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295話 ゲーミングお嬢様

【Raid Battle!】



 【包丁を冠する君主】




 【菜刀天子】


 【次元天子】【上位権限】【???】




 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【次元をさまよい】


 【冒険者を導く】


 【聖獣を担うが故に】


 【深淵と敵対する】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】


 【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】



 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 今日は岩山エリア……堅牢剣山ソイングレストに行ってみようと思う。

 聖獣結界が気になるからな。











 「おほほほほ!!

 ここでワタクシに勝とうなんて百年早いですわ!」


 というわけでやってきた堅牢剣山ソイングレスト。

 そこでは【トランポリン守兵】お嬢様が活躍していた!


 ここは地下闘技場でもなんでもないはずだが、前に【ペグ忍者】から受けた報告では聖獣結界ξが幅広く展開している山頂では【渦炎炭鳥】がデメリット無しで使いたい放題という特異な場所になってしまったのだ。


 その影響か、瞬間移動と緊急回避を高速で繰り返すことができる超次元バトルを楽しむスポットとして人気になったらしい。


 そこで活躍していたのが堅牢剣山ソイングレストのトッププレイヤー【トランポリン守兵】お嬢様だったというわけだ。

 元々実力は申し分ないし、自分がトッププレイヤーとして張っていたエリアだからそこで活躍している分にはなんの違和感もないが……


 「おほほほほ!!

 さあさあ、次にワタクシの犠牲になられるのは誰かしら?

 どなたでも瞬殺してあげますわよ、おっほほほ~!」


 ……闇落ちしていた。

 いや、深夜テンションに近い感じだが、あの包丁次元でもトップの良識あるプレイヤーだった【トランポリン守兵】お嬢様が闇落ちしてその辺のモブプレイヤーを屠っていた。

 弱いものいじめともいう。

 


 まあ、合意無くその辺にいるプレイヤーをひたすらキルしている俺のようなプレイヤーキラーとしてではなく、あくまでも双方の合意があって戦っているようだが完全に以前とは別人のようだ。

 服装などは前と同じだが、頭に黒い羽飾りみたいなのが増えていたりする。

 ゴスロリお嬢様に羽飾りがつくのもなんの違和感もないが、あれには何かを感じるぞ……



 そんなことを考えている間にもポリンお嬢様は【渦炎炭鳥】を連続行使してモブプレイヤーをまた一人地に這いつくばらせていた。


 「おほほほほ!

 おととい来なさってくださいませ!」


 さっきからめっちゃ煽るじゃん……

 これ、二重人格とかじゃないだろうな?


 ……ん、二重人格?

 自分の思考の中で引っ掛かるものがあるな。

 最近の状況と、このポリンお嬢様の動向を合わせると可能性は非常に高い。


 

 確かめるためにも俺がポリンお嬢様と直接戦っているみるか!


 「きさ……あなた様がワタクシに挑まれるのでして?

 返り討ちにしてあげますわよ!」


 おい、貴様って言いかけたぞこのポリンお嬢様。

 本格的にあれの説が高い。


 「ではいきますわよ!

 スキル発動!【渦炎炭鳥】!」


 さっそく俺の目の前に瞬間移動してきたポリンお嬢様。


 だが、その分俺が下がればいいんだろ?

 スキル発動!【渦炎炭鳥】!


 俺はポリンお嬢様が詰めてきた距離の分下がる。


 「低能な使い方ですこと!

 ワタクシの眼でその動きが読めていないとでも思っていまして?

 【渦炎炭鳥】!からの【近所合壁】ですわ!」


 低能な……?

 完全に煽ってきてるなこのお嬢様。


 ポリンお嬢様は瞬間移動してそこにトランポリンを創造し、そこから移動方向を変えてきた。

 直線的な移動しかできない【渦炎炭鳥】だが、この空間で使うならその使い方は上手いな。


 「さらに【渦炎炭鳥】ですわ!」


 ここまで連続してスキル発動する機会ってあまりないから新鮮だよな。

 

 軌道を変えて背後に瞬間移動してきたポリンお嬢様がトランポリンによるシールドバッシュを繰り出してきた。


 だが、今の俺は眼にも自信がある。


 【渦炎炭鳥】で回避!


 俺はポリンお嬢様の攻撃をスキルを使ってスカしていく。

 だが、このエリアでの戦いに慣れているポリンお嬢様がそれを読んでいないはずもなくその隙に新たなスキルを起動しようとしている。


 ……その口の動きを見てやはりそれだったかと納得した。


 「ワタクシの真の力見せてあげましてよ?

 スキル発動!【深淵顕現権限】でしてよ!」


 ポリンお嬢様はギャラリーのモブプレイヤーを粒子へと変換して、その粒子を眼へと取り込み青い瞳を黒色へと変貌させていった。

 そして瞳孔が翼のような形へと変貌した。


 これは深淵細胞……Б細胞の力だな!

 アルベー討伐の時にポリンお嬢様はその力を受け入れてしまったのだろう。


 「貴様の力、削がせていただきますわよ!

 スキル発動!【阻鴉邪眼】!」


 ポリンお嬢様はスキルを発動させてデバフサークルを俺の周りに出現させてきた。

 だが、ポリンお嬢様はその力を制御しきれていないようで、普通にスキルを使ったときのように右腕と右目が呪われた状態になっている。


 ただ、深淵細胞を励起させているだけあって出てきたデバフサークルは2つだ。


 まあ、ここから抜け出せばデバフは軽減されるから逃げるか!

 スキル発動!【渦炎炭鳥】!


 「低能な貴様の考えなどお見通しですわよ!

 【近所合壁】ですわ!」


 低能!?貴様!?

 もはや元のポリンお嬢様はどこにいってしまったのかと思ってしまう。



 だが、そんなことを思っている余裕は無かったようだ。

 俺がスキルを使って緊急回避した先にトランポリンを創造されてしまったようで、その慣性に逆らうことができない俺はトランポリンへぶつかり、先程までいた場所に戻されてしまった。


 ということは、デバフサークルの中に閉じ込められたというわけだ。

 くっ、スキルの使い方が上手すぎる……

 さて、どうしようか……







 この底辺種族から嫌な気配がしますね……


 【Bottom Down-Online Now loading……】

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― 新着の感想 ―
[良い点] 細胞の使い手が増えましたか 別のサークルなのでルル様の所へ連れて行き調整してもらうかは考えものですが [一言] あのお嬢様がこんな事になるなんて 素が出たとかじゃなくて細胞のせいなら良いん…
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