2285話 モンハウ
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は世界剣樹ダンジョンの5階層に挑んでいたな。
これまで攻撃をうまく当てさえすれば倒せた種モンスターのヒットポイントが大幅に上昇していて、ここまでスキル無しで何とかリソースを温存しながら戦っていたのをスキル使用までさせられるようになってしまった。
ここからは消耗戦が続く予感だ……
というわけでやって来ました草原エリア……世界剣樹ダンジョン!
ーーーーーー【世界剣樹ー下層シードレアー6階】ーーーーーー
【WARNING!】
【Monster house】
「『!?』」
俺と【ペグ忍者】がフロアに立ち入ると、そこでは天井から次々に降り注いでくる種モンスターの姿があった!
アナウンスにも流れたようにここはダンジョンものではありがちなシステム……モンスターハウスが発生していたわけだ。
この第6階層は見渡した感じ一つの部屋しかないようで探索の必要はないんだが、敵もめちゃくちゃ発生しているから悲惨な状況になるのは火を見るよりも明らかだ!
「にゃにゃにゃ!
ここは出し惜しみする場面じゃないのらね!
スキル発動!【聖獣毛皮μ】なのら!!」
【ペグ忍者】はスキルを使用して白色と紫色の混じった着物へ衣装へ変化させていき、髪色やケモ耳も同じ様に変わっていった。
これが【ペグ忍者】の変身形態だ!
「スキル発動!【虎月伝心】なのらよ!」
【ペグ忍者】が近くにいた種モンスターたちを円環粒子で攻撃し始めた!
さっきまでの階層では一撃では倒せなかった種モンスターたちもここまでやれば一撃で倒せるみたいだ。
……とはいえ。
「にゃっ!?
倒した瞬間別のところに新しくリポップしたのら!
ここはモンスターハウスとリポップ速度上昇が追加される階層なのら!?」
さらに俺たちの余力を削ろうとして来ているな……
ただでさえ、目の前に一気に種モンスターが現れるのに、再出現速度が上がってしまっていてはもはや倒しても意味がないことになる。
だが、ここを切り抜けないことには移動すらままならないし、とりあえず俺も変身しておこう。
スキル発動!【深淵纏縛Ч】!
俺は深淵の黒い霧を纏い身体を変化させていく。
そして霧が晴れた頃には俺の衣装がチアガール風のものに変化していた!
そしてスキル発動!【衆合巣蜂】!
俺は小さい蜂の軍団を生み出し、俺たちの進行方向に展開させていく。
当然種モンスターたちに撃破されていっているのだが、それでいい。
「デコイなのらね~!
これなら【ペグ忍者】たちが狙われる頻度が一気に下がるのら!
【包丁戦士】しゃん、咄嗟なのに上手く手札を切れたのらね~
思わず感心しちゃったのら!」
そう言ってもらえると光栄だな。
他のダンジョンゲームでフロアに狙われやすいデコイを置いてクリアするのが有効だったのを思い出してな。
この蜂たちはそこまでヘイトを買っているわけじゃないんだが、これだけ数が多ければ無視は出来ないだろう……虫だけにな!
「……」
おいおい、無言で睨むなよ。
そんなに悪いギャグだったか!?
軽い冗談じゃないか……
「これならこの階層は突破できるかもしれないのら」
そうだな。
ただ、さっきの階層で【深淵顕現権限Ж】、この階層で【深淵纏縛Ч】っていうわりと無視できないくらいに手札とリソースを切らされてしまっている。
変身スキルは特に消耗が激しいから、通常戦闘にかなり支障が出てくるぞ?
本当は代替手段があれば理想的なんだがなぁ……
「これだけの数のデコイを生み出せる方法は他に知らないのら!
必要経費だと思うしかないのらね~」
くっ、スキル検証の専門家にそう言われてしまったらどうしようもないぞ!?
何回かリトライして効率の高い進め方を確立できることを祈るしかない!
第六階層まで二人で進めているのはプレイヤーとしては偉業かもしれませんね。
劣化天子の懸念している通り、手数とリソースの問題で力尽きているはずでしょうから。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




