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233話 深淵と獣人と……鮫?

 まあ、深淵スキルと天子スキルが同時に必要になるタイミングがあればこの顕現スキルのチェインは使えるかもしれないな。


 それか、今後のイベントの仕様によってはあるいは、か。


 それにしても、ペグで極太レーザーを切り裂いたのには感心したが、あの【暴虎馮河】ってスキルはなんなんだ?

 見たところ獣人系スキルっぽいけど。


 「その通りなのら!

 猫獣人の長のところで修行したら手に入ったのら!

 あの村は戦闘狂が多くて、いるだけでも疲れるのら……」


 ファンタジーものの獣人ってたしかに戦闘好きってイメージがあるからな……

 そこを踏襲したのだろう。

 前に聞いた種族転生の試練の内容も、修行に近い感じだったから身体を動かしながら鍛えていくことでスキルの解放があったり、種族としての強化が進んでいくのだろう。


 深淵天子みたいに意味不明な理由で種族強化されていくのは稀ってわけだ。

 深度と神度なんて意図的に上げるのは中々できないからな……

 今回の実験では称号を意図的に狙ってみて成功したから、ある程度運営が求めていることも分かりつつあるが、それでも具体的に何かって言われると困る。


 「その考察も中々面白いですね。

 基本的にはスキルの使い方で深度が上がっているように感じますが、どうやら他のタイミングでも上がっているようだからね?

 それにしても、深度28は数字が大きくなりすぎているように思うけどね……」


 あっ、二人ってその辺のステータスどんな感じになってんの?


 「ボクは深度6だね。

 基本的にレイドボス討伐称号とスキル獲得系の称号で上げている感じだよ」


 ってことは俺が持っている称号とかと被っているやつばかりというわけか。

 先導者スキルとかも一緒に獲ったしそうなるか。

 あれは俺も初めての称号だったから思い出として深く刻み込まれていたりする。

 

 あと、他のモブプレイヤーたちは【検証班長】よりも低いってことか。

 レイドボス討伐にフルで参加していたとしても手に入るのは討伐称号くらいだからな……

 あとは個別で称号を手に入れていれば話は別だが、俺みたいに複数深淵スキルを持っているのは【検証班長】とボマードちゃんくらいだからな……

 辛うじて全員に配られた【魚尾砲撃】を特殊運用すればいけるのかもしれないが、あの自爆バージョンの【魚尾砲撃】の特殊運用ってどうすれば出来るのだろうか。

 少なくとも俺は今のところ思いつかないが……


 「【ペグ忍者】は深度5、獣度25なのら!

 獣度は深度と違って地道に上げられるから、安定して上がるのら!」


 それはそれで羨ましいな。

 奇抜な行動をしないと手に入らない称号の獲得という手段でしか深度とか神度って今まで上がってなかったからな……

 

 修行するだけで上がるなら一般的なプレイヤーにも勧めやすい種族なんだろうな。

 ……種族転生の条件を除いたらだが。

 まあ、獣度を上げてスキルも増えていくなら無理に称号を狙いにいく必要もないし、この次元の底上げを考えるのなら【猫獣人】軍団を作り上げるのが手っ取り早いかもしれないな。


 「それは面白い試みですね。

 ウプシロン討伐で手に入れたスキルのお陰で難易度が四分の三ほどまで緩和されましたから、あと少し工夫を加えたら実現できそうだね。

 ……【検証班】で猫獣人軍団、少し考えてみますか……」


 なんかヤバイことを【検証班長】に伝えてしまった感が半端ないぞ……

 こいつならとことん突き詰めるだろうし、実現するのは案外近いかもしれない。



 あっ、さっきアナウンス流れたときにも伝えたが俺は深度28、神度4だ。

 この神度がただ称号を獲得するだけだと上がらないときもあるんだよな……

 多分、深度は称号獲得する度に上がってるのは俺の深淵適正が高いからなんだろう。

 一方で、神度は俺の天子適正が低いから確実に天子に関係のある称号を獲得した時にしか上がっていないという違いかな?


 「この辺りのパラメーターもよくわからないですよね。

 数値が上がるとスキルや種族に影響があるのは分かってきましたが、他に変わるものもまだありそうですよね。

 この辺りが手探りっていうのがこのゲームの醍醐味だからね」


 まあ、クソゲーを加速させている要因とも言えなくもないがな。

 こういうゲームって基本は詳細を確認できる「鑑定スキル」みたいなものがあったり、デフォルトで機能としてついていたりするから、不親切とも言える。



 このプレイヤーに人権のないゲームを楽しめている時点で、そこに深く執着するやつもいないと思うが……

 むしろ、【検証班長】みたいに手探り感を楽しみたいプレイヤーが多い印象すらある。  

 そういう意味ではこのゲームはマーケティングに成功しているのかもしれない。



 そんなことに思いふけていると、脳内に無機質な声が鳴り響き始めた。

 このタイミングでアナウンスだと!?

 いったい何が引っ掛かったんだ……



 【ワールドアナウンス】




 【【トンカチ戦士】がエリア名称を確認しました】




 【【陽炎砂漠シヤラマカン】】




 【【想起砂漠の現像鮫】の特殊防御権限が1部解除されました】




 えっ、いや誰だよ!?

 何処なんだ!?

 鮫なんて聞いたことも見たこともないぞ!?


 ワールドアナウンスで聞かされた内容は、俺にとって完全に未知のものに対してだった……








 このタイミングで、ですか……


 【Bottom Down-Online Now loading……】


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― 新着の感想 ―
[良い点] 名称公開までしてるならかなり順当な攻略してそうですね [気になる点] 鮫を見に行くか鳥に専念するか そもそも鮫の場所が分かるかどうかですかね [一言] 砂漠を鮫が泳いでるんですかね それな…
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