275話 ルル様への報告
【Raid Battle!】
【包丁を冠する君主】
【菜刀天子】
【次元天子】【上位権限】【???】
【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】
【次元をさまよい】
【冒険者を導く】
【聖獣を担うが故に】
【深淵と敵対する】
【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】
【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】
【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
今日はルル様に会いに行こう!
200話ぶりくらいに新しい深淵細胞を手に入れたから、これについて色々と聞きに行こうと思う。
というわけでやってきました深淵奈落。
ルル様の羽を顕現させて深淵奈落の横穴に突入して、ルル様の目の前にたどり着いた。
【Raid Battle!】
【深淵域の管理者】
【エルル】
【???】【上位権限】【ボーダー】
【ーーー深度不足のため未開示ーーー】
【深淵へ誘い】
【冒険者を堕とす】
【深き真価を見極め】
【境界に流転する】
【封印された夢想が解き放たれし時】
【ーーー深度不足のため未開示ーーー】
【ーーー深度不足のため未開示ーーー】
【レイドバトルを開始します】
おっ?
【ーーー深度不足のため未開示ーーー】ってなってたところが1つ解除されてるな!
深度がとうとう30を越えたからだろう。
見れるようになったのは【封印された夢想が解き放たれし時】だ。
これだけ解除されても後に続くやつが見れないと、全くなんのことか分からないので、正直全く意味がない。
「それはお前がさらに深淵へと足を踏み入れたとき、分かることであるな。
この調子で精進してゆけば自然とそうなるであろう」
そういうものなのか……
いや、手がかり不明とかじゃないから気楽に待ちやすいけど。
別に今すぐルル様と事を構えるわけじゃないし、気にすることないか。
「それで、今日はどんな要件でこの深淵奈落へ足を運んだのだ?
お前が意味もなくこの場所へ来るとは考えにくい故、気になっての」
まあ気になるよな。
実は前に言ってた三本足カラス【アルベー=クシーリア】を倒してきたからその報告をと思ってな。
「【アルベー=クシーリア】だと?
……そうかあやつ、アルベーは聖獣の力の流れを阻害できたのだな。
深淵種族の中で一番直接戦闘が苦手な配下であったが、聖獣を取り込めたのであれば上手く役立ってくれたといったところか」
それは、能力的な意味でってことだよな?
手に入れたスキルもデバフ能力だったから、基本補助役なんだろう。
聖獣でいう【タウラノ】のポジションだな。
「その通りであるな。
事実聖獣深淵対戦では、単独行動をさせたことを無かったのお。
本来は誰かと組んでこそ初めて本領を発揮できるのがアルベーだ。
今回はアルベー、ナルシスト、底辺種族の三竦みだったのでまだ辛うじて戦えていたというのもあるのだな」
ナルシスト……?
会話の内容的にクシーリアのことか。
これまで、ミューンは戦闘狂、ウプシロンは暴飲暴食と言っていたから何かしらアダ名のようなもので呼ぶので統一しているってわけか。
「敵対者の名前なんぞ知らないからの。
特徴で呼んでいるわけである。
クシーリアと言ったか?
あやつは戦闘中にも美しさを求めながら戦っていたからそう呼んでおる。
挙動一つ一つや、すぐ効果が無くなる予定の魔方陣の錬成ですら凝っておったからの……
憎き聖獣にしては、戦闘中無駄なものが多かった。
それ故に、あしらうのは簡単であったが」
あー、それは【クシーリア=ドーヂィ】がクラフトマイスターの役職に就いていたのも影響しているのかもしれないな。
生産行動を促す行為に拘りがあるんだろう。
吸収合体して【アルベー=クシーリア】になった後にはそんなことを気にせず、むやみやたらに魔方陣を作りまくってたから、あれは深淵種族のアルベーがクシーリアの力をコントロールしていたから同じ力でも戦い方が違ったって訳か。
「そういうことだ。
お前が深淵種族がどのようなものか理解しつつあるようで安心した。
これで力の伸ばしていく方向性も見えてきたであろう」
まあ、純粋な深淵種族じゃない俺がその方向性に収まるかは分からないけどな。
「であろうな。
だが、お前は天子側よりも深淵種族側に適正がある。
力の偏りを意識しておくのは悪くないはずである。
なぜ我がお前を贔屓しているのかよく考えておくのだな」
えっ、なんでなんだ?
分からなかったり、分からなかったりする……
【Bottom Down-Online Now loading……】




