342話 Bottom Down-Online The Abyss Now loading……
【Raid Battle!】
【深淵域の管理者】
【エルル】
【???】【上位権限】【ボーダー】
【ーーー深度不足のため未開示ーーー】
【深淵へ誘い】
【冒険者を堕とす】
【深き真価を見極め】
【境界に流転する】
【封印された夢想が解き放たれし時】
【ーーー深度不足のため未開示ーーー】
【ーーー深度不足のため未開示ーーー】
【レイドバトルを開始します】
はい、なんかゲームの再起動がかかったから再ログイン!
何か急に 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】とか出てきたり、ダウンロードされたりしたけどどうしたんだろうか俺のゲームは。
今まで称号とかスキルとか獲得したときでもゲームが再起動されることなんて無かったのに……
「【Bottom Down-Online The Abyss】が無事ダウンロードされたようだのぅ。
再起動でのログイン処理も問題なし……うむ、やはりお前は我の見込んだ通りの深淵種族と成長したようだな」
誉められてる……のか?
「これでお前は正式に我たちの仲間として認められたということになる。
プレイヤーに分かりやすい説明として、運営プロデューサーからの言伝を伝えよう。
【どうも、ゲーム運営プロデューサーの山伏権現です。
まずは、ここまでこのゲームを楽しんでいただけたようで、プロデューサーとして感謝を!
これからもこのゲームをよろしくお願いします!
さて、この【Bottom Down-Online The Abyss】は【Bottom Down-Online 】のアップデートパッチのようなものです。
このアップデートパッチで【Bottom Down-Online The Abyss】は深淵種族用のバージョンで、深淵奈落の踏破済み領域であれば好きなところからログインが可能になります。
それ以外にも、今現在深淵奈落の横穴までしかシステムで通行を許可しておりませんでしたが、本格的に探索が可能になります。
深きモノの真実解明と繁栄を目指して頑張ってください】
……とのことだ。
【上位権限】には運営プロデューサーとの交流権限も含まれているからな。
このようなメッセージを時折受け取ったりすることがあるのぅ」
だからAIであるレイドボスたちはこの世界をゲームだと認識できているというわけか。
こういうゲームって基本的にキャラクターに自分がいる世界をゲームと認識させていないのが普通だが、次元天子である【菜刀天子】や深淵域の管理者であるルル様は普段からゲーム、プレイヤーという言葉を使ったりしてたからその辺はオープンだよな。
その配下も同じようなワードを使っているし、それぞれ配下にも伝えているのだろう。
「その通りだの。
知らせておいた方が動きやすくなる故にな。
知らせていないものや、知らせる必要のないものも【上位権限】持ちの中でもいると思うが、我とあの憎き次元天子は配下全てを巻き込んでの抗争をしている関係でプレイヤーについては知っておくべき情報であるからのぅ。
聖獣や次元天子に倒されるくらいであればプレイヤーに倒されて我の糧になってもらうのが利益になるのだ」
敵対勢力に倒されると消滅するんだったな。
一方で俺たちが倒すと力がルル様や【菜刀天子】に還元され、力の残りかすが次元に留まるとかなんとか……
「その関係で、我や憎き次元天子は全盛期よりも格段に力が衰えておる。
後進の深淵種族や聖獣がいないまま互いに消耗だけを繰り返したからのぅ」
それは不毛な戦いだな……
「だが、ようやく深淵種族の幼体がこの深淵奈落で育っているのだ。
【Bottom Down-Online The Abys】をダウンロードしたお前は、深淵奈落の探索の制約を解かれたはずだな?
そこで、我からのクエストだ!
深淵奈落を探索し、深淵種族の幼体を見つけ出し契約をしてくるのだ。
我から力を与える余裕がない故に、聖獣を倒す際に連れ出し聖獣から力を奪い取るのが今後の指針であるが……
まずは見つけ出し、我の前に連れてくるのだ。
そこで我が命名してやろうぞ」
【個人アナウンス】
【【ユニーククエスト 深淵種族の同胞を纏めあげよ】を受注しました】
【運営からの忠告】
【このクエストは失敗しても失うものはありませんが、成功することによって特別な報酬が与えられることがあります。】
【ユニーククエストは達成する前に状況の変化によって、クエストそのものが消失している場合もあります。
他の次元では発生しないことも考えられますので、この機会に世界を変えていきましょう!】
カッカッカッ、頑張るのだぞ。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




