2288話 思考外の作戦会議
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日も世界剣獣の【マヒク】に挑んでいたな。
ただ、【検証班長】による献策はあったとはいえそれ以外の策を追加せずに挑んだこともあってボロボロな状態になってしまった。
まだ挑みはじめてすぐだから試行回数を増やさないといけないとはいえ、流石にレイドボス相手に無謀だったなぁ……
というわけでやって来ました新緑都市アネイブルにある樹木をくり貫いて作られたクラン【検証班】のたまり場……メッテルニヒ!
このままでは埒が明かないということで俺も参戦して会議を実施することになったわけだ!
「【包丁戦士】さんと【ペグ忍者】がいても突破口が一切見えないとは困りましたね。
相手がいくらレイドボスとはいえ、ダンジョンの奥にいる以上はこちらのリソース消耗や参加メンバーの少なさを加味して難易度は普通のレイドボスより低めだと思っていたのですが……」
「実際、理不尽っていうほどの難易度では無かったのらね。
方法さえなんとかなれば見えている範囲は対処できるのらよ~」
方法さえなんとかなれば……な。
ただ、二人で挑んでいる以上はその方法を増やすのが困難なんだ。
「人数を増やすと難易度が加速度的に増していきますからね。
きっと5人になれば普段のレイドボス相当以上に強化されると予測出来ます。
なので最高でも4人、正直に言えば追加メンバーは補充せずに今のまま2人で挑むのがいいでしょう。
なぜならば、現時点で最先端にいるのがお2人だからです。
他のプレイヤーを追加したところで、実力に見合う人は中々いないですし上がる難易度に比例するレベルを求めるのは酷でしょう」
うーん、そういうことか。
ワンチャン誰か候補がいないかを聞きに来たつもりなんだがあてが外れたな……
「それよりもお2人で出来ることを考えるのが現実的です。
昨日は蔓を封じる手を考えましたが、使えましたか?」
「通用はしたのらよ~
でも、すぐに本体の突進攻撃に切り替えられて対応できなかったのら」
そうそう、あれは正直きついな。
そこまで広いフィールドでもなかったから逃げられる範囲が狭いし、逃げるのに専念しても当たるのも時間の問題だ。
俺や【ペグ忍者】みたいな防御手段が回避メインだと突進へはどう対応していいのか分からない。
「そうだね……
【儡蜘蛛糸】は通用しなかったんだよね?
となると、【塞百足壁】や【堕枝深淵】はどうかな?
既に試しているなら考えものだけど」
いや、【塞百足壁】や【堕枝深淵】は試していないな。
だが、あのフロアに行くまでに別の変身形態になってるし性能は期待できないぞ……
「いやいや、【包丁戦士】さん。
別種の深淵細胞を重ねて変身できるようになっていませんでしたか?
それでどうにか出来ると思っていたんだけど……」
……あっ!
そういえばそうだった!
試運転もしてなかったから完全に頭から抜け落ちていたぞ……
俺が防御に特化した変身をすれば疑似タンクは果たせるかもしれない。
何で深淵細胞を複数所持している俺自身じゃなくて【検証班長】がその案を出せるんだ……
「情報を整理するのがボクの役目みたいなものだからね。
情報に関係のある本人でも気づかないようなことを導き出すのは得意だよ。
……【包丁戦士】さんと違って常識的な範囲でだけどね」
なんだそれは?
まるで俺に常識がないみたいな口振りだな?
「ある程度はあると思っていますが……
方向性が一般人とは違うんですよね……
だからこそボクでは思いつかないような発想になるのだと思いますが、この辺りの基準は主観的、客観的に依るものが大きいですから議論は不毛でしょう。
その話をするならば他の案出しでもしましょう」
「それもそうなのらね~!」
ぼやっとしていないで早くクリアしてくださいね。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




