2371話 ポジションチェンジ!
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は海エリアで本隊である【海図航海士】とは別行動をしていた【マキ】に何をしていたのか話を聞きに行ったな。
なぜ別行動しているのか聞いたところ、単純に【マキ】の得物がデカすぎて周りに人がいると全力で戦えないからという真っ当な理由すぎて特にコメントのしようもなかった。
そりゃ、あれだけデカイ蛇を振り回してるなら船の上かつ、有象無象のプレイヤーが周りにいたらさぞ戦いにくかったことだろうよ。
【マキ】レベルのプレイヤーが手加減しながら戦うのは戦力的損失もデカイから、そういう意味でも妥当な判断ってわけだ!
というわけでやって来ました海エリア!
昨日は【マキ】に話を聞いていたが、今日はもう一つの別動隊である【釣竿剣士】に話を聞きに来たぞ!
「当然ですよ、生産プレイヤーなら!
私は兵站の確保がメインですね。
私のクラン【釣り堀連盟】は生産プレイヤーを一番擁しているクランですから。
必要なものを作るのは任せてください」
【釣竿剣士】本人がバリバリ戦闘を重ねていくから忘れがちだが、ちゃんと生産プレイヤーとしての活動をしているのだ!
しかもそのリーダー格としてきちんと取り纏めまで行っているという……
【ロイス=キャメル】からの指示で別行動をしていたのは知っていたが、この点を買われていたわけだな。
「そういうことです。
私の生産プレイヤーとしての実力を見込まれての役割分担ですから引き受けないわけにはいきませんよ。
私のクランで作成された生産アイテムを運びながら、迫り来るザリガニのようなモンスターを倒す役割です!」
……んん?
流れが変わってきたな!?
確かに取り纏めもしているみたいだが、【釣竿剣士】本人は護衛役……つまり戦闘要員じゃないか!
「生産プレイヤーですよ!
生産アイテムを使い手に届けるまでが生産の工程です。
となればその護衛役も生産プレイヤー足り得るのですよ!」
ああいえばこういうな……
【釣竿剣士】の中では自分が確固たる生産プレイヤーであるという像があるから、俺が何を言っても揺るがないのだろう。
そして、そのための理屈もきっちりあるわけだ。
だからこそ、この部分で議論を続けてもこれ以上の進展はない。
俺が折れるしかないんだよなぁ。
ちなみにだが、どういうものを運搬しているんだ?
「ポーションやエリクサーの類いのものが主ですね。
【月杖錬金術師】さんによる尽力もあって、私のクランでは量産体制が整っていますから戦場へ供給する分を作り続けることが出来ます。
これは他のクランでは真似できないでしょうから、私に声がかかったのでしょうね!
生産プレイヤーとしてやりがいのある役割で何よりです」
【釣竿剣士】はこれまで生産プレイヤーとしての頼られ方をあまりされてこなかったからな。
まぁ、こいつレベルの戦力を生産方面だけで使い尽くすのは持ったいなさすぎるからいつも最前線に出てもらっていたし、【釣竿剣士】本人もそれは承知の上で戦っていただろうから無理強いってわけじゃないんだが、本人としては今回のような役回りの方が望ましいんだろうな。
他の次元からプレイヤーが参入してきて、戦力の要になれるようなMVPプレイヤーも増えたから元々やりたかったことをやれるようになって喜んでいるんだ。
それは喜ばしいことなんだが……俺としては戦力を遊ばせ続けておくわけにもいかない。
タイミングを見てまた最前線に戻す可能性もあるからな?
そこは覚悟しておけよ?
「当然ですよ、生産プレイヤーなら!」
人が増えれば役割も変わるというわけですね。
見守ってきたこともあり感慨無量です。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




