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228話 詐欺と瑕疵

 そんなわけで、狐耳ロリ陰陽師に懐かれた俺だったが、こいつに聞きたいことは山ほどあるからな。

 脅迫して情報を吐かせてやろう。


 「表現は物騒ですが、その意見には同意ですわね。

 ここでの貴重な情報源ですの、みすみす見逃すのはあり得ませんわ!」


 ポリンお嬢様と意見が一致した俺は、その勢いのまま狐耳ロリ陰陽師に質問を開始した。


 もしかして、俺って表側の山間部エリアに行けない感じなのか?

 自動的にこの裏側に入り込んだし、今後もそうなるのか気になるんだが。


 「それは安心するのでおじゃる。

 余程の緊急事態が起きたりしない限りは、未来永劫お主の居場所はこの裏側でおじゃる!

 じゃが、そこのぐるぐる金髪頭は巻き込まれただけじゃから、この深淵種族擬きと一緒に来ない限りはここへはこれないでおじゃるな」


 えぇ……それって安心していいのか(困惑)

 少なくとも、俺はこのオフライン状態の裏側エリアに毎回隔離されてしまうみたいだ。

 

 というか、深淵種族擬きって言うなよ!

 たしかに、深淵種族と天子が混ざった種族転生をやったけどさ……


 「!?

 なんじゃと!?

 言われてみるとたしかに、微かじゃが天子の力をお主から感じるでおじゃる!

 それにしては深淵種族の力の方が明らかに強すぎるでおじゃるが……」


 扇子を頭に押し当てながら困惑している狐耳ロリ陰陽師。

 まあ、それは深度が明らかに神度を上回っているからだろうな……


 ……というかこの深淵天子とかいう種族、神度と深度両方とも上げていかないとそれこそ劣化天子だよな。

 例えるなら、魔法剣士だ。

 魔法と剣両方とも使えるっていうのはちょっと聞くだけなら強そうだが、上手く両立しないと魔法使いや剣士の劣化……どっちつかずになってしまうタイプだな。

 ……いや、待てよ!?

 こういうジョブとか種族って両方を混ぜたようなスキルみたいなのがあるはずだ。

 さっき例に挙げた魔法剣士とかなら、剣に魔法を付与したり、剣を遠隔操作して複数本で襲いかかるとか。

 ということは、深淵天子にも隠された能力があるのでは!?

 


 「……あなた様、何か気がついたような表情をしておりますが、話が止まってしまっていますわよ。

 まだまだ、色々聞きたいことはありましてよ?

 ワタクシから聞きたいことを先に聞いてもよろしくて?」


 あっ、ああ。

 どうぞどうぞ。


 俺は気圧され、順番をポリンお嬢様に譲った……

 中々きついとこあるな、このお嬢様も……


 「ワタクシが知りたいのは、この山間部エリアでのあなた様の活動についてですの。

 プレイヤーたちにスキルを教えていったいどうするつもりですの?」


 あっ、言われてみればたしかにそうだよな。

 いくらこの狐耳ロリ陰陽師が他の聖獣を倒して成り上がったとしても、そのあとで自分が倒されたら意味がないだろうに。

 そして、プレイヤーを強化するってことはそうなる可能性が高いってことだろ?


 「そっ、それは……妾の配下としてふさわしい強さを持ってもらうためでおじゃる。

 妾自身は戦闘力が低いでおじゃるからな。

 そもそも、お主たち勘違いしておるようじゃが、妾がスキルを託したプレイヤーは妾に一切危害を加えることができなくなるのでおじゃる」


 マジ?

 おい、それってスキル教えてもらったプレイヤーたちに絶対伝えてないだろ、【ブーメラン冒険者】はそんなこと一言も言ってなかったし。

 まさかいつの間にかレイドボスにダメージとか与えられなくなっているなんて思ってないだろうな……詐欺もいいところだ。

 俺自体はこういう手段は結構好きだが。


 たしかにレイドボスを倒さずにスキルを貰っているんだから何かしらのデメリットはあるかもしれないと推測くらいはしていたが、まさかそんなデメリットがあったとは……


 「まあ、普通に戦っても妾を倒そうと思えば他の聖獣よりも圧倒的に倒しやすいでおじゃるから……

 それならプレイヤーに媚を売って妾の下克上の手伝いをさせた方が有意義でおじゃろう?」



 こいつ……成り上がるためにプライドを捨ててるな?

 本来圧倒的格下の底辺種族たちにまで媚を売るレイドボスって相当だぞ。

 補助特化っていうこの狐耳ロリ陰陽師が補助の対象となる手駒を増やすっていうのはこれ以上ないほど合理的だが、本当にそれでいいのか……


 「妾としても苦肉の策でおじゃる。

 まさか底辺種族の力を借りねばならないとは……

 じゃが、こやつから底辺種族でもレイドボスを倒す可能性があると聞いたでおじゃるからな……」


 たしかに今まで聖獣二体倒してるからな。

 しかも、その当事者って俺だ。

 その辺りは任せてくれても問題ないぞ?


 「これはますます期待出来そうでおじゃるな!

 フフフフ……」


 にんまりと笑みを浮かべた狐耳ロリ陰陽師。

 仕草はいちいち可愛いが、他の聖獣と違って陰湿過ぎる……

 やり口が深淵種族寄りだぞ……やはり元ネタの九尾の狐の影響を受けているんだろうか……






 下克上をしたり、しなかったりする……


 【Bottom Down-Online Now loading……】

 


 

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― 新着の感想 ―
[良い点] 基本、自分しか入れないエリアって良いですね 誰かと密談したい時にここに来れば誰かが来る心配がないし [気になる点] 深淵天子、天子側の能力が分からないからなんともいえないですね それぞれの…
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