

 だから、大罪状態になった間のことはよく知ってたりもする」


 なるほどな。

 浅く広くというやつか。

 


 ……ということはだ。

 他の次元の大罪の状況も分かるのか?


 「わかったり、分からなかったりする……

 でも、分かっていることでも他の次元の情報は基本的に教えたらダメなの」


 でも、他の次元で深淵種族が滅んでいることは教えてくれたじゃん。

 あれは例外か何かか?


 「これからの次元戦争に直接影響のないものなら教えてよかったり、良くなかったりする……

 ダメなものは喋ろうとしても自動的に発言がロックされるの。

 これは結構不便だったり、面倒だったりする」


 深淵種族が滅んだ次元があるというのは、あくまで歴史のことでしかないから次元戦争に直接影響のないものと判断されたのか。

 その判断基準がよく分からないが、たしかに深淵種族が滅んだ次元があるというのは知ったところで何か変わるわけでもないし、そういうものはオーケーなんだろう。


 

 あと、大罪スキルについても聞いておくか。


 ステッキ次元のロイス=キャメルという変態紳士が【色欲】のスキルを使っていたが、あんな感じのは俺も使えるのか?

 今は【暴食】のデフォルト機能みたいなドレイン能力と俺が暴れているのが包丁次元全体に伝わるワールドアナウンスくらいしか恩恵はないが、その先もあるのなら儲けものだ。


 「使えたり、使えなかったりする……

 扉が開かれるまであと一手足りてないの。

 つまり、あと少しだったりする……」


 今の状況では使えないのか。

 やり方とか、状況の問題かと思ったが大罪スキルを使うには俺自身に足りていないものがあるらしい。

 そこは精進あるのみだが、俺でもまだたどり着けていないのにあのロイス=キャメルとかいうバ美肉おじさんはよくもまぁ、あんなにも大罪スキルをばんばん取得していたなと思う。


 よほど業の深い活動をステッキ次元でしていたのだろうが、バ美肉おじさん……【色欲】……あまり深く考えたくない組み合わせだ。


 

 あと、最後に聞いておくことは……

 さっき、ルル様を警戒してたけど【大罪魔】って他の【上位権限】持ちとの関係ってどんな感じなのだろうか。


 「この次元にはどの【上位権限】がのこっていたりする……?」


 ああ、そこから説明しないといけないか。

 次元天子である【包丁を冠する君主】の【菜刀天子】、深淵種族である【深淵域の管理者】の【エルル】、機戒天使である【荒野の自由】、そして種族不明の【鉄血森林の森人君主】だ。


 「【鉄血森林の森人君主】……は知らなかったり、会ったことが無かったりする……

 ラシア……じゃなくて……【エルル】、は協力者だったり、会ったことがなかったりする……

 この次元での関わりはほとんどないけど、他の次元では深淵種族が滅ぶ前に協力したりしたの。

 深淵種族は大罪魔と性質が似ていたり、似ていなかったりするから手を組んだ。

 次元天子と【荒野の自由】はその反面私の天敵、【エルル】が滅んだ次元ではこの2つの勢力が手を組んで深淵種族が消滅させられたの。

 どっちも私は苦手だったり、相手したくなかったりするけど……特に私の天敵は【荒野の自由】のほう。

 断罪する【上位権限】を持っているから、大罪を司る私は相対しただけで敗北が確定する……そういう相性……

 悲しかったり、虚しかったりする……実際この次元では【荒野の自由】に私の身体は消滅させられたりしたの。

 代償に自由は封じたけど……」


 うわっ、それは露骨な相性ゲーじゃん!

 じゃんけんもいいところだぞ。


 


 まあ、そんな過去があったからこそ他の次元で敵対していた次元天子の無効化に協力してくれるということか。

 だが、一時期味方だったルル様にも警戒しているところを見るとこの【大罪魔】も一筋縄では行かなさそうだ。


    





 警戒していたりするプレイヤーがいたとか、いなかったとか……


 【Bottom Down-Online Now loading……】


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― 新着の感想 ―
[良い点] 上位権限持ちで色んな関係がありそうですね 別次元とは全く違う状況の様なのがまた面白いですね [一言] エルルって名前は特別そうですね 前話でも名乗っている事に驚いたり今話では別の名前で呼び…
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