2367話 戦後閑話
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は結局途中まで俺とボマードちゃんが戦況を圧倒していると思っていた矢先に【シャルル=ホルムズ】の【失伝秘具】と【ロイス=キャメル】の必殺の一撃を受けて逆転負けしてしまったな。
ああいうのは俺の得意技なんだが、逆にやられてしまったのは悔しすぎる……
というわけでやって来ましたステッキ次元の専用エリア……【開襟町ステッキ】!
ここで【ロイス=キャメル】に会いに来たわけだ!
「おや、お嬢さん先日はどうも」
俺に勝ったからかスッキリした表情をしているな?
【ロイス=キャメル】が妙にニヤニヤした表情で浮かれてるから、誰の目から見ても明らかだろうよ。
「もちろんそれだけではないよ。
私自身が進むべきミチが改めて分かったからね。
それもこれもお嬢さんのお陰ではあるのだが」
そう言ってもらえるなら物理的なメリットを何一つ生まない戦いを計画した甲斐があったというものだ。
「お嬢さんとボマードお嬢さんのタッグはとても強力だったよ。
ボマードお嬢さん本人の守りがとても薄くて脆いことを除けばであるが……」
そればっかりはどうしようもないんだよなぁ……
【名称公開】のデメリットを前提とした【修練武器上位解放】や【修練防具上位解放】だからな!
その分、性能は上乗せされていると思うが今回みたいなバックアタックを食らってしまったら崩れ去ってしまう砂上の楼閣のようなものには変わりない。
「それを活かした上での戦略を作るべきであった。
【包丁戦士】お嬢さんとボマードお嬢さんが別れて行動するのは良くなかったと私は考えているが、どのような意図で別行動を?」
それは……俺の求心力の無さと戦力不足が原因だな。
俺を中心にすると他のプレイヤーたちがついてこないから、人気アイドルプレイヤーであるボマードちゃんを柱にして俺が別行動をせざるを得なかったんだよなぁ。
こればっかりは俺というプレイヤーの性質だからな。
これを含めて戦術を組まないといけないから個人戦力が最高になる組み合わせでも、実際に実施できないのもあるのだ。
「それは承知しているが、想像していた以上にお嬢さんは窮屈な動き方を強いられていたことに驚いている」
だから、俺が次元戦争に勝っているのは俺がMVPプレイヤーとして優れているからじゃなくてルールに助けられているところが強いんだよ。
それを伝えたくてこの戦いを挑んだのもある。
次元戦争は強制徴兵、自己選択による少人数戦闘形式が多いからな。
しぶしぶでも従ってくれる状況があるからこそ俺は何とかチーム戦という形式で戦えているだけだ。
次元戦争に勝ち続けていることが優れていることとイコールで繋がるわけじゃないのが今回の戦いで分かっただろう?
「お嬢さんの言うことも分かるが、今回もシャルルによる犠牲が無ければいつものように私が負けていた。
やはりお嬢さんの立ち回りは私にとって眩しいものなのには変わらないよ」
まぁ、そう言ってもらえるなら嬉しい限りだ。
俺だって誉めてもらいたくないわけじゃないし、羨ましいと思ってもらえてるなら素直に喜んでおくわけだな!
「極まった境地に近づけば近づくほど別の可能性が眩しくなるが、その境地には自分でたどり着けないことも分かっている。
であるからこそ、他のミチを凌駕するほど自分のミチを踏破しないといけないのだな」
そういうことだ。
俺だってやれるものなら【ロイス=キャメル】級の軍事統率や、【マキ】並みのVR適性を手に入れたいと考えたことはある。
まぁ、やれたとしても鱗片を真似るくらいだ。
ぼちぼちやっていこうな!
劣化天子にも長所はありますからね。
そこを真似したいプレイヤーは実際数多くいるのを観測しています。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




