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232/2240

232話 最強に見える(見える)

 まあ、闘技場イベント決勝戦でやったことと似たことをやったから称号が手に入るとは思っていたが、やはりその通りになったか。


 「これで実験は終了ですか?

 これだけなら【ペグ忍者】はいらなかったかもしれないね?」


 「お払い箱は嫌なのら~!」


 まあ、待て待て。

 ここから別の攻撃系スキル使う予定だからそう慌てるなって。

 顕現スキルはあくまでも、形態変化するだけのスキルだからな……今のところ。


 ここから攻撃に移って初めて真価を発揮するから、【ペグ忍者】にはその試し撃ちの相手になってもらおう。

 この淫乱ピンク髪ペド忍者も、この次元では数少ない種族転生をして猫獣人になってるからな。

 下手な底辺種族たちよりも頑丈だろうしちょうど良いだろう。


 


 さて、行くぞ!

 スキル発動!【魚尾砲撃】!


 俺は手始めにジェーのスキルである極太レーザーを放った。

 本当は【深淵細胞Ж】を励起させた方がこのスキルを上手く使えるが、今回は小手調べなのでそこまで気にすることでもない。


 漆黒の羽から放たれるレーザーが猫耳頭巾をかぶった幼女へと襲いかかる。

 その辺の底辺種族ならこのまま倒せるだろう。


 だが、この淫乱ピンク髪ペドはチュートリアル武器のペグと、それを複製したものを両手の指の間に挟み込み鉤爪のようにして構えた。


 「【ペグ忍者】もいくのら~!

 スキル発動!【暴虎馮河(ぼうこひょうが)】なのら!」



 おっ、【ペグ忍者】は新スキルを手に入れてたのか。

 

 【ペグ忍者】は鉤爪のようにしたペグから黄色いオーラが溢れ始めた。

 そして、そのオーラは伸びるようにして鉤爪ペグを補強していく。

 

 そして、俺の放った極太レーザーをその補強した鉤爪ペグで切り裂いていく。

 何度も何度も腕を振り回し、レーザーを切り刻む様子はどことなく新緑都市アネイブル攻略の時の【釣竿剣士】を想起させた。

 ……こいつは【釣竿剣士】にやけに執着しているから少し意識してるのかもな。



 そして、しばらくすると極太レーザーは完全に切り刻まれて消滅してしまった。

 やるじゃないか!

 レイドボスのジェーが使ったときも含めて真っ正面からこの極太レーザーを打ち破ったのは【釣竿剣士】に次いで二人目だ。


 「【釣竿剣士】ちゃんと二人きり……

 た、たたたたたたた昂ってきたのららららら!!!!!」


 【ペグ忍者】は急に興奮し始めて、【暴虎馮河】を起動したままで俺に向かってきた。

 猫獣人特有の高速ダッシュ性能も使ってきてるから、俺に肉薄するのは一瞬だった。


 うおっ!?

 そういえば、こいつ【釣竿剣士】のことになると狂うんだった……

 いや、覚えてたけどしばらく暴走したのを見てなかったから程度を忘れてた。

 やっぱこいつはやばいぞ……【釣竿剣士】よ、これからも頑張って生きてくれ……




 とりあえず倒して正気を取り戻させないとな。

 実験の続きも兼ねて次のスキルだ!


 スキル発動!【花上楼閣】!


 俺は普通ならセーブ機能しかないスキルを起動した。

 だが、このスキルは聖獣スキルだ!


 天子の羽を起動している今は別性能へと変貌する……




 岩で出来た花弁が俺の天子の羽から放たれ、肉薄した【ペグ忍者】を地面に縫い付けるかのように直撃した。


 「これは棘亀のスキルなのら!?

 【包丁戦士】しゃんがこんなこともできるようになってるなんて、思ってなかったのら!?」


 四肢を撃ち抜かれ、岩花弁によって身動きが取れなくなった【ペグ忍者】は驚いているようだ。

 そういえば、このバージョンの【花上楼閣】は見せたこと無かったな……


 驚いてとりあえず冷静になった【ペグ忍者】。

 いきなり攻撃してくるとなは……

 お前は大人しく俺の攻撃を防いだり、死んだりしてればいいんだから余計なことをするなよな!

 まあ、このままだと無防備に俺の次の攻撃がヒットすることになるので岩花弁を一度引き抜いてやる。


 「た、助かったのら……

 ノーアクションであんなもの飛んできたらたまらないのら……

 接近してたらかわすのは困難なのらよ!」


 ははは、レイドボス戦で俺はこの強化版をかわし続けたんだからな?

 こういうときじゃないと理解してもらえないのは、回避タンクの辛いところだな。


 


 「ここまでは、前に聞いていたように【天元顕現権限】を発動している時のように聖獣スキルの変化、【深淵顕現権限】を発動している時のように深淵スキルの変化が確認できましたね。

 この状態を両立しながら戦えるのは大きいね、どうやら【深淵顕現権限】の制限時間も少し延びているようだ」


 最低限確認したかったことは確認できた感じか。

 これで、今までよりも臨機応変に戦えるようにはなったな。







 まあ、【天元顕現権限】と【深淵顕現権限】を同時に発動するのはスキル効果時間の影響で勿体ないから短期決戦か、最後の大詰めという場面でしかやらないだろう。


 だって、深淵スキルか聖獣スキルどっちか使いたければ片方の顕現スキルを使えばいいだけの話だからな。


 





 だから劣化天子なのですよ……

 真っ当に天子として種族転生していけば出来ることのが増えていたというのに……


 【Bottom Down-Online Now loading……】

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― 新着の感想 ―
[良い点] 回避タンク絶対に難しいですよね 常に避け続けなければ当たった瞬間終わりますし 集中力がいりますからね [気になる点] 今回は聖獣からどんなスキルがもらえてどう進化するのか [一言] 今は完…
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