248話 親方!空から美少女が!?
【Raid Battle!】
【包丁を冠する君主】
【菜刀天子】
【次元天子】【上位権限】【???】
【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】
【次元をさまよい】
【冒険者を導く】
【聖獣を担うが故に】
【深淵と敵対する】
【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】
【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】
【ーーー機密事項のため開示拒否ーーー】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
今日は狐耳ロリ陰陽師からのユニーククエストを達成するために山間部エリアにある黒い霧の谷を調査しに行くぞ!
「それで私が呼ばれたんですか!
いや~、【包丁戦士】さんと探索なんて嬉しいですね~!
私の溢れ出る魅力に抗えなかったっていうわけですね!」
今回同行人に選んだのはタンクトップロリ巨乳のボマードちゃんだ。
なんか凄く調子に乗っているが、別に俺がこいつの魅力に抗えなかった訳ではない。
……俺はボマードちゃんの出るとこ出ているとこと、俺の同じ部分を見比べた。
いや、ロリ巨乳自体は魅力的だが、選んだ基準はそこじゃない。
今回の調査する場所は恐らく深淵関係の場所だ。
それなら身体を深淵種族のジェーに乗っ取られかけているお前も呼んでおいた方がいいと思ってな。
あの場所は深淵種族に身をやつしているプレイヤーなら無理なく入れるようだし、お前を連れていくならイベントが発生するかもしれない。
前回【トランポリン守兵】お嬢様と一緒に行ったときは何も起こらなかった。
俺だけで行っても黒い霧は見れたが、それ以上は起こらなかった。
ってことは、何か条件を満たしてないのかもしれない。
それでお前を連れていけば解決するかもしれないからな。
「むむむ、それならとりあえず行ってみましょうか!
いや~、【包丁戦士】さんが行きたいところってどんな物騒なところなんでしょう」
いや、お前は俺をなんだと思っているんだ……
「はあはあはあ……来るだけでここまでハードな場所だったなんて……
いや~、私1人だったら途中で帰ってましたよ!」
身体に常にデバフがかかっているボマードちゃんは途中でダウンしていたので、途中途中休憩を多く挟んだり、俺がおぶってやったりして強行してようやく目的地に到着した。
辺りには俺がいつも見るように黒い霧が立ち込めている。
どうやらきちんと裏ステージには突入出来たみたいだ。
このまま進んでいけば裏山間部エリアにいけるんだろうが、今回は岩山エリアと裏山間部エリアの間にある谷の調査だ。
「ひぇっ、ここを調べるんですか!?
いや~、底が全く見えないんですけど」
俺でも立ち竦んでしまうくらいの光景だ。
ボマードちゃんが怯えるのも仕方がない。
「それで、この谷をどうやって調べるんですか?
いや~、何から調べればいいんしょう……」
あん?
そんなの決まってるだろ?
この崖から飛び降りるんだよぉぉぉ!!
俺は怯えるボマードちゃんの背中を思いっきり押して崖に突き落とした。
俺はプレイヤーキラーだからな、こういうときは躊躇いもなく押せるってわけだ!
「なんでですかぁぁぁあぁぉぉあぁぁぉ!?!?」
ボマードちゃんは絶叫しながら崖下へ落ちていった……
命綱なしのバンジージャンプだ、楽しんでいけよ!
……よし、ボマードちゃんが光の粒子になった兆候は無さそうだな?
つまり、下まで飛び降りても死に戻りには繋がらないってことだ。
ボマードちゃんを人柱にして安全確認したので俺も飛び降りるか!
そのまま、俺は崖から飛び降りたが、俺は【深淵奈落】の時に何度も何度も同じことをやっているので、飛び降りてしまえばどうってことなかった。
俺が地面に落ちると、底は柔らかい砂のようなもので形成されていたので落下の衝撃が吸収されたようだ。
俺の隣では頭から砂の中に突っ込んだまま動かないボマードちゃんと思われる足があった。
何子供のかくれんぼみたいなことをやってるんだ?
頭お花畑か?
仕方ないので、足を両手で持ってボマードちゃんを引きずり出した。
「ぷはー、助かりました……
いや~、生きていたのは良かったですけど動けなくなるとは思いませんでしたよ!
砂のなかで呼吸も出来なかったので、あと少しで窒息して死に戻りしそうでした……」
なんと間抜けな……
爆弾持ってたんだから爆破して復帰すれば良かったのに……
「身体にデバフがかかった状態でそんなことしたら脱出する前に死に戻りしちゃいますよ!
いや~、やっぱり【包丁戦士】さんは鬼畜ですね!?
というかそもそも【包丁戦士】さんが私を突き落としたんじゃないですか!」
当然だろ、プレイヤーキラーなら!
「【釣竿剣士】さんみたいなこと言わないでくださいよ!
いや~、嫉妬しちゃいますよ~?」
頬をぷくりと膨らませて怒って来たボマードちゃん。
これは突き落としたことそのものよりも、その後の【釣竿剣士】の真似について怒っているようだな。
……こいつ、徐々に粘着系ヤンデレっぽい思考をし始めてきているのが感じられるから身の危険を感じるな……
まあ、俺なら返り討ちにできるから問題ないが。
場の異質感よりもおしゃべりを優先するとは……
やはり緊張感がないようですね?
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