2312話 ガーデンバトルの開始と有益情報
【ガーデンバトル】
【防衛側【底下箱庭 包丁次元&アンカー次元】VS侵攻側【天昇箱庭 水流科&冥府科】】
【終了条件 防衛側のリーダーとして選出されたプレイヤーの離脱、制限時間の経過完了、侵攻側のプレイヤーの全滅】
【異次元の風が吹き荒れている】
【異科の力が激しく脈打つ】
【包丁が血を求める】
【アンカーが流動を押し留める】
【水流が世界を繋ぐ】
【冥府が世界へ這い寄る】
【Duel Start!】
【ゲーム運営からのアナウンス】
【箱庭間の戦いでは異なるリソース管理、ライフ管理が行われます】
冥府科か……はじめて聞く科だな。
想像するに闇とか死とかの概念を使ってきそうな相手だが……
その一方で一番懸念していた相手である水流科が相手として選出されてしまっているのはかなり痛手だな。
この戦場を有効活用できるのはアンカー次元だけじゃなくて水流科にも適応されてしまうからだ!
まぁ、海洋生物相手に戦う機会が多かったアンカー次元に対処を任せたいところだ。
「【包丁戦士】が言ってるみたいに水流科はアンカー次元で対処をするのだ!」
そう断言してもらえるのは頼もしいな。
……ってことは包丁次元は基本的に冥府科を相手にしないといけないわけか。
ちなみに、【夢魔たこす】は冥府科ってこれまで戦ったことあるのか?
「あるのだ!
冥府科は骨みたいなモンスターとか、幽霊みたいなモンスターがいるのだ!」
あー、アンデッドとかゴーストってことね。
それなら確かに冥府ってイメージと合致するな。
「どっちも海水が弱点だからこの戦場はラッキーだったのらね~!」
海水が弱点……清めの塩ってことか?
それはいいことを聞いたな!
つまり、この戦場は相手に利することもあるがきちんと害する役割も果たしてくれるってことだからな!
【夢魔たこす】の作戦が半分は当たり、半分外れたってわけだ。
これの比率がどれくらいなのかは……戦いの結果が教えてくれることだろうよ。
とりあえず包丁次元の連中には海水が有効ってことを触れ回ってくるわ。
お前も頑張ってくれよ!
「もちろんなのだ!
ドリーマたこすちゃんにお任せなのだよ!」
というわけで一旦【夢魔たこす】の周りから離れて包丁次元連中が固まっている場所に寄っていった。
お~い、冥府科のプレイヤーたちは海水が弱点らしいぞ!
見た目はアンデッドとか、ゴースト系統らしい。
ホラーが苦手なやつは大人しくアンカー次元のプレイヤーに合流して無理やり水中戦闘で頑張れ!
「うげっ、ホラー系の敵かよ……」
「おれ、ホラー苦手なんだよなぁ……
怖いっていうか、雰囲気で酔いやすくなるタイプだけど」
「私はホラー大得意よ!
まさかこの戦いで会えるなんて!
クラン【ファイターズ】で鍛えたこの聖杖の使い方を発揮できるわね!」
「うーん、まぁホラーはぼちぼちかな?」
やはりホラー系を苦手としているプレイヤーは多少いるみたいだな。
とはいえ、戦場自体がホラーの雰囲気を一切感じさせない開放的な作りになっているのでいい感じに恐怖を中和してくれるかもしれないぞ!
「たしかに……」
「ホラーってモンスターとか怪物自体も怖いけど、周りの雰囲気で上乗せしてきてるもんな」
「一理ある」
「いや、でも怖いもんはこわいよ」
「【包丁戦士】に同意するのも癪だが、これには同意せざるを得ない」
わりと大多数が俺の意見に賛同してくれたようだ。
これは珍しい!
俺に否定的なプレイヤーですら同意してくれたみたいだからな。
正論は悪評を吹き飛ばすこともあるのだろう。
とはいえ、それでも怖がっているプレイヤーもまだまだいる。
そいつらに無理をさせて冥府科のプレイヤーの相手をさせるのは酷だし、そもそも戦力にならなくなるからさっさとアンカー次元の方に合流させてやろう。
使えないやつを手元に置いておけるほど俺の指揮能力は高くないからな!
【検証班長】なら何かしらの役割を振れるんだろうが、俺は無理無理!
あっ、そういえば!
とりあえずお前ら、チュートリアル武器を海水に浸しておけ!
海水が苦手なやつらを相手にするなら、武器に少しでも纏わせて置いた方がダメージも増えるかもしれないからな。
チュートリアル武器の種類次第では無理なやつもいるかもしれないがやっておいて損はないはずだ!
やれるだけやってみてくれると助かるぞ!
「……!?」
「そんなこと思いつかなかったな……」
「いや、でもこれはアリだ」
「効かなくても特にデメリットもないし、おれはやっておこ!」
「まぁ、一応やっておくか……」
「聖杖にさらに塩効果を!?
いいわね、面白いわ!」
チュートリアル武器海水浸し作戦も好評のようだ。
さっきも言ったように本当に効果があるか知らないが、ダメで元々という形で話してあるのもあって雑に試してくれている。
今回は何かみんな素直に聞いてくれていて助かるなぁ……
有益そうな情報を流し続けていれば、有益なプレイヤーとして扱われるものですよ。
好感度とは別に認識されるものですね。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




