2370話 手加減解除のパジャマ蛇
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は【海図航海士】から海エリアの攻略状況について聞いていたな。
俺がそこまで長く海エリアから離れていたわけじゃないのもあって、状況自体の変化はあまりないみたいだった。
ただ、一時期指揮官が変わっていたこともあり、指揮に関する変化があったのでそこに慣れるつもりらしい。
こればっかりは他でもない【海図航海士】に頑張ってもらわないとな!
というわけでやって来ました海エリア!
いつもは【海図航海士】と行動しているんだが、今日は最近別行動をしていた【マキ】とコンタクトをとることが出来たから話していくぞ!
「変態お姉さん、おはよう~!
うちは海の上で寝るのにも慣れてきたよ~」
海の上で寝るのに慣れてきたって……
普通ならVRの中で寝るのに慣れてきても何に活かせるんだよって言いたくなるが、【マキ】に関しては戦闘面でメリットがあるからあながち馬鹿に出来ない。
こいつのabilityは自分が寝ている間だけ無敵になる効果をしているからな!
そういう意味でも常時海にいるのは微量ではあるが戦力増強になるだろうよ。
……それで、今は何をしているんだ?
「うちは今、少数精鋭で船の上で戦えるように練習してるよ~
指示練習はしたけど、やっぱりうちは自分で戦った方が強いもんね~!
思いっきり戦えるようにみんなとは離れて戦うようにしてるんだ~」
あー、【マキ】の【修練武器上位解放】はかなり巨大だからな……
周りのプレイヤーを巻き込まないように戦うことを考えると本隊から離れておくのは妥当な判断か。
「戦ってる最中に味方を船から落としたこともあったからね~
しかも、手加減してそれだったもん……
戦いにくかったよ~」
大いなる力には大いなる責任が伴うとよく言うが、【マキ】にもそれが分かり始めてきたようだな。
俺も特段ずば抜けた力を発揮しているわけじゃなくても味方を巻き込みながら戦うことがあるから、基本的に実力者以外がいるとやりにくかったなぁ。
俺ですらそうなんだから、攻撃の規模がより広い【マキ】ならもっと窮屈な戦いが強いられているんだろうよ。
「うちは【カニタマ】の裏側から回り込んで攻撃できるようにしてるよ~
裏から大きい攻撃を受けたらビックリしちゃうでしょ~?」
それは、まぁ、たしかに。
挟み撃ちをするというのはそんなに悪くないと思う。
戦力の分散だけが懸念点だが、むしろ【マキ】は分かれた方が全力を出せるってことなので最善に近いだろう。
「だよね~!
うちもそう思ったよ~
こういう時は離れても問題ない人が離れるのがいいって聞いたからね~」
それは【ロイス=キャメル】による教育だろうか。
まぁ、十中八九そうだろうがそういうことまで教え込んでいたとはな。
恐れ入ったよ。
お前ならタンクプレイヤーによる補助不要で戦えるからな。
俺や【ロイス=キャメル】ではその役割は担えないってことを考えると【マキ】こそが選択肢としても最適だ。
お前にしか頼めないんだからきっちり役割を果たしてくれよ?
「もちろんだよ~!
まかせて~!」
頼もしくなってきましたね。
このまま陣形が整うことを待ちましょうか。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




